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 FIFAワールドカップカタールが終わり、サッカー日本代表は2026年の次回大会に向けて再スタートを切る。3月に行われるキリンチャレンジカップでは3年後を見据えてJリーグで活躍する伸びしろのある選手たちを呼ぶのも1つの案だ。そこで、今回はJリーグで活躍する選手の中から、サッカー日本代表に推薦したい選手をピックアップして紹介する。

DF:常本佳吾(鹿島アントラーズ)

生年月日:1998年10月21日(24歳)
2022リーグ戦成績:28試合0得点1アシスト
日本代表通算成績:なし

 三笘薫の活躍が世界中で話題となっているが、その三笘を止めた男がJリーグにいる。三笘が海外移籍する直前の2021年5月、鹿島アントラーズの大卒ルーキーだった常本佳吾は、川崎フロンターレ戦でマッチアップした三笘のドリブルを幾度となく止めていた。

 三笘でさえ封じた守備力が常本のストロングポイントだ。長友佑都の後輩にあたる明治大学出身の右サイドバックで、90分上下動し続けられる走力が持ち味。昨季は8月に左膝内側側副靱帯を損傷したが、リーグ戦28試合に出場。なかなか勝ち点が積み上げられなかったシーズン終盤、「常本がいれば…」と感じた場面は少なくなかった。

 アシストは2年連続で1ということからもわかる通り、山根視来や酒井宏樹といったカタールワールドカップメンバーと比べると、現状は攻撃面での貢献度はやや劣る。ただ、サイドバックは年齢的にも若手の台頭が必要なポジションであるだけに、チャンスが回ってくる可能性は十分にあるだろう。

MF:高嶺朋樹(柏レイソル)

生年月日:1997年12月19日(25歳)
2022リーグ戦成績:26試合2得点2アシスト
日本代表通算成績:なし
 
 プロ生活3年間でリーグ戦94試合に出場し、高嶺朋樹は北海道コンサドーレ札幌では確固たる地位を築いた。アカデミー時代から愛着のある札幌を離れ、今季から柏レイソルでプレーする。札幌と順位を争う可能性もあるクラブへの加入は、覚悟の表れでもあるはずだ。

 柔和な笑顔に騙されてはいけない。泥臭くボールホルダーを潰す一面があり、そのプレースタイルは「狂犬」と形容される。ハードな守備とは対照的に、1シーズン平均の警告(イエローカード)数は3枚と多くない。本職はボランチだが、守備力の高さゆえ、チーム事情に応じて最終ラインでもプレーできる万能性も魅力だ。ボールを奪いきる能力が高く、正確な左足のキックでチャンスを演出する展開力も兼ね備える。

 筑波大学で同学年だった三笘薫との共演は、遠くないうちに訪れるだろう。北の大地が育てたレフティーが日本代表入りするのが待ち遠しい。

MF:伊藤敦樹(浦和レッズ)

生年月日:1998年8月11日(24歳)
2022リーグ戦成績:28試合4得点3アシスト
日本代表通算成績:なし
 
 世代別日本代表の経験もなく、浦和レッズのユースからトップに昇格できず、流通経済大学で過ごした4年間で大きく成長してプロの舞台にたどり着いた。決してエリートとは言えないキャリアを歩んできた伊藤敦樹を、一昨季、リカルド・ロドリゲス監督は開幕戦に抜擢した。これが成長を加速するきっかけの1つとなった。

 182cmという恵まれた体格でピッチを走り回るボックス・トゥ・ボックス型のボランチだ。プロ入り前はセンターバックやサイドバックでもプレー経験があり、ボール奪取能力やドリブルの推進力も魅力的に映る。昨季はパリ・サンジェルマンとの親善試合で臆することなくプレーし、その試合で自信を得たかのように後半戦は躍動感が増していた。

 日本代表でのポジション争いは激戦区だが、大学時代の先輩でもある守田英正がそうだったように、代表定着から一気に飛躍するだけのポテンシャルはあるはずだ。

DF:藤井陽也(名古屋グランパス)

生年月日:2000年12月26日(22歳)
2022リーグ戦成績:31試合1得点0アシスト
日本代表通算成績:なし
 
 昨季、名古屋グランパスで大きな飛躍を遂げたのが藤井陽也だ。3年目までリーグ戦の出場はわずか10試合しかなかったが、昨季は回ってきたチャンスを掴み、31試合に出場してセンターバックのレギュラーに定着した。さらなる成長を遂げることができれば、日本代表も視界に入ってくるだろう。

