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 サッカーのFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会は20日に開幕する。現地で取材する読売新聞担当記者が、日本の入ったグループE組をはじめ、激戦のグループリーグ各組を展望した。


(表の見方=各組上位2チームが決勝トーナメントに進出。星のマークは1組合計8個。1チーム最大3つ。丸数字は世界ランク)

【グループE組】

「2強」を追う日本とコスタリカ

 ドイツとスペインの2強を、日本とコスタリカが追う展開だ。

 前回大会は初戦の黒星が響き、グループリーグ(GL)で敗退したドイツ。MFクロース(レアル・マドリード)らが代表を退き、19歳のFWムシアラ(バイエルン・ミュンヘン)らが台頭。2014年優勝メンバーのGKノイアー(同)やFWミュラー(同)は健在で、高い完成度を誇る。

 10年大会を制したスペインも世代交代に苦しんだが、19歳のペドリ(バルセロナ)、18歳のガビ(同)の両MFら新星が現れ、雰囲気は一変。ブスケツ(同)、ロドリ(マンチェスター・シティー)、コケ(アトレチコ・マドリード)らも控える中盤は世界屈指だ。

 日本はドイツとの初戦で何とか勝ち点を奪って、優位に進めたい。第2戦のコスタリカ戦は、生き残りをかけた戦いになるだろう。

【A組】

オランダの1位有力

準優勝3度のオランダが頭一つ抜けた存在。DFファンダイク(リバプール)、MFのF・デヨング(バルセロナ)、FWデパイ(同)と要所に名手がそろう。前立腺がんで闘病中であることを明かし、今大会限りで退任するファンハール監督の下、悲願の初優勝を狙う。

 セネガルは快足FWマネ(バイエルン)が欠場となったのは痛いが、強靱(きょうじん)なフィジカルを誇るDFクリバリ(チェルシー)ら守備陣は強固で、上位進出を狙いたい。南米予選でブラジルやアルゼンチンに引き分けているエクアドルも侮れない。

 開催国カタールは、2019年のアジア杯で日本を決勝で破って初優勝。初出場でのグループリーグ突破も夢ではない。

【B組】

堅実なイングランド

 イングランドが優位。今年の欧州ネーションズリーグでは不調だったが、前回ロシア大会4位、昨年の欧州選手権準優勝の実力は疑いない。3バックの堅実な守備を基本とし、攻撃に切り替わった瞬間に一気にギアを上げる。前回得点王のFWケーン(トットナム)は29歳と円熟期を迎え、MFベリンガム(ドルトムント)ら新鋭も大きな戦力だ。

 追うのは米国とウェールズ。米国はチェルシーのFWプリシッチら、攻撃陣の個の能力が高い。64年ぶりに出場するウェールズは、33歳のベテランFWベイル(LAFC)が大黒柱。この2チームが激突する初戦がこの組の行方を左右しそうだ。イランは、初の決勝トーナメント進出に向けて粘り強く戦いたい。

【C組】

アルゼンチン盤石

 「最後のW杯」になるとみられる不世出のエースFWメッシを擁するアルゼンチンが、優位に立つ。昨年の南米選手権(コパ・アメリカ)決勝でブラジルを破り、メッシにとってフル代表では悲願の初の主要国際タイトルを獲得。ディマリア(ユベントス)ら個性あふれるタレントも顔をそろえる。

 メキシコとポーランドが続く。メキシコは過去7大会連続でグループリーグを突破しているが、いずれも16強で敗退しており、さらに上を目指す。ポーランドは現役最高のストライカー、レバンドフスキ(バルセロナ)が勝敗のカギを握る。いい形で球を預けられれば、得点量産も見えてくる。

 アジア最終予選B組で日本を抑え1位通過のサウジアラビアは番狂わせを狙う。

【D組】

王者フランスが頭一つ抜ける

 前回王者のフランスが頭一つ抜ける。FWエムバペ(パリ・サンジェルマン)が風格を増し、21~22年最優秀選手賞「バロンドール」のFWベンゼマ(レアル・マドリード)も代表に復帰した。連覇に十分な陣容だが、MFカンテ(チェルシー)とポグバ(ユベントス)が負傷により欠場が決まり、盤石ではない。昨年の欧州選手権は16強止まりで、チームとしてのピークが過ぎたとの見方もある。

 一方でデンマークの評価が高い。昨年の欧州選手権では4強入りし、欧州ネーションズリーグでは6、9月とフランスに連勝。ダークホースの有力候補だ。

 チュニジアにはビッグネームはいないが、戦術の浸透度が高く侮れない存在。豪州は決め手に欠け、厳しい。

【F組】

ベルギー戦力充実

 前回準優勝のクロアチア、同3位のベルギーの優位は堅そうだ。

 クロアチアの大黒柱MFモドリッチ(レアル・マドリード)は37歳の今もプレーに衰えは見えない。MFコバチッチ(チェルシー)、MFブロゾビッチ(インテル・ミラノ)との中盤は依然強力だ。若手との融合が進めば、4年前の再現もある。

 ベルギーは前回同様、MFデブルイネ、FWのE・アザール(レアル・マドリード)ら「黄金世代」が中心。ただ、いずれも30歳代にさしかかり、新戦力にも期待したい。

 モロッコは欧州のビッグクラブで活躍する主力を擁し、番狂わせもある。FWデービス(バイエルン・ミュンヘン)らのスピードを生かした攻撃が持ち味のカナダもおもしろい存在だ。

【G組】

ブラジル突破が濃厚

ブラジル、スイス、セルビアは前回もグループリーグで顔を合わせた。世界ランク1位の優勝候補ブラジルの突破が有力だが、力のあるチームがそろうだけに混戦は必至だ。

 ブラジルは南米予選を14勝3分け、最多の計40点を奪い、わずか5失点と圧倒的な成績で首位突破。エースのネイマールだけでなく、FWビニシウスら若手が台頭し、守備の安定感も増し、攻守にバランスが取れたチームへと進化している。

 欧州予選を無敗で突破したスイスは、堅守を誇る。ストイコビッチ監督率いるセルビアは、迫力のある攻撃が持ち味で、欧州予選では強豪ポルトガルを撃破。カメルーンは、アフリカ予選で見せたしぶとさを発揮できれば面白い。

【H組】

ポルトガルとウルグアイの争い

ポルトガルとウルグアイの争いか。ポルトガルは昨年の欧州選手権では決勝トーナメント1回戦で敗退し、W杯欧州予選でもプレーオフに回るなど苦戦したが、若手の人材も豊富で優勝を狙える位置にいる。37歳のエースFW、ロナルド(マンチェスター・ユナイテッド)の出来に注目。ウルグアイは、ベテランFWのスアレス(ナシオナル)とカバニ(バレンシア)が健在。前回の決勝トーナメント1回戦でポルトガルを撃破しており、因縁の相手だ。

 ガーナは欧州でプレーする選手も多く、勢いに乗れば突破の可能性もある。韓国は昨季のイングランド・プレミアリーグの得点王、孫興民(ソンフンミン)(トットナム)が欧州CLで顔面を骨折。復調具合が気になる。 










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