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◆明治安田生命J1リーグ▽第19節 G大阪1―1浦和(2日・パナスタ) 点【G】斉藤【浦】ショルツ

 防ぎきれなかった。前半33分、浦和は右CKを相手GK東口順昭に捕球された直後、高速カウンターを食らった。東口からボールを受けたFW坂本一彩にドリブルで運ばれ、MF石毛秀樹の左クロスをペナルティエリア内右で受けたMF齊藤未月がシュート。浦和GK西川周作は右足に当てながらもゴールを許した。

 浦和にとってはリーグ4戦ぶりの失点。東口が坂本へボールを転がしてからわずか14秒間で先制点を献上した。ちょうど4年前の7月2日。ロシアW杯で日本代表がベルギーに許した決勝点と同じような形で奪われた。

 西川が反省点に挙げたのは、斉藤のマークにつききれなかったMF大久保智明でも、高精度クロスを防げなかったDF宮本優太でも、相手のドリブル突破を止められなかったDFショルツでもない。東口によるカウンターの発動を遮断できなかったことだった。

 「東口選手にプレーをさせないこと。プレッシャーをかけないといけなかった。簡単にボールを取られた中で、GKとして気持ちは分かる。前に立たれるだけでも嫌だと思う」と西川。攻撃から守備へ切り替わった直後、東口へのプレッシャーが緩かったことを指摘した。「なかなかああいう攻撃的なGKはJリーグでも少ない。今日はいい教訓になった」と続けた。

 さらに、斉藤のフィニッシュへの対応も「僕としては止めなければいけないシュートだった」と西川は悔やんだ。前半18分。同じペナルティーエリア内右から自身の「右」へ浴びた坂本のシュートに素早く反応して横っ跳びで右手ではじいたが、失点時は惜しくもセーブできなかった。

 シュート時のポジショニング、構え方などは的確だったように感じる。実際、斉藤は「ニアはコースがなくて、ファーに思い切り脚を振るしかなかった」という。結果を分けたのは、わずかな「重心」だった。西川は「頭では止めたかなと思ったけど、重心が最終的に左に動いていたかな…と。終わってすぐ僕なりにビデオを見て、修正点だなと感じられた」と冷静に受け止めた。

 前節から中2日の過密日程だったG大阪の運動量や強度に屈し、前半はシュート1本―8本と主導権を握られた。だが、相手の圧力が下がった後半は同7本―1本と盛り返した。後半ロスタイムにショルツのPKで同点に追いつき、勝ち点1を得られたのも、守護神を中心に最少失点に抑えたからこそだった。

 西川は、元日本代表GK曽ケ端準氏(鹿島)を超えるJ1最多記録の通算170試合無失点はおあずけとなった。次節は6日のホーム・京都戦。「次に向けて、この失点を無駄にしないということを大事にしていきたい」。埼玉スタジアムで相手をシャットアウトし、新記録を達成する姿を見届けたい。(星野 浩司)

報知新聞社










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