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「若い選手はすごく緊張するだろうけど、これが浦和です」
大歓声で浦和を後押したサポーター。スポーツの魅力を改めて感じる一戦ともなった。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[ACL決勝・第2レグ]浦和レッズ1-0アル・ヒラル/5月6日/埼玉スタジアム2002


 浦和レッズはACL決勝で、敵地での第1レグを1-1で終えて迎えた、ホームでの第2レグを1-0で制し、三度アジアの頂に立った。選手や監督・コーチ、チームスタッフと共に、優勝に大きく貢献したのはサポーターだ。

 キックオフの3時間前、埼玉スタジアム周辺は早くも赤一色。通路を埋め尽くさんばかりの人々がチームバスを待ち構え、すでに「浦和レッズ!」の大合唱が巻き起こっていた。

 スタンドでの熱量も桁違いだった。隣の人とも会話ができなくなるほどの大声援に加え、圧巻のコレオグラフィー。力強いメッセージが書かれた横断幕もあちこちに掲げられ、「URAWA AIR」と記された巨大な飛行機のイラストは、選手入場のタイミングでサポーターの手によって大移動した。

 コロナ禍で我慢の日々が続いていたなか、浦和サポーターの熱を通じて、スポーツの魅力を改めて全身で感じられた気がする。気が付けば、私の目には熱いものがあった。

 ピッチ上の選手たちにも、圧倒的なパワーは間違いなく届いていた。エースの興梠慎三は試合後にこんな言葉を残している。

「本当にサポーターのみなさんが素晴らしい雰囲気を作ってくれました。僕は10年いるのであのような雰囲気は慣れてるつもりだけど、初めて経験する若い選手もたくさんいると思う。あの満員近くのスタジアムでやる試合はすごく緊張するだろうけど、これが浦和です。

 バスでスタジアムに入った時は、ムービーを撮っている人もいれば、ずーっと眺めている人、凄いなーと言う人もいました。浦和じゃないとあり得ない光景だったと思います」

 キャプテンの酒井宏樹も、これ以上頼もしい味方はいないと口にする。

「これだけのサポーターと戦えるのは本当に誇らしいことで、いち選手としても人間としても幸せな環境にあると思います。力になっています。常に味方にいるのには、自分たちがアクションをすることが必要なので、勝ち続けたいなと思います」

 さらに母国デンマークの名門から加入2年目のアレクサンダー・ショルツに尋ねても、やはりとびきりの賛辞が返ってきた。

「このようなファンタスティックなファンは光栄。本当に浦和のサポーターは凄まじい。クリエイティブな飛行機の絵が出てきたりと、とにかく素晴らしかった。ファンには常に感謝しているので、これ以上言葉が出ないよ」

 レッズの戴冠は、圧倒的なホームアドバンテージを作り出したワールドクラスのサポーターの勝利でもあった。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)



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