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◆カタールW杯▽決勝トーナメント1回戦 日本代表1―1(PK1―3)クロアチア代表(5日・アルジャヌーブ競技場)

 勝てた試合だった。チームの老齢化が進んだクロアチアには勝利への信念とエネルギーが欠けていた。日本がドイツ、スペインを打ち破った自信を胸に、より攻撃的にアタックし、本来のクオリティーを生かした決定力を見せれば、決勝点を奪えたに違いない。日本はもっと大胆に、年老いたクロアチアの疲労を利用すべきだった。

 しかし、今大会中でも最も老獪(ろうかい)で経験値の高いクロアチアに競り合いに持ち込まれた。結局は守備をおろそかにしてまで攻めることができず、ずるずるとPK戦まで持ち込まれてしまった。世界を驚かせ、日本にとって最高の大会となったカタールW杯の最終章には、これまでイングランドが何度も味わったPK戦敗退という悲痛とともに「目前まで迫った史上初の8強入りを逃す」という結末が記された。

 今大会で、日本が世界の強豪国を倒す力があることは証明された。だとすれば、今後はさらに高みを目指すために、攻める勇気を持ち、ワンパターンである守備的戦術から抜け出すことが求められる。今回、味わった全ての失望は教訓となる。最終的な勝者は、失敗と失望から多くを学び、改善した国だ。今回のW杯から、日本は多くの教訓を得ることができたはずだ。

 ◆マーク・オグディン 1974年10月10日、英マンチェスター近郊のバリー生まれ。48歳。通信社勤務を経て、2009年から英高級紙「デイリー・テレグラフ」のマンチェスターU(マンU)担当。マンUのファーガソン監督勇退スクープで、13年英スポーツライター・オブ・ザ・イヤー受賞。イングランド代表担当として10、14、18、22年W杯現地取材。

報知新聞社










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