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1: 2020/03/04(水) 15:11:55.52
 新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、プロ野球公式戦で応援行為が制限される可能性が出てきた。日本野球機構(NPB)と日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が設立した「新型コロナウイルス対策連絡会議」の第1回会議が3日、都内で行われ、チーム内に感染者が出た際の対応策や公式戦開催に向けての予防策を議論。専門家からは野球、サッカーの応援スタイルについてリスクを指摘され、公式戦実施を決めた場合、応援歌や鳴り物の禁止などの措置をとる案が浮上した。

 未曽有の事態を受け、日本プロ野球独特の応援スタイルに制限がかかる可能性が出てきた。NPB、Jリーグが共同で設立した新型コロナ対策連絡会議。専門家チームの3人からは両競技の応援スタイルに潜むリスクを指摘する声が上がった。

 賀来氏(座長)「サッカーは屋外、野球は屋内もあるが、東京ドームやナゴヤドームを含め換気はいい。ただ、応援する。リスクは非常にある。リスクと考えるものは提言の中に触れようと思う」

 専門家チームは危険性を高める要因として〈1〉濃厚接触(2メートル以内)〈2〉向き合って大声で騒ぐこと〈3〉閉鎖空間―の3点を挙げた。ドーム球場を含め〈3〉には当たらないが、野球やサッカーの応援は〈1〉と〈2〉に該当する。

 舘田氏「手の届く範囲で大声を出す。これがリスクになるのなら減らす仕組みを考えないと」

 Jリーグでは神戸が2月23日の横浜C戦で、歌、肩組みなどの応援行為や、鳴り物、メガホンなど応援道具の持ち込みを禁止。3月20日の開幕戦開催を目指すプロ野球も、公式戦実施を決めた際には同様の措置をとる可能性がある。

 18日の公式戦再開を望むJリーグの村井チェアマンは「例えばサポーターが一定空間を空けた観戦ができるのか」と思案。観客同士の距離を保つために席を前後1列おき、左右1席おきに使うなど“間引き”する案も示唆した。NPBの井原事務局長も「アイデアベースではある」と選択肢に含める一方、チケットは販売済みということもあり「現実的かどうか」と続けた。

 この日の会議について、専門家チームの三鴨氏は「中止という考えではなく、前向きな姿勢で(公式戦を)“するならどうしたらいいか”という姿勢で考えている」と説明。“応援禁止”やトイレの衛生管理など観客への対策だけでなく、選手、チームへの対策にも言及した。

 三鴨氏「例えばロッカーの時間差利用、食事会場で手の届かない範囲、1・5メートル以上の間隔をとる。そういうことも含めて対応ができるのでは」

 会議では全選手に対する体温測定の必要性が強調された他、チーム内に感染者が出た場合に備えたマニュアルを作成する方針が確認された。全国に点在するチームが適切な対策をとれるよう各地に専門家をアドバイザーとして配置することも決定。村井チェアマンは「打つ手があると学んだ」と収穫を口にした。

 第2回会議は9日。その後、専門家の提言を受け、NPBは12日以降に開幕戦実施の可否を決める。「複雑な方程式を解いているようなもの。マジョリティー(多数)の方々が納得いただける結論にいけたら」と斉藤コミッショナー。知恵を出し合い、難解な方程式の答えを探す。

 ◆4球団はオンラインで参加

 2大スポーツが歴史的なタッグを組んだ第1回会議の内容は、他競技団体にも報告された。会議後にはNPBが高野連などアマ側に内容を報告し、Jリーグは男女バスケットボール、バレーボールなど多くのトップリーグと情報を共有した。ラグビートップリーグの太田チェアマンはオブザーバーとして出席。日本ハムなど4球団はオンラインで参加した。

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