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 明治安田生命Jリーグの2023シーズンが幕を開け、盛り上がりをみせている。今回フットボールチャンネル編集部は、データサイト『transfermarkt』が算出したJリーグクラブの市場価値ランキングを紹介する。※市場価値は2月15日時点。価格が並んだ場合の順位はサイトに準拠。登録選手リストはJリーグ公式サイト参照

10位:サンフレッチェ広島
監督:ミヒャエル・スキッベ
2022リーグ戦成績:3位(15勝10分9敗)
総市場価値:1468万ユーロ(約17.6億円)
最高額選手:ピエロス・ソティリウ

 ミヒャエル・スキッベを新監督に招聘した昨季のサンフレッチェ広島は、J1リーグを3位フィニッシュ。YBCルヴァンカップではクラブ史上初の優勝を飾るなど、充実した1年を過ごした。迎えた2023シーズンは、8年ぶりのリーグ制覇を目指す。

 そんな広島の総市場価値は、全体10位となる1468万ユーロ(約17.6億円)となっている。スカッドの人数は32人だ。100万ユーロ(約1.2億円)オーバーは大迫敬介(100万ユーロ=約1.2億円)、荒木隼人(100万ユーロ=約1.2億円)、森島司(140万ユーロ=約1.7億円)、ピエロス・ソティリウ(190万ユーロ=約2.3億円)の4人。中島洋太朗、中川育、木吹翔太の2種登録選手3人、そしてベテランの林卓人と柴﨑晃誠の2人には市場価値がついていない。

 チーム内トップは昨季新加入のソティリウとなっているが、30歳という年齢や現時点での活躍ぶりを考えると次回更新では下落する可能性が高い。そうなると、現在チーム内2位である10番の森島がトップに立つことになるだろう。

9位:FC東京
監督:アルベル・プッチ・オルトネダ
2022リーグ戦成績:6位(14勝7分13敗)
総市場価値:1498万ユーロ(約17.9億円)
最高額選手:ペロッチ

 昨季のFC東京はJ1で6位に終わった。就任1年目だったアルベル・プッチ・オルトネダ監督が志向するサッカーの浸透が大きなテーマで、結果がなかなか安定しなかった印象だ。しかし、アルベル監督就任2年目の今季はそれを言い訳にはできないだろう。当然ながら昨季以上の結果が求められる。

 今季のFC東京のスカッドは34人で、総市場価値は1498万ユーロ(約17.9億円)となっている。この中で市場価値がついていないのは2種登録の佐藤龍之介1人のみ。同じく2種登録の小林将天には5万ユーロ(約600万円)がついている。100万ユーロ(約1.2億円)を超えたのはディエゴ・オリヴェイラ(110万ユーロ=約1.3億円)と仲川輝人(140万ユーロ=約1.7億円)、そしてチーム最高額となるペロッチ(170万ユーロ=約2億円)の3人である。

 FC東京は、やはりベテラン選手の存在感が大きい。クラブ内の市場価値ランキングの上位5人(ペロッチ、仲川、D・オリヴェイラ、アダイウトン、ヤクブ・スウォビィク)中、4人が30代以上となっている。ちなみに現在AFC U-20アジアカップウズベキスタン2023に出場している松木玖生は70万ユーロ(約8400万円)、熊田直紀は5万ユーロ(約600万円)の市場価値だ。

8位:京都サンガF.C.
監督:曺貴裁
2022リーグ戦成績:16位(8勝12分14敗)
総市場価値:1525万ユーロ(約18.3億円)
最高額選手:平戸太貴、パウリーニョ

 京都サンガF.C.は2021シーズンに12年ぶりのJ1復帰を決めた。昇格1年目だった昨季は16位に終わったものの、ロアッソ熊本との参入プレーオフ決定戦の末にJ1残留を掴み取っている。もはやチャレンジャーではなくなった2023シーズンは、果たしてどのような結果を残すだろうか。

 市場価値だけをみれば、残留争いに相応しくないチームであることは明らかだ。スカッドの人数が37人で他クラブより若干多いとはいえ、総市場価値1525万ユーロ(約18.3億円)はJリーグ全体8番目に高い金額である。10万ユーロ(約1200万円)を下回ったのは、2種登録選手を含めて7人のみとなっている。

 クラブ内最高額は平戸太貴とパウリーニョの2人で、それぞれ100万ユーロ(約1.2億円)となっている。22歳の若き10番である福岡慎平とクラブ史上最年少主将を任されたパリ五輪(パリ・オリンピック)世代の川崎颯太はともに90万ユーロ(約1.1億円)であり、100万ユーロ超えまであと一歩のところまで迫っている。

7位:ガンバ大阪
監督:ダニエル・ポヤトス
2022リーグ戦成績:15位(9勝10分15敗)
総市場価値:1613万ユーロ(約19.3億円)
最高額選手:ネタ・ラヴィ

