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【専門家の目|栗原勇蔵】組み立て面ではプラスも守備面では懸念材料あり

ボランチでスタメン出場の鎌田大地【写真:徳原隆元】

 森保一監督率いる日本代表は3月28日、コロンビア代表とヨドコウ桜スタジアムで国際親善試合を行い、開始早々にMF三笘薫(ブライトン)のゴールで先制するも1-2と逆転負けを喫した。MF鎌田大地(フランクフルト)はボランチで起用されるも前半だけで交代となり、元日本代表DF栗原勇蔵氏は「強豪国相手に使えないとオプションと呼べるのかは微妙なところ」と厳しい見解を述べている。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
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 試合は前半3分、前線でFW町野修斗(湘南ベルマーレ)がボールをキープし、パスを受けたMF守田英正(スポルティング)のクロスからファーサイドから走り込んだ三笘が圧巻のヘディングシュートを決めて日本が先制した。

 しかし前半33分、コロンビアがサイドを崩して最後はFWジョン・ハデル・ドゥランが同点弾。さらに後半16分、相手FWラファエル・サントス・ボレに強烈なオーバーヘッド弾を浴びて日本は逆転された。

 コロンビア戦では、ウルグアイ戦でトップ下起用だった鎌田を1列下げたボランチで使ったが、守田とのコンビはどのように映ったのか。元日本代表DF栗原氏は「コロンビアのほうがコンディションは良かったように見えた」と前置きしたうえで、感想を語る。

「コロンビア戦のような展開になると、鎌田はバランスをあまり気にせずに前に行ってしまったりするので、コンビを組ませるなら(守田よりも)遠藤航がいい気がします。うしろから組み立てるところで言うと、ビルドアップのところで多少苦しくても受けて前を向いてくれるのは頼もしい。でも、守備の強度はどうしても落ちてしまうので、そこをどう捉えるか。サイドからのマイナス気味のセンタリングに対して、そこまで戻って来れるのは本職のボランチでないとなかなか難しい」

 森保ジャパンのボランチは遠藤、守田、MF田中碧(デュッセルドルフ)とカタール・ワールドカップ(W杯)に出場した鉄板メンバーがいる。トップ下はMF久保建英(レアル・ソシエダ)やMF西村拓真(横浜F・マリノス)らを中心にポジション争いが繰り広げられそうな気配。そのなかで鎌田はどこで使うべきなのか。

「ウルグアイ戦はほぼ印象がなかったので、今の状況だけで言うと鎌田はボランチのほうが生きる可能性は高い気がします。ただ、オプションとしてあると言っても、強豪国相手に使えないとオプションと呼べるのかは微妙なところです」

 森保監督はコロンビア戦の終盤にトレーニングで試していない中盤ダイヤモンド型の4-4-2をテストしており、鎌田の起用法を含めて今後の采配に注目が集まる。



[プロフィール]
栗原勇蔵(くりはら・ゆうぞう)/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。

FOOTBALL ZONE編集部



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