1: 2021/01/09(土) 18:47:12.64 _USER9
コロナ不況に打ちのめされた、サッカーJリーグの救世主となるのか。
1991年のリーグ設立以来、30年にわたり空白地帯だった東京23区内に計画されているのが、代々木公園(東京都渋谷区)内のサッカー専用スタジアムだ。

昨年末に破綻の危機に瀕したJ2・東京ヴェルディに手を差し伸べ、買収に踏み切ったスポーツ用品大手のゼビオ・ホールディングス(HD)にとって、このスタジアムへの移転は名門再建の起点となり得る。
ただし、新ホームを巡る争奪戦はライバルが多い。人気や経営面ではJ1・FC東京がリードしており、親会社のサイバーエージェントが渋谷にあるJ2・町田ゼルビアも色気を見せそうだ。
都下3クラブのどこが都心への進出を果たすのか。

年明け早々から緊急事態宣言の発令が不可避となり、今年も続くコロナ禍のなかでJクラブの経営は正念場だ。とりわけ東京Vは「(昨年末に)対策を取らなければ確実に破綻していた」(Jリーグ関係者)。
2010年からスポンサーを務めてきたゼビオHDが、昨年12月25日に筆頭株主となり、10億円近い赤字も7億5000万円の特別損失として計上。当座の危機を脱した。

上場企業として株主から強い反発も予想されるなか、コロナ禍で大打撃を受けるスポーツ事業の買収にあえて踏み切った背景にあるのが、首都東京の新スタジアム構想だ。
スポーツ庁が全国規模で掲げる「スタジアム・アリーナ新設・建て替え構想」のひとつとして、「代々木公園サッカー専用スタジアム」はしっかり明記されている。

候補地は同公園内のサッカー・ホッケー場で、収容人員は最大4万人を計画。ネックは土地の所有者の国、管理者の東京都ともに建設資金を出す予定が全くないことだ。
そこで「一般社団法人渋谷未来デザイン」(代表理事・小泉秀樹東京大学教授)が音頭をとり、渋谷区が賛同。東急、ソニーや東京Vのスポンサーを務めるゲーム会社「アカツキ」など多くの企業が参画中で、27年の完成を目指すとしている。

Jリーグにとっても悲願だった都心進出。ホームにできればメガクラブへの成長が期待できるだけに、名門から凋落して久しい東京Vにとっては起死回生の起爆剤となり得る。
昨年末のお家騒動では、11年間もトップに君臨した羽生英之前社長(56)と対立するなかで悪者に仕立てられたゼビオHDだが、クラブOBは「ゼビオさんには今後のヴェルディ再建に向けて多くのアイデアがあります」と期待を寄せる。

東京Vは現在、15競技17チームを所有する総合スポーツクラブに進化中で、ビーチサッカーは世界4位の実力を誇る。肝心のサッカーが成績も観客動員も鳴かず飛ばずだが、
ゼビオHDは地方自治体と組み、スポーツ施設を運営するノウハウを持っているのが強みだ。仙台市所有の土地に30億円を投じて12年に多目的アリーナを建設し、運営にも参画。バスケットボール男子Bリーグ・仙台の本拠地となっている。

近年はプロ野球・DeNAを黒字にしたDeNA、J1・鹿島を買収したメルカリなど、IT企業のスポーツ事業への参入が目立つ。前出のアカツキもその一角だが、東京Vのお家騒動では前社長側だったとされる。
都心の新スタジアムを確保するうえでも、ゼビオHDとの今後の関係が注目されるところだ。

つづく
1/9(土) 16:56配信 夕刊フジ
https://news.yahoo.co.jp/articles/10f2f7317234af566273fe76897382090a6114b2

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