 7位にはダニエル・ポヤトス新監督の元で再スタートを切ったガンバ大阪が入った。34人のスカッドで総市場価値は1613万ユーロ(約19.3億円)。平均市場価値は47万4000ユーロ(約5700万円)で、選手の平均年齢は25.3歳となっている。

 クラブ内で最高額を記録したのは、今季にイスラエルの強豪マッカビ・ハイファから加わったネタ・ラヴィで180万ユーロ(約2.2億円)。同選手は今季J1で3試合に出場しており、その金額に見合うだけのパフォーマンスを披露している。それに次ぐのがダワンで100万ユーロ(約1.2億円)。湘南ベルマーレへのレンタルから復帰した谷晃生が3位(85万ユーロ=約1億円)で、クラブ内トップ5では唯一の25歳以下となっている。

 2014シーズンの3冠を知るメンバーの市場価値は、宇佐美貴史が80万ユーロ(約9600万円)、倉田秋が40万ユーロ(約4800万円)、藤春廣輝が25万ユーロ(約3000万円)。36歳となった東口順昭が最も低く、20万ユーロ(約2400万円)となっている。

6位:セレッソ大阪
監督:小菊昭雄
2022リーグ戦成績:5位(13勝12分9敗)
総市場価値:1728万ユーロ(約20.7億円)
最高額選手:清武弘嗣

 小菊昭雄監督率いるセレッソ大阪は昨季、YBCルヴァンカップの決勝まで進んだ。しかし、先制し終盤までリードしながらも、後半アディショナルタイムに2発を浴びてサンフレッチェ広島に敗北。あと一歩のところで優勝を逃した。その悔しさをバネに、今季はタイトル獲得を目指す。

 そんなC大阪の総市場価値は1728万ユーロ(約20.7億円)。最高額は清武弘嗣で120万ユーロ(約1.4億円)となっている。その同選手含めて100万ユーロ(約1.2億円)を超えているのはマテイ・ヨニッチ、松田陸、レオ・セアラ(いずれも100万ユーロ)である。ちなみに最高額の清武と同い年である香川真司の金額は80万ユーロ(約9600万円)だ。

 若手育成に定評のあるC大阪の次なるスター候補は、AFC U-20アジアカップウズベキスタン2023に参戦中の北野颯太だろう。同選手は現在18歳ながら、すでに30万ユーロ(約3600万円)という市場価値がついている。これは現時点で10代の日本人Jリーガーの最高額となっている。

5位:ヴィッセル神戸
監督:吉田孝行
2022リーグ戦成績:13位(11勝7分16敗)
総市場価値:1735万ユーロ(約20.8億円)
最高額選手:武藤嘉紀

 2022シーズンのヴィッセル神戸は、周囲の期待を裏切ってしまった。多くの実力者を揃えながら、開幕11試合未勝利に陥るなど、シーズン終盤戦まで不本意ながら残留争いを強いられた。最終的に降格は免れたものの、13位フィニッシュという結果は屈辱的だった。

 残留争いを強いられるようなクラブでないことは、選手の価値を見ても明らかだ。2022シーズン、神戸は総市場価値ランキングで全体トップに立っていたのだから。今季はほとんどの選手の金額が下落したため、総市場価値1735万ユーロ(約20.8億円)で全体5位までダウンしたが、残留争いではなく優勝争いに絡むべきであるということは昨季から変わらない。

 武藤嘉紀(180万ユーロ=約2.2億円)、トゥーレル(160万ユーロ=約1.9億円)、酒井高徳、山口蛍(それぞれ100万ユーロ=約1.2億円)と、100万ユーロ超えの面々はさすがといったところ。やはり別格なのはアンドレス・イニエスタで、38歳ながら120万ユーロ(約1.4億円)の価値がある。35歳以上で100万ユーロをオーバーする選手は、Jリーグ内でイニエスタただ1人だ。

4位:横浜F・マリノス
監督:ケヴィン・マスカット
2022リーグ戦成績:1位(20勝8分6敗)
総市場価値:1743万ユーロ(約20.9億円)
最高額選手:マルコス・ジュニオール

 2004年以降Jリーグのタイトルから遠ざかっていた横浜F・マリノスだが、直近5シーズンでは2度のJ1制覇を果たしているなど、同じく神奈川県を本拠地とする川崎フロンターレと共に近年の日本サッカー界を牽引している。2023シーズンもスタートダッシュに成功しており、連覇への期待がかかる。

 そんなマリノスが4位に入った。スカッドの人数はこのランキング内で2番目に少ない31人だが、総市場価値は1743万ユーロ(約20.9億円)となっている。金額がつかなかったのは特別指定選手の吉田真那斗のみで、その他のほとんどの選手が10万ユーロ(約1200万円)以上を記録。選手層の厚さを証明していると言っていいだろう。

