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機械も問題を起こす可能性がある。頼りすぎてはだめ

J1第1節の広島対札幌で起きた誤審についてセルジオ越後氏が見解を述べた。(C)Getty Images

 Jリーグ開幕戦の広島対札幌で誤審があった。広島の選手のシュートがゴールラインを割っていたのに、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)で確認したうえでノーゴール判定。試合は0-0の引き分けに終わった。


 VARが決してパーフェクトではないということが分かったね。レフェリーのミスを少なくするためにこういったテクノロジーを置いているけど、またそこでミスが出てしまうんだから元も子もない。広島のファンからしたら納得できないのは当然だよ。

 ワールドカップでは三笘の1ミリのように、細かい部分を正確に判定できていた印象だけど、Jリーグでは開幕戦から誤審が起こってしまった。なぜ日本ではそれができないのか。カメラなどの機材の精度に問題があるのであれば、ワールドカップで設備にかけているお金と日本でかけているお金の差が出たということかな。

 Jリーグには、ゴールラインテクノロジーも導入されていない。もちろんコストの問題もあるのかもしれないけど、設備を万全な状態にできていなかった組織にも責任がある。今回の件では、審判委員長が広島まで足を運んでクラブに謝罪をしたようだけど、Jリーグも謝りに行くべきだと思う。
 
 VARを使った判定では、一方的に審判の判断で決められてしまうのも問題だと感じている。テニス、アイスホッケー、野球のように選手や監督が、改めてビデオの確認を求めるチャレンジ制度があってもいいと感じている。

 また、テクノロジーに頼りすぎている今のサッカー界にも疑問がある。AIも発達してきているこの時代、コンピューターが止まったら銀行の停止などで社会がパニックになるのと同じで、機械も問題を起こす可能性があるんだから頼りすぎてはだめ。それによって人の腕が磨かれなくなってしまうし、機械の責任にして逃げ道を作ってしまうのもレフェリーの成長に繋がらないよ。

 とにかく今回の誤審で実質、広島は勝点2を失ったわけだよね。もし今後、広島が優勝争いをして、この勝点2で優勝を逃したとなったら、また大きな問題になるだろう。それがリーグにとっても良い刺激になって、少しでも誤審が減るような状況に向かうことを願うばかりだ。

【著者プロフィール】
セルジオ越後(せるじお・えちご)/1945年7月28日生まれ、77歳。ブラジル・サンパウロ出身。日系ブラジル人。ブラジルではコリンチャンスやパウリスタなどでプレー。1972年に来日し、日本では藤和不動産サッカー部(現・湘南ベルマーレ)で活躍した。引退後は「さわやかサッカー教室」で全国を回り、サッカーの普及に努める。現在は解説者として、歯に衣着せぬ物言いで日本サッカーを鋭く斬る。



















































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