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1: 2020/05/01(金) 17:40:52.27
「リーグ戦の文化は大切にしたい」という気持ちもある
毎年夏に大阪府を中心に行なわれてきた総理大臣杯全日本大学トーナメントの開催も、危ぶまれている。全国からチームが集まる移動のリスクは大きい。全地域で緊急事態宣言が解除されることが前提となるだろう。中1日、2日で実施される集中開催もネック。仮に大会中に一人でも選手らが発熱すると、どうなるのか。大会中止、当該チームの棄権など、難しい決断を迫られることになる。

この厳しい状況下でも、通年で行われる関東大学リーグ戦の開幕に向けて、尽力することを誓っている。「リーグ戦の試合数は、安易に減らしたくありません。試合は期日までには消化すればいい。リーグ戦の文化は大切にしたいです」

今季、中野監督は3度のリーグ優勝を誇る名門の復活に力を注いでいる。昨季は2003年に1部リーグに昇格して以来初めての降格となり、今季は2部で戦うものの、新3年生が主体となるチームの仕上がりには自信を持っている。「1部リーグでも優勝候補と言われるくらいの力を持っていると思います」

今春の練習試合では1部リーグの筑波大(3-1)、早稲田大(2-0)、中央大(9-3)、明治大(2-0)に完勝し、確かな手応えを得た。選手たちもリーグ戦の開幕を待ちわびているときだった。新型コロナウイルスの感染が拡大し、状況は一変した。他大学とのトレーニングマッチは3月下旬でストップ。さらに4月16日に緊急事態宣言が拠点の茨城県を含む全国に出されてからは、チームの全体練習も休止せざるを得なくなった。「当初は人数を制限しながらチームで練習していましたが、飛沫が飛ぶような接触プレーを避けるためにやめました。いまは無理して練習するリスクは負えません」

練習ができる環境を整備、就活生の送り迎えも
流経大サッカー部は全寮制で、208人の大所帯。帰省している選手はいない。感染者の多い地域に実家がある人もいれば、飛行機や新幹線で移動しなければいけない人もいる。それらのリスクを踏まえ、寮で管理する方法を選んだ。2月20日の時点から寮内では感染予防を徹底している。手洗い、うがいはもちろんのこと、外靴の裏まで消毒。寮の食堂は換気に気を使い、窓は開けたまま。人数制限を設け、席数は半分にして対面では座らせていない。

寮生活での行動制限も非常に厳しい。食料品の買い出しなどを除き、基本的に外出禁止。外部の人と一切会わないように伝え、電車、バスの公共交通機関に加えてタクシーの利用も許していない。4年生が就職活動のためにやむなく外に出る場合は、コーチ陣が車で送り迎えをしている。「うちのサッカー部に新型コロナウイルスが入り込まないようにずっと配慮しています。一人でも発症すれば、クラスター(集団感染)を起こす可能性があります」

我慢の寮生活は続いているが、時間帯を分けて自主トレーニングのためにグラウンドは開放されている。実戦形式のメニューなどはできないが、選手たちの意識は高い。感染予防に最大限の注意を払いつつ、必死に練習に打ち込んでいる。コーチ陣は様々な工夫を凝らす。人との接触を避けて体を動かすためにバドミントンのセットを購入。選手たちがネットをはさんで、手にラケットを持って、シャトルを打ち合う日もある。首都圏では大学が完全に閉鎖され、トレーニングをする場所もない選手がいることを考えると、流経大の環境は恵まれているのかもしれない。
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大学スポーツ 2020.5.1
https://4years.asahi.com/article/13335848