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 ウクライナへの侵攻余波で代表やクラブチームが国際大会への出場が禁じられているロシア・サッカー連合(RFU)が、欧州サッカー連盟(UEFA)からアジア・サッカー連盟(AFC)への転籍を検討している。実現すればW杯予選などで日本を含めたアジアの勢力図に影響を与えることは確実で、判断の行方に世界的な注目が集まっている。

 ウクライナ侵攻を受けて昨年3月からFIFAとUEFAが主催する大会出場を禁じられているロシア。欧州で孤立を深め、アジアへの連盟転籍を検討するRFUのデュコフ会長は「難しい決断になる」と胸中を明かす。

 旧ソ連時代を含めてW杯に11回出場し、最新FIFAランキングでも37位につけるロシア。代表とクラブがハイレベルな欧州を舞台に戦うことで力を伸ばしてきた。「欧州のアドバンテージは分かっている」と語るが、それも試合を戦ってこその話。アジアに転籍すれば競技レベルは下がり、オーストラリアから中東までの遠距離移動を強いられることになるが「我々にとって大切なのはプレーすること。アジアにはロシアを受け入れる準備がある」と力を込める。

 AFCへの転籍が認められてもFIFAの処分が解けなければW杯予選には出場できないとみられるが、AFCが独自の処分を下さなければアジア杯出場の道は開ける。W杯予選に参加した場合は貴重な出場枠がロシアに奪われる可能性はあるものの、参加国が32から48に増える次回26年大会からアジア枠は最大5から9に拡大。日本が影響を受ける可能性もゼロではないが、長い目で見ればアジアの競技力向上につながることになりそうだ。

 RFUは当初、昨年末までに理事会で最終判断を下す予定だったが、結論を先送り。問題の是非を検討する作業部会をUEFAと共同で設置することになった。4月1日を期限に作業を続け、FIFAや国際オリンピック委員会(IOC)にも参加を求めるという。

 デュコフ会長は理事会のメンバーや国内クラブには転籍推進派が多数を占めるとの認識を示すが、ウクライナ侵攻までロシアの政府系企業ガスプロムと年間4000万ユーロ(約56億円)のスポンサー契約を結んでいたUEFAが水面下でロシアの残留を望んでいるとの報道もあり、転籍問題の行方は予断を許さない状況になっている。

 ▽ロシア代表 W杯は旧ソ連時代に初出場した58年スウェーデン大会から11回出場。最高成績は66年イングランド大会の4位。地元開催だった18年大会は8強。欧州選手権は60年の第1回大会で優勝するなど12回出場。FIFAランクは現在37位で最高は96年4月の3位。22年2月28日にFIFAとUEFAから主催大会の出場を禁じられ、W杯予選欧州プレーオフは不戦敗。以後は親善試合しか行っていない。

 ▽W杯26年大会のアジア予選 米国、カナダ、メキシコの3カ国共催となる本大会出場枠が48チームに拡大されるのに伴い、アジア予選からの出場枠も4・5(大陸間プレーオフを含めて最大5)から8・5(同9)に広がる。今年10月の1次予選では、FIFAランク下位22チームがホーム&アウェーで対戦。日本が出場する2次予選は11月に始まり、ランク上位25チームと1次予選勝者の計36チームから半分の18チームが突破する。最終予選は来年秋に開幕し、プレーオフも経て8チームが本大会出場権を獲得。9番目のチームが大陸間プレーオフに進む。

 ▽大陸連盟の転籍 最近ではオーストラリアが05年にオセアニア連盟(OFC)からアジアに移った例がある。競技力向上が目的で同国は10年W杯から4大会連続でアジア予選を突破。旧ソ連構成国のカザフスタンは02年にアジアから欧州に移った。イスラエルはAFCに加盟していたが、アラブ諸国との関係悪化などで74年に除名となり、OFCへの暫定参加を経て92年にUEFAに加盟した。










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