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 サッカーのW杯カタール大会の開幕まで、20日であと1カ月。7大会連続7回目の出場となる日本代表は、1次リーグ初戦でドイツ(日本時間11月23日)、2戦目にコスタリカ(同27日)、3戦目にスペイン(同12月2日)と顔を合わせる。過去最高のベスト8を目標に掲げる森保ジャパンは、決勝トーナメント進出へどのような戦いを挑むのか。2002年日韓、06年ドイツ両W杯の日本代表MFで、デイリースポーツ評論家の福西崇史氏(46)が日本の戦いを展望する。

  ◇  ◇

 1次リーグを勝ち抜くポイントは、ドイツ戦で勝ち点を取れるか。初戦の勝ち点が重要になる。とはいえ日本は普通に戦うこと。もちろん守備を意識しなくてはいけないし、我慢をしながら、攻撃については点を取るためにリスクを負うときがくるだろう。いかに我慢ができるかだ。

 ドイツも1試合目ということで勝ち点を取りたいから、リスクをかけてもくるだろう。その瞬間にカウンターなり、ミスを誘って点を取るなり、勝ちにいけたらいい。

 ドイツはバイエルン・ミュンヘンの選手が中心で、組織のために自分を犠牲に出来るチーム。組織力とともに個人の能力も高い。気をつけたい選手は、特にニャブリ、サネ、ミュージアラ。個人で打開できるし、ミュラーも怖い。試合によって状況を変えられるのは、まずキミヒ。駆け引きのうまさには注意しないといけない。

 日本はドイツでプレーしている選手が多い。たくさんいるほど、経験したことがない人も合わせやすくなり、やりやすい。私のときはヒデ(中田英寿)やシュン(中村俊輔)たちが普通にやっていくのを見て、自分たちの基準が高まっていくことがあった。

 コスタリカには、ドイツやスペインほど支配されることはないだろう。自分たちのサッカーができる時間が多いのではないか。攻撃する回数や時間が増えると思うし、点を取りにいけるかどうか。ドイツやスペインに対してはしっかり守れるか。数少ない攻撃チャンスを生かせるかだ。

 コスタリカは守備だけではなくカウンターも速い。ナバスを含めた守備陣をしっかり崩し、ギャップを作る作業も必要になる。仮に初戦でドイツに負けたとしても、そのことを想定して、監督なり選手たちが動揺することなく、コスタリカ戦へ一致団結すればいい。

 スペインは、しっかりと組織化されている。ペドリだけのチームではなく、F・トレスやモラタらもいる。個人で打開できる選手が一番怖い。若い選手も多い。日本は組織的にしっかり守れるかが一番になる。

 ドイツやスペインに対して勝機を見いだすとしたらカウンターだろう。仕掛けて、ミスをしてくれればいいが…。9月のエクアドル戦のように、かわされて下がらなくてはいけない状況も多々あるはずだ。

 米国戦やエクアドル戦を見て、点を取るならトップ下に人がいた方がいい、とも感じた。アンカープラスインサイドハーフ、というやり方か、やはり攻撃で怖さを見せたいからトップ下を置く2ボランチか、という選択になると思う。

 強豪国との対戦では、最終的にはメンタルの部分も大きい。たとえ一戦負けたからといって、動揺しないようにしておかないといけない。状況に応じた強い気持ちが大事だ。

 1次リーグは1勝1分け1敗が理想。得失点差での2位争いになるかもしれないが、決勝トーナメント1回戦では、ベルギーがF組1位で通過して、前回大会の決勝トーナメント1回戦で敗れた因縁の相手とやれるといい。リベンジはW杯でしか果たせない。

 もっとも、1勝1分け1敗は力を多少温存できた上での数字。ギリギリの状態でベスト16を戦うのは、やはり難しい。ベスト8を目指す上で、1次リーグを100%で戦うことは出来るだけ避けたい。

 力関係で言えば1勝はコスタリカから、1分けと1敗はドイツかスペインとみる。初戦に勝ち点1を取れた方が、チームの調子は上がっていく。初戦で負けて、3戦目で一生懸命勝って、というよりも、初戦で引き分けて、という方がメンタル的にもいいと思っている。(2002年日韓、06年ドイツW杯日本代表=デイリースポーツ評論家)










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