 187cmという恵まれた体格を持つセンターバックで、簡単に走り負けないスピードを持っている。広いエリアをカバーしなければいけない3バックの一角で、藤井のスピードは活かされる。ボールを扱う能力も高く、正確にボールを受け、ボールを運んでパスコースを作り、正確につないでいく。経験とともにそのプレーの精度は上がっており、昨季の終盤は頼もしさを感じさせた。既にレベルは高いが、さらなる伸びしろを感じさせるスケールの大きさがあるのも魅力だ。

 日本代表で主将を務めた吉田麻也は、名古屋で71試合に出場して海外に活躍の場を移した。同じ名古屋グランパスアカデミー出身の藤井も、世界で活躍できるだけのポテンシャルがある。主力として臨む今季はさらなる飛躍が期待されるシーズンだ。

MF:齊藤未月(ヴィッセル神戸)

生年月日:1999年1月10日(24歳)
2022リーグ戦成績:26試合2得点2アシスト
日本代表通算成績:なし
 
 ジュニア時代からトップチームに昇格するまで湘南ベルマーレ一筋で育った齊藤未月は、16歳でトップチームデビュー、17歳でプロ契約を結ぶ期待の逸材だった。U-20日本代表のキャプテンとしてFIFA U-20ワールドカップにも出場している。東京五輪を半年後に控えた2021年1月にはロシアのルビン・カザンへ移籍。しかし、直後に足首の靭帯を断裂してしまい、外国人枠の関係もあり出場機会を得られず。わずか1年で日本に戻ってくることになった。

 幼少期から英語も堪能で、年齢関係なくリーダーシップをとれるパーソナリティーを持つ。昨季は状態が上がらないチームに厳しい言葉を投げかけるストイックな一面もある。かつて、アンドレス・イニエスタがJリーグデビューを飾った試合で、弱冠19歳の齊藤は臆することなくチャレンジしていた。そういった物おじしない一面は、湘南でもガンバでも高く評価された。

 2019年のU-20ワールドカップメンバーでカタールワールドカップの舞台に立ったのは伊藤洋輝だけ。紆余曲折を経験し、24歳となった齊藤にも日本代表で活躍するチャンスは訪れるはずだ。今季はイニエスタや山口蛍、大迫勇也といった経験豊富な選手とともにプレーし、さらなる成長を期す。

W:西村拓真(横浜F・マリノス)

生年月日:1996年10月22日(26歳)
2022リーグ戦成績:27試合10得点2アシスト
日本代表通算成績:3試合2得点0アシスト
 
 横浜F・マリノスに加入した昨季、西村拓真はその才能を開花させた。リーグ戦で10得点を記録し、7月にはEAFF E-1サッカー選手権に臨む日本代表メンバーに招集され、デビュー戦で2得点を挙げている。

 富山第一高校で全国高校サッカー選手権優勝を経験した西村はベガルタ仙台を経て海を渡った。ただ、欧州でプレーした2年間は難しい時間となり、2020年に仙台へ復帰。日本でトップフォームを取り戻し、マリノスに加わった。

 昨年9月に左足関節外側靱帯を損傷し、全治4~6週間と診断されたが、わずか3週間で完治どころか復帰を果たすという驚異的な回復力を見せた。マリノスは終盤戦でなかなか勝てず、川崎フロンターレに迫られていただけに、西村の早期復帰がなければ優勝できなかったかもしれない。シーズン通しての活躍も含め、年間MVPの岩田智輝に優るとも劣らない貢献度だった。

 豊富な運動量とボックス内での決定力が西村の武器だ。7月に選出されていることからもわかるように、日本代表は手の届くところにある。今季も昨季のように輝けば、チャンスは訪れるのではないだろうか。 

MF:藤井智也(鹿島アントラーズ)

生年月日:1998年12月4日(23歳)
2022リーグ戦成績:27試合1得点1アシスト
日本代表通算成績:なし
 
 3年間を過ごしたサンフレッチェ広島で、藤井智也は大きな飛躍を遂げた。1年目は特別指定選手としてリーグ戦15試合に出場し、正式に加入した翌年の5月ごろから先発起用が増えていく。圧倒的なスピードで対峙する選手をぶち抜くシーンは何度あっただろうか。ミヒャエル・スキッベ監督が指揮を執った昨季はインテンシティの高いスタイルを象徴する選手となり、威力抜群のカウンターからチャンスの起点となっていた。

