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 ワールドカップ(W杯)の開幕、ドイツとの1次リーグ初戦(11月23日)まで、あと1カ月しかない。日本サッカー協会の田嶋幸三会長(64)に森保一監督(54)就任の経緯、予選の戦いぶり、4年前の電撃的な監督解任について聞いた。日本のトップは、包み隠さず、踏み込んだ発言も交え、明確に発言した。【取材・構成=盧載鎭】


 森保ジャパンはアジア最終予選で1勝2敗と、スタートでつまずいた。最悪の展開で、監督交代の可能性が浮上するなど序盤は混乱が続いた。

 田嶋会長 森保は、最終予選3戦目(0-1で敗れたアウェーのサウジアラビア戦)が終わった後、俺のところに来て「クビはいつでも切ってください」と言った。でも、次のオーストラリア戦で勝った(2-1)。終了前(後半41分)に浅野のシュートが変な形で入った(記録はオウンゴール)。普通、あれは入らない。あれが、大きかった。あれで流れが変わったというのもあるし、森保を信じていこうと、腹をくくった。(前回の本大会前に)ハリルさんを切った時と違って、チーム全体がまとまっていた。その後は、以前のオシムさんのこともあるので、急に監督が倒れた時などの対策として、リスクマネジメントの候補監督のリストアップをしたくらいで、最終予選の試合結果での監督交代は、考えなかった。

 4年前、予選を突破したハリルホジッチ監督をW杯の2カ月前、直前に電撃的に解任した。

 田嶋会長 当時は、(3月の)マリ戦、ウクライナ戦を見て、選手がハリルさんに対するリスペクトがなく、どこか完全に溝がある、というのが明らかだった。あの時は(会見で)「1%でも、2%でも可能性を高めるため」という言い方をしたが、もっとパーセントは高かったからこそ、決断した。

 今回も、最終予選では、勝っても負けてもファンからの森保監督への評価は厳しいものが多かった。特にSNS上では、不満の声が噴出した。日本代表の監督業は狂乱とともにある“クレージージョブ”だが、それを海外でプレーしたことも、W杯を指揮したこともない森保監督に任せた。任命責任者は、他ならぬ、田嶋会長自身である。

 田嶋会長 実は、17年に東京オリンピック(五輪)監督を選んだ時、当時の技術委員長の西野さんと話していく中で、東京五輪の監督がそのままA代表監督になった方がいいとなった。その方が、いいつながりができるし、チームを作り上げる上でも、現実的でいいという話が、(代表強化や監督選考を行う)技術委員会からも上がってきた。それで森保を五輪監督でA代表のコーチにつけた。ある意味、代表監督への既定路線を作った。

 こうして発足したA代表の森保体制は東京五輪世代のチームとの兼任ではあったが、アジア杯準優勝、W杯3次予選は圧勝続き。東京五輪でも4強と、タイトル、メダルを手にできないままだったが、一見順調だった。しかし最終予選はいばらの道だった。

 田嶋会長 コロナの影響で東京五輪が1年延期になったことが誤算だった。調整時間がないまま、1週間で最終予選に入った。そこで(初戦から)1勝2敗。個人的な意見かもしれないけれど、アジア予選は日本人監督はきつい。プレッシャーが強すぎる。本人だけではなく、家族やまわりの人もプレッシャーを感じるだろうし、監督本人も、さらにそれを気にしてしまう。その分、外国人監督は新聞を読まない人も多いし、家族もそれほど圧力を感じないのではないか。

 ただ、W杯本大会になるとまた話が違う。ロシア大会ベスト8のうち、7チームが自国の監督だった。日本人監督はW杯のこの試合、この時期、この大会と照準を合わせるのがうまい。その前に、前提として、私には日本人、外国人の区別はない。「日本人だからいい」ではなく「森保だからいい」というのが正しい表現。カタールでも、森保は選手とともに、きちっとターゲットを絞って、合わせてくると思う。










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