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日本代表・三笘薫は、もはやただのドリブラーではなくなっている。PK獲得と自らの得点で4-0の大勝に貢献したウェストハム戦では最大の持ち味であるドリブルはもちろんのこと、それ以外の能力も際立っていた。今の三笘は「ドリブル以外」で何が凄いのだろうか。


ゴールにもつながった オフ・ザ・ボールの質が向上
 
 直近の数試合で三笘の“オフ・ザ・ボール”の質が急成長している。ウェストハム戦でも36分、左センターバックのダンクからパスを呼び込み、相手DF陣の背後を取っている。
 両者の関係からチャンスが生まれたのは今回が初めてではない。ストーク戦とのFAカップで三笘がアシストをした場面でも、この元イングランド代表DFからパスを引き出しており、ダンクとの関係は非常に良好だ。
 そしてこの試合で最もオフ・ザ・ボールの質が際立ったのが69分の場面だろう。ボックス手前でマーチがタメを作り、右斜め前にいたグロスにパスを出した瞬間、ファーにいた三笘は事前にボールを受けたドイツ人MFがクロスを送ることを予測。クロスを出してから動いては届かないであろうパスに見事に追いつきゴールネットを揺らしている。この試合の解説を務めた林陵平氏は「これができるようになったら怖いものなし」と太鼓判を押した。

ネガティブトラジションの速さで 守備に貢献
 
 三笘は日本人の中でも歴代最高クラスの攻撃力を誇る選手だが、守備での貢献度も高い。W杯で解説を務めた元日本代表・本田圭佑氏が、三笘の守備を褒めていたことは記憶に新しいだろう。
 ウェストハム戦でも守備能力が光る場面があった。6分、自らのミスで相手MFソーチェクにボールを奪われたが、次の瞬間、ものすごいスピードでプレスに行き、チェコ代表MFのパスミスを誘発。このネガティブトランジション(攻から守の切り替え)の速さはサッカーにおいて非常に重要であり、三笘はそれを高いレベルで行えるようになっている。

サイドでも中央でも活躍 周囲を活かす選手に

 先月、指揮官デ・ゼルビに「もっと中に入ってチームメイトと絡んでほしい」という要望を受けていた三笘は、得意のサイドだけでなく、中央でも活躍できる選手へと成長している。
 ウェストハム戦では34分、足元で受けたいという雰囲気を匂わせた三笘は、ハーフスペース(ピッチを縦に5分割したとき、サイドと中央のレーンに挟まれたレーンを指す)からさらに内側に絞る動きをみせる。それにつられてマークしようと試みた相手右サイドバックの裏にスペースが生まれ、大外にいた左サイドバックのエストゥピニャンが受けやすいスペースを作り出した。

驚異の「93パーセント」高いパス成功率
 
 三笘はウェストハム戦で42本中39本のパスを成功させている。そのパス成功率は驚異の93%だ。正確なパスでチャンスを作り出す場面がいくつか見られた。53分には上記との合わせ技とも言える形からチャンスを作りだした。センターサークル付近のハーフスペースで相手MFライスのバックパスをカットすると、そのまま中央をドリブルで持ち運び、右に走っていたFWファーガソンがコントロールしやすい場所へと正確なパスを送った。ファーガソンのシュートはウェストハムGKアレオラに阻まれたためアシストはつかなかったが、自らの守備と正確なパスで決定機を演出した。
 三笘薫はイングランドの地でドリブルやパス、オフ・ザ・ボール、守備とあらゆる能力をレベルアップさせた。まだプレミアリーグデビューしてから1年も経っていないが、相手選手からすると止めることが厄介な最強アタッカーへと成長している。
(ABEMA/プレミアリーグ)(c)aflo 



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