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サッカー選手は常に怪我と隣り合わせだ。1つの怪我でキャリアを棒に振ってしまう選手もいれば、何度も大怪我を負いながらもその逆境を乗り越えて長く活躍する選手もいる。今回は最高級の才能がありながらも、怪我に苦しむキャリアを歩んでいる日本人選手を紹介する。

FW:宮市亮(横浜F・マリノス)

生年月日:1992年12月14日
日本代表:5試合0得点0アシスト

 宮市亮は、早くから注目を浴びていた存在で、年代別日本代表として数々の大会に参加した。2010年夏にはアヤックスとアーセナルの練習に参加し、当時後者を率いていた名将アーセン・ヴェンゲルから高い評価を得る。同年冬にそのアーセナルから正式オファーを受け加入が決まるなど、サッカーキャリアのスタートはあまりにも順調だった。

 しかし、宮市はその後オランダ、イングランド、ドイツでプレーすることになったが、いずれの舞台でも怪我に泣かされた。19歳で移籍したウィガンでは2度も右足首靭帯損傷を経験。2015年より在籍したザンクトパウリでは1年目に左ひざ前十字靭帯断裂の大怪我を負い、その2年後には反対の右ひざ前十字靭帯断裂という重傷を負ってしまった。その他にもハムストリングや肩などあらゆる部分を痛めており、欧州では1シーズン稼働することが珍しくなっていた。

 欧州で酸いも甘いも経験した宮市は、2021年に日本に帰ってくる。2022シーズンは調子を上げていき、7月にはEAFF E-1サッカー選手権に出場する日本代表メンバーへ選出される。しかし、ここでまたしても悲劇が。韓国代表戦で相手選手と接触した際に負傷し、後日の検査で右膝前十字靭帯断裂と診断され、このシーズンを棒に振ることとなった。

DF:冨安健洋(アーセナル)

生年月日:1998年11月5日
日本代表:33試合1得点2アシスト
 
 日本代表の守備の柱となる冨安健洋は、近年怪我に悩まされるシーズンを過ごしている。

 冨安はアビスパ福岡の下部組織で育ち、2018年にベルギーのシント=トロイデンに加入。その1年後にはイタリアのボローニャと契約し、2021年にアーセナルへ飛躍を果たした。見事なステップアップを続けているところだが、ボローニャ時代から怪我でブレーキがかかることはたびたびあった。

 特に今季はそのブレーキが大事なところでかかってしまった。ワールドカップ直前の11月3日、アーセナルでヨーロッパリーグに出場した際にハムストリングを痛めた冨安は、万全ではない状態でカタールへ。フル出場できたのは決勝トーナメント1回戦のクロアチア代表戦だけと、本人にとっては不完全燃焼の大会になってしまった。

 守備の複数ポジションをこなせる冨安は、アーセナルでレギュラーポジションを失っても重要な存在だった。だが、3月末にひざの手術を受けたため離脱。今季中の復帰は諦め、来季に向けて準備をすることになっている。カタールワールドカップでさらに世界的な選手になっていても不思議ではなかった冨安。今季の怪我が今後のキャリアに大きな影響を与えないことを願うばかりだ。

FW:大島僚太(川崎フロンターレ)

生年月日:1993年1月23日
日本代表:7試合0得点1アシスト
 
 大島僚太はJリーグを代表する「天才プレーヤー」の一人と見ていいだろう。静岡学園高校を卒業した2011年より川崎フロンターレの一員となっており、2016年には背番号10を継承。出場こそなかったが、2018年にはロシアワールドカップ日本代表メンバーにも選出され、大会後はJリーグベストイレブンも受賞している。サポーターからも人気のある存在だ。

 しかし、そんな大島にも決定的な弱点がある。それが“負傷離脱の多さ”だ。とにかく細かい怪我を頻繁に繰り返してきており、なかなか継続して出場機会を確保することができていない。事実、大島はこれまで1シーズンでJ1リーグ30試合以上に出場したことが一度もない。直近2シーズンに限って言えば、リーグ戦出場はわずか18試合に留まっている。

 また、怪我の多さが影響し、日本代表の常連メンバーにもなることができていない。類稀なパスセンスと非凡なテクニックを兼ね備えるなど能力はピカイチなだけに、やや勿体ないキャリアとなっていることは否めないだろう。ただ、川崎フロンターレの10番はまだ30歳。その輝きをピッチで放ち続けることを期待する者は少なくない。

DF:中山雄太(ハダースフィールド)

生年月日:1997年2月16日
日本代表:17試合0得点2アシスト
 
 中山雄太はキャリアで最も大事な時期に怪我をしてしまったかもしれない。それほど今季の負傷離脱は痛恨だった。

 柏レイソルの下部組織で育った中山は、U-16から世代別の日本代表に呼ばれるなどエリート路線を進んだ。2019年1月にオランダのズヴォレに移籍して欧州に挑戦。当初はなかなか出番をもらえずにいたが、次第に不動のレギュラーになるまでに進化し、昨年夏にイングランド2部のハダースフィールドへ移籍している。

 イングランドでもすぐにレギュラーポジションを手にした中山だが、11月2日のサンダーランド戦で右足のアキレス腱を負傷。手術が必要で今季中の復帰は絶望となり、当然カタールワールドカップ行きもなくなった。

 25歳で臨むはずだったワールドカップの舞台がなくなってしまったことは、中山にとってショッキングなことだったに違いない。まずは怪我を完全に治して、次の一歩を踏み出し、これからもっと重要なシーズンを送ってほしいところだ。

MF:田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)

生年月日:1998年9月10日
日本代表:19試合3得点0アシスト
 
 ドイツ2部のフォルトゥナ・デュッセルドルフでプレーするサッカー日本代表の田中碧は、怪我でステップアップの予定を逃すかもしれない。

 2021年からデュッセルドルフでプレーしている田中。昨年のカタールワールドカップではグループステージ第3戦のスペイン代表戦でゴールも決め、存在感を強めているところだ。

 その田中は4月にドイツメディアのインタビューで、今夏の移籍示唆ととれる発言を残して話題になった。だが、その後右ひざの内側側副靱帯を負傷し、現在は離脱中。田中の契約解除条項は500万ユーロ(約7.2億円)に設定されているとのことだが、コンディションが万全ではない選手に大金を投じるクラブが現れるのか、暗雲が垂れ込めている。

 田中は川崎フロンターレ時代、プロ1年目の2017年に左ひざ外側側副靱帯の損傷で長期離脱を強いられた過去がある。再び大事な時期に一時停止となる可能性はありそうだ。



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