 100万ユーロ(約1.2億円)以上を記録しているのは実に6人。マルコス・ジュニオール(140万ユーロ=約1.7億円)、エウベル、アンデルソン・ロペス(それぞれ130万ユーロ=約1.6億円)、喜田拓也(120万ユーロ=約1.4億円)、小池龍太、西村拓真(それぞれ100万ユーロ=約1.2億円)だ。この6人中4人が前線の選手というのは、いかにもマリノスらしい。

3位:川崎フロンターレ
監督:鬼木達
2022リーグ戦成績:2位(20勝6分8敗)
総市場価値:1858万ユーロ(約22.3億円)
最高額選手:山根視来

 Jリーグクラブ市場価値ランキングの3位に入ったのは、鬼木達監督の元でタイトル争いの常連となっている川崎フロンターレだ。34人のスカッドで総市場価値は1858万ユーロ(約22.3億円)。平均市場価値は54万6000ユーロ(約6500万円)となっている。

 100万ユーロ(約1.2億円)以上の金額を誇る選手は、王者の横浜F・マリノスより多い7人。最高額は山根視来で170万ユーロ(約2億円)。以降、レアンドロ・ダミアン(130万ユーロ=約1.6億円)、チャナティップ・ソングラシン、脇坂泰斗(それぞれ120万ユーロ=約1.4億円)、ジェジエウ、マルシーニョ、橘田健人(それぞれ100万ユーロ=約1.2億円)と続いている。

 無冠に終わった昨季、川崎Fは新戦力や若手の台頭が乏しかった。クラブ内市場価値ランキング・トップ10のほとんどを30代や30代手前の選手が占めていることも、それを証明していると言っていいだろう。迎えた2023シーズン、タイトル奪還を目指すならば、宮代大聖や遠野大弥らの覚醒は必須だ。

2位:鹿島アントラーズ
監督:岩政大樹
2022リーグ戦成績:4位(13勝13分8敗)
総市場価値:1880万ユーロ(約22.6億円)
最高額選手:鈴木優磨

 数々のタイトルを手にしてきた日本屈指の名門、鹿島アントラーズだが、近年は横浜F・マリノスや川崎フロンターレに遅れをとっている。昨季も終盤戦に失速し、早い段階で優勝争いからの離脱を強いられた。クラブのレジェンドである岩政大樹監督の元でスタートさせた2023シーズンは、どのような結果を残すだろうか。

 そんな鹿島は、Jリーグで2位となる1880万ユーロ(約22.6億円)の総市場価値を誇っている。特筆すべきはスカッドの若さであり、平均年齢24.8歳はこのランキングにおけるトップ10の中で最も若い。クラブ内の市場価値を高い順に並べても、荒木遼太郎(80万ユーロ=約9600万円)や佐野海舟(75万ユーロ=約9000万円)ら若手が上位に絡んでいる。

 100万ユーロ(約1.2億円)以上の金額をもつのは5人と意外にも少ない。現在鹿島で最も価値があるのは鈴木優磨で、他の選手より一つ飛び抜けた200万ユーロ(約2.4億円)となっている。これはJリーグ全体でみてもアレクサンダー・ショルツに次いで2番目に高い金額である。

1位:浦和レッズ
監督:マチェイ・スコルジャ
2022リーグ戦成績:9位(10勝15分9敗)
総市場価値:2038万ユーロ(約24.4億円)
最高額選手:アレクサンダー・ショルツ

 2021シーズンの天皇杯を制し、スーパーカップでも川崎フロンターレに完勝するなど、2022シーズン開幕前の浦和レッズに対する期待感は大きかった。ところが、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)でこそ決勝に進んだものの、リーグ戦は不安定で、優勝争いとは程遠い9位でフィニッシュ。同シーズンでリカルド・ロドリゲス監督は退任し、今季からはマチェイ・スコルジャ監督の元で再スタートを切った。

 そんな浦和は、総市場価値でJリーグトップに立っている。金額は2038万ユーロ(約24.4億円)で、2000万ユーロをオーバーしたのは浦和の1チームのみとなっている。スカッドの人数は今回のランキング・トップ10の中で最少となる30人であり、いかに価値の高い選手が揃っているかわかるだろう。

 100万ユーロ(約1.2億円)を超えているのは5人で、全員が28歳以上だ。最も市場価値が高いのはアレクサンダー・ショルツで220万ユーロ(約2.6億円)。これは全体で見てもトップの金額である。今のところベテランの存在感が強いスカッドとなっているが、伊藤敦樹(850万ユーロ=約1億円)や明本考浩(80万ユーロ=約9600万円)らがさらに伸びてくると期待したい。

フットボールチャンネル



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