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ドイツ、スペイン相手にどう前を向いて繋ぐか

ワールドカップ・カタール大会へ残り4カ月ほど。日本代表のキーマンとなるのは誰だろうか。

注目したいのは、今夏ポルトガルの名門スポルティングCPへの移籍が決まったMF守田英正だ。

日本は6月にブラジル代表と親善試合をおこなって0-1のスコアで敗れた。スコアは僅差だが、実力の差を感じたゲームでもある。特に問題となったのは攻撃の組み立て部分で、ブラジルの圧力も感じたのか思うように前を向いてビルドアップ出来ないシーンも目についた。

守田はこのゲームを欠場していたのだが、守田がいればもう少し積極的に繋げたのではないか。これはその後行われたチュニジア戦にも言えることで、ブラジル戦とチュニジア戦(0-3で敗北)はともに枠内シュートゼロで終わっている。攻撃部分で修正が必要なのは明らかだ。

川崎フロンターレを経てポルトガルでも高い評価を得た守田は足下の技術も高く、相手のプレスをいなすのが上手い。かつての日本代表には中村俊輔や遠藤保仁など一人でゲームを作ってくれる天才肌の司令塔がいたが、今の日本代表ではゲームを組み立てるタイプのMFが不足している。守田、あるいは柴崎岳くらいか。遠藤航の登場など守備強度は確実に上がっているが、ビルドアップの部分は気になるところもある。

伸び盛りの田中碧、経験豊富な原口元気もインサイドハーフに入るが、原口は長短のパスでゲームをコントロールするタイプの選手ではない。豊富な運動量とスピードを軸に前線へ顔を出し、高い位置でチャンスメイクに絡んでいくMFだ。

アジア最終予選では遠藤、田中、守田の構成が多くなっていたが、ワールドカップ本大会でもこの3人が並ぶ可能性は高い。守田が新天地となるスポルティングCPで成功を収めたならば、もう代表スタメンの座は安泰と言っていい。

昨季守田はサンタ・クララの主力としてポルトガル国内リーグでチーム1位となる45回のインターセプト、4位となる38回のタックル成功数、2番目に多い1234本のパス本数で81.9%の成功率、同じく2番目に多い24回のチャンスメイクを記録するなど、攻守両面で印象的な数字を残している。この数字があったからこそスポルティングCPへの移籍が実現したわけだが、優勝を狙う名門スポルティングCPではより攻撃面でのハイパフォーマンスが要求されることだろう。その環境で守田がどんなプレイを見せるのか非常に興味深い。スポルティングCPで守田が成功できるかどうかは、日本代表にとっても非常に重要な意味を持つ。

特に今大会はグループステージでドイツ、スペインの優勝候補2チームを相手にしなくてはならない。当然前からプレスを仕掛けてくるはずで、そこを剥がさなければ攻撃に移行できない。その役割を守田に託したいところ。

2列目は伊東純也、堂安律、南野拓実、三笘薫など人材は揃っており、彼らの個性を活かすためにも中盤からきっちり前を向いてゲームを組み立てたい。ゲームメイカータイプのMFが減っている今だからこそ、守田のようにポルトガル強豪に引き抜かれたMFは貴重だ。

ワールドカップ本番まで数か月というタイミングで移籍を決断するのはリスクもあるが、名門スポルティングCPでの挑戦は成功するか。ここに日本代表のカギがある(数字は『WhoScored』より)。

構成/ザ・ワールド編集部










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