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【識者コラム】求められる若いSBの台頭、乗り越えるべき“ノルマ”は?

(左から)荻原拓也、中野伸哉、佐々木旭、大畑歩夢【写真:Getty Images & 高橋 学】

 昨年のカタール・ワールドカップ(W杯)終了後、現役続行を明言してこなかった36歳DF長友佑都がFC東京と2023年シーズンの契約に合意した。元気なサイドバック(SB)がまた闘志剥き出しで走る姿を見られるのは嬉しい限りだが、こと日本代表ということになると別問題になる。


 いくらなんでも、そろそろ長友に代表引退を決意させるSBが現れないと、日本代表に成長はない。25歳のDF中山雄太(ハダースフィールド・タウン)、23歳のDF伊藤洋輝(シュツットガルト)はW杯メンバー入りしたが、大会の4試合とも信頼感のある長友が先発しているのだ。

 もちろん、次のアメリカ・カナダ・メキシコW杯で中山や伊藤が成長した姿を見せ、先発を務めてもいい。だが、2010年南アフリカW杯で4試合とも先発フル出場した時の長友はまだ23歳。若くて台頭したからこそ、その後の日本の左サイドは頭を悩ませなくて良くなった。

 今また若いSBが出てきてくれれば、またしばらくは日本の左サイドの守備は心配しなくてよくなる。

 そんな選手が今年のJリーグで見つかるか。今回は中山と同世代以下、各チームの25歳以下で活躍が期待される左SBを取り上げる。

 ちなみに、長友が25歳の時までのJリーグの出場記録は次のとおり(出場試合数/得点)。まずはこのデータを抜き去ることが必要だ。

2007年(21歳):J1/FC東京/リーグ戦(0/0)/リーグカップ(1/0)
2008年(22歳):J1/FC東京/リーグ戦(29/3)/リーグカップ(3/0)
2009年(23歳):J1/FC東京/リーグ戦(31/1)/リーグカップ(4/1)
2010年(24歳):J1/FC東京/リーグ戦(12/1)/リーグカップ(1/0)

荻原、佐々木、大畑、中野の4人が候補
■荻原拓也(浦和/1999年11月23日生まれ)
 2018~20年まで浦和に在籍した時は、3年間で13試合に出場したのみだった。だがそこから新潟、京都で武者修行を積み、23年は浦和に帰還した。魅力はドリブルからのクロス。また守備から攻撃まで幅広いポジションをこなせるユーティリティー性も魅力になっている。

2018年(19歳):J1/浦和/リーグ戦(8/0)/リーグカップ(7/2)
2019年(20歳):J1/浦和/リーグ戦(4/0)/リーグカップ(2/0)
2020年(21歳):J1/浦和/リーグ戦(1/0)/リーグカップ(2/0)
2020年(21歳):J2/新潟/リーグ戦(24/0)/リーグカップ(-/-)
2021年(22歳):J2/京都/リーグ戦(40/2)/リーグカップ(-/-)
2022年(23歳):J1/京都/リーグ戦(21/2)/リーグカップ(4/0)

■佐々木旭(川崎/2000年1月26日生まれ)
 2022年に川崎に加入すると、第2節で初先発初ゴールを挙げる。左右の足を自由に駆使して繰り出すパスはセンスにあふれており、組み立ての一部を担うことができる。安定感やアイデアなどではまだチームメイトの登里享平のほうが一枚上だが、いい手本が目の前にいるという環境にも恵まれている。

2022年(22歳):J1/川崎/リーグ戦(21/1)/リーグカップ(0/0)

■大畑歩夢(浦和/2001年4月27日生まれ)
 2020年まで在籍した鳥栖では中野伸也というライバルを退けて先発を奪い、2022年シーズン浦和に移籍すると、22試合に出場してそのうち19試合で先発するなど信頼を勝ち取った。運動量と守備力には秀でたものを見せているが、あとはパスでどこまで組み立てやチャンスに絡めるか。

2020年(19歳):J1:鳥栖/リーグ戦(13/0)/リーグカップ(1/0)
2021年(20歳):J1:鳥栖/リーグ戦(30/0)/リーグカップ(4/0)
2022年(21歳):J1:浦和/リーグ戦(22/0)/リーグカップ(2/0)

■中野伸哉(鳥栖/2003年8月17日生まれ)
 2020年、16歳でデビューを果たす、14試合に出場するなどトップチームに定着。相手チームから執拗に狙われたが、逆にその裏を取ってアーリークロスを入れるなど気が強くしたたかな面も見せた。だが2021年は出場試合数こそ増えたものの途中出場が増え、2022年も出場時間を減らしている。今季は今後の飛躍に向けての正念場と言えるだろう。

2020年(17歳):J1 鳥栖/リーグ戦(14/0)/リーグカップ(1/0)
2021年(18歳):J1 鳥栖/リーグ戦(34/0)/リーグカップ(2/0)
2022年(19歳):J1 鳥栖/リーグ戦(19/1)/リーグカップ(6/0)

[著者プロフィール]
森雅史(もり・まさふみ)/佐賀県出身。週刊専門誌を皮切りにサッカーを専門分野として数多くの雑誌・書籍に携わる。ロングスパンの丁寧な取材とインタビューを得意とし、取材対象も選手やチームスタッフにとどまらず幅広くカバー。2009年に本格的に独立し、11年には朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌で開催された日本代表戦を取材した。「日本蹴球合同会社」の代表を務め、「みんなのごはん」「J論プレミアム」などで連載中。

森雅史 / Masafumi Mori


















































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