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3バックも良い。岡村がグッと伸びてきた
ベルマーレに4-2で競り勝ったコンサドーレ。今季初の連勝で上位進出も見えてきたね。写真:滝川敏之

[J1第13節]湘南2-4札幌/5月13日/レモンガススタジアム平塚

 コンサドーレが好調だね。ベルマーレ相手に4発。先制して、一時は逆転されたけど、そこから3ゴールを奪ってみせた。前節のFC東京戦は5-1。2戦連続のゴールラッシュで今季初の連勝。総得点29はリーグトップの数字だ。


 まず1つは、怪我人が戻ってきて調子を上げてきているのが大きい。小柏や宮澤、駒井、ルーカスらが良い状態になってきて、本来のプレーを披露。チームに躍動感を生み出している。

 あとはやっぱり浅野だね。移籍1年目で、当初はミシャサッカーに馴染むのに少なからず苦労していた印象だったけど、試合を重ねるにつれて着実にフィット。ここまでチームトップの7ゴール。抜群の決定力を武器に、もはや欠かせない存在だ。

 直近2試合で計9得点。攻撃面がフォーカスされているけど、後ろの3バックも良い。それぞれ対人が強くて、タフなディフェンスを見せる。なかでもセンターの岡村がグッと伸びてきたと思う。空中戦で簡単に負けないし、ここに来て安定感が増してきた。

 ベルマーレ戦では、日本代表の町野にほぼ仕事をさせていなかった。PK献上のハンドの判定は、ちょっとアンラッキーだったかな。

 右ワイドの金子は相変わらずキレキレのドリブルが効いている。左ワイドの菅は献身的な上下動で攻守を支える。ボランチの荒野は確かな戦術眼でゲームメイク。各ポジションに役者が揃っていて、ミシャが落とし込む攻撃的なサッカーを体現している。
 
 何かを大きく変えたわけではない。ミシャが率いるコンサドーレは、これまでもアグレッシブに戦い続けてきた。失点を恐れずに、とにかく相手ゴールに向かっていく戦い方を貫いてきた。

 たしかに、勝ったり負けたりと、不安定な部分はあったと思う。でも間違いなく言えるのは、ほとんどの試合でチャンスは作ってきたということ。それをモノにできるか、できないか。その点で、やっぱり浅野や金子は頼りになるし、小柏も今後、量産しそうな雰囲気がある。

 だから、ある意味、今の好調ぶりに、個人的にはそこまで驚きはない。いろんな部分で歯車が嚙み合ってくれば、こうなるよね、という感じかな。それがまさに今だと思う。

 何よりも、信念を曲げず、選手たちに実践させるミシャの力量が凄いなと、改めて感じている。コンサドーレのサッカーは、いつ見ても面白いし、楽しい。そこに「強さ」が加われば、まさに理想的だよね。

 上位進出も見えてきた。次はホームのサンガ戦。サンガもインテンシティの高いサッカーが魅力。この試合も注目を集めそうだね。

【著者プロフィール】
岩本輝雄(いわもと・てるお)/1972年5月2日、50歳。神奈川県横浜市出身。現役時代はフジタ/平塚、京都、川崎、V川崎、仙台、名古屋でプレー。仙台時代に決めた“40メートルFK弾”は今も語り草に。元日本代表10番。引退後は解説者や指導者として活躍。「フットボールトラベラー」の肩書で、欧州CLから地元の高校サッカーまで、ジャンル・カテゴリーを問わずフットボールを研究する日々を過ごす。



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