 昨季記録した最高時速は35.1kmでリーグ6位タイの速さだった。ドリブル数やクロス数はチームトップで、一瞬でも時間とスペースを与えれば突破されてしまう。対峙する相手選手からしてみたらこれほど厄介な相手はいなかった。

 今季からは活躍の場を鹿島アントラーズに移す。広島時代に務めていたウイングバックからポジションを上げたことで、藤井の特長はさらに活きるかもしれない。伊東純也や三笘薫が欧州のトップレベルで結果を残しているが、次は藤井の番かもしれない。

MF:満田誠(サンフレッチェ広島)

生年月日:1999年7月20日(23歳)
2022リーグ戦成績:29試合9得点8アシスト
日本代表通算成績:2試合0得点0アシスト
 
 昨季の大卒ルーキーMVPを決めるとすれば、ほぼ満場一致で満田誠の名前が挙がるだろう。プロ1年目からミヒャエル・スキッベ監督の信頼を勝ち取り、29試合9得点8アシストという数字を残した。さらに、7月にはEAFF E-1サッカー選手権に臨む日本代表メンバーにも選出され、代表初キャップをマークしている。

 のちに松岡大起や坂本一彩を輩出したソレッソ熊本でサッカーキャリアをスタートさせた満田は、中学卒業とともに熊本を離れてサンフレッチェ広島ユースに加入。高校3年次には背番号10をつけてプレミアリーグWESTで得点王に輝いている。そして、流通経済大学で4年間を過ごし、広島に戻ってきた。大迫敬介、川村拓夢といった同期とともに、若手が台頭する広島の象徴的存在になりつつある。

 170cmと小柄だが、スピードとテクニックに秀でたMFでありながら、献身的なプレスで守備にも貢献できる。スキッベ監督が求めるハイインテンシティなサッカーを体現する選手の1人で、シュート技術の高さも満田の特長の1つだ。Jリーグで見せているその能力が世界基準でどれだけ通用するのか楽しみだ。

FW:小柏剛(北海道コンサドーレ札幌)

生年月日:1998年7月9日
2022リーグ戦成績:13試合2得点2アシスト
日本代表通算成績:なし
 
 小柏剛は2年間で酸いも甘いも味わった。大宮アルディージャユースから明治大学に進み、4年次に2種登録されて北海道コンサドーレ札幌でJリーグデビューを果たした。正式に加入した翌年はリーグ戦30試合に出場し、7得点をマーク。シーズン終了後には日本代表候補合宿メンバーにも選出され、順風満帆のルーキーイヤーとなった。

 対照的に2022年は苦しみの連続だった。初めての代表候補合宿は怪我のため参加を辞退し、年間を通して怪我に苦しんだ。3月にはハムストリングの肉離れで戦列を離れ、復帰直後に再発させた。2度目の復帰は8月までずれ込み、プロ2年目の昨季はリーグ戦13試合の出場に留まった。

 167cmという小さな身体で前線を動き回り、圧倒的なスピードで相手を一瞬で置き去りにする。札幌では今季もシャドーが主戦場になりそうだが、最前線でもその特徴を活かす術を身につけている。三笘薫や上田綺世といった大学サッカー経由のタレントが続々と海外で結果を残し、日本代表でもプレーしている。次は小柏の番ではないかと期待している。

FW:小川航基(横浜FC)

生年月日:1997年8月8日(25歳)
2022リーグ戦成績:41試合26得点4アシスト
日本代表通算成績:1試合3得点0アシスト
 
 昨季、小川航基はJ2で26得点を記録して得点王とMVPに輝いた。昨季完全移籍で加入した横浜FCで水を得た魚のようにゴールを量産。10代から注目されていた逸材は、ついにブレイクを果たした。

 桐光学園では高校年代最強ストライカーと評され、全国高校サッカー選手権にも出場した。しかし、プロの舞台では結果を残せず。飛躍のきっかけを掴みかけたプロ2年目に、FIFA U-20ワールドカップで左膝を負傷してしまう。17年は水戸ホーリーホックで飛躍のきっかけを掴み、五輪世代で臨んだEAFF E-1サッカー選手権で日本代表デビューを飾り、ハットトリックという離れ業をして見せた。しかし、五輪開催年はわずか1得点に留まり、東京五輪出場も逃している。

 飛躍のチャンス、不運、そして復活。25歳となった小川はジェットコースターのように紆余曲折を経験して再びJ1の舞台に戻ってきた。186cmの長身を活かした空中戦の強さと両足からゴールを決められる豊富なフィニッシュパターンを持つ小川がJ1で輝くことができれば、日本代表への道も拓けるはずだ。 


















































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