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サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会は、64試合すべてを終え、過去最多の172ゴールを記録して幕を閉じた。データ分析サービス会社ニールセン傘下のグレースノートが、初の中東および冬季開催となった今回W杯の傾向を分析した。

■1. 「番狂わせ」が過去64年で最多

今大会は、事前に不利とみられたチームがあっと言わせる大会となった。「番狂わせ」は15試合に上った。

大会3日目にサウジアラビアが、最終的に優勝するアルゼンチンを2-1で破ったのが始まりだった。日本も強豪ドイツとスペインの両方に勝利した。衝撃的な結果となった試合は1次リーグで12に上り、過去最多となった。

決勝トーナメントでも予想外の展開は続いた。モロッコは1回戦でスペインを、準々決勝でポルトガルを撃破。クロアチアも準々決勝でブラジルを破った。グレースノート社が「番狂わせ」と評した試合は、全試合の24%に達した。

これは、1958年スウェーデン大会(26%)以来の高率だ。

グレースノートでは、1次リーグで勝率33.3%未満のチームが勝った試合と、決勝トーナメントで同47%未満のチームが勝った試合を「番狂わせ」と分類している。

■2. 最少シュート、最多ゴール

今大会のシュート数は「わずか」1458本だった。これは、グレースノートが統計を取り始めた2002年以降で最少。最多は2014年大会の1661本となっている。

1試合の平均シュート数は22.8本だった。

ただ、ゴールは続々と決まり、計172に達した。これは、出場枠が32チームに拡大された1998年以降で最多。1998年フランス大会と2014年ブラジル大会は、ともに171ゴールだった。

1試合平均のゴール数は2.69だった。1994年アメリカ大会の2.71に次ぐ多さとなった。

ゴールを決めたのは117人。4年前のロシア大会で作られた最多記録に5人及ばなかった。

ペナルティーエリア内からのゴールは、データが残る直近4大会のどれよりも多かった。

ゴールの92.9%はペナルティーエリア内でのシュートから生まれた。同エリア内でのシュートは全シュートの62.7%に上り、過去最高となった。

■3. 今世紀最も「クリーン」、追加時間も最多

イエローカードは227枚出され、2010年大会以来の多さとなった。審判による判定の厳格化が原因だと、グレースノートは分析している。レッドカードは4枚だけで、前回ロシア大会と同じだった。

だがファウルは、今大会も入れて4大会連続で減少。今世紀最少の1599まで減った。審判には試合の流れを止めないことが求められており、それを反映したものとみられる。

ペナルティーキック(PK)は23本で、うち3本は決勝で与えられた。1試合平均にすると0.36本で、ビデオアシスタントレフェリー(VAR)が初導入された前回ロシア大会よりも減った。

大会開始からまもなくは、アディショナルタイムの多さが大きな話題となった。時間稼ぎの行為に関して、国際サッカー連盟(FIFA)がルールを厳しくしている影響で、1試合平均で11分に上った。前回大会は平均6分だった。

■4. 若手が躍動

10代選手の先発出場も、過去最多を記録した。

イングランドのMFジュード・ベリンガム(19)、ドイツのMFジャマル・ムシアラ(19)、スペインのMFガビ(18)など10代の10選手が、延べ20回先発出場を果たした。

10代選手の最多先発出場記録は、現在23歳のフランスのFWキリアン・エムバペの6回。前回大会で記録し、まだ破られていない。

■5. スターの高齢化

35歳以上のベテラン選手の先発出場も、最多記録を更新した。

ベテラン27人が延べ83回先発で出場。2002年大会でつくられたこれまでの最多記録を32回上回った。

アルゼンチンのリオネル・メッシ(35)とクロアチアのルカ・モドリッチ(37)がそれぞれ、ベテラン選手として今大会最多の7回の先発出場をした。

(英語記事 Five interesting trends from the 2022 World Cup)

(c) BBC News










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