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 日本代表は2日、キリンチャレンジカップ2022でパラグアイ代表と対戦して4-1で勝利。カタール・ワールドカップ(W杯)に向けた選手選考のサバイバルもテーマとなる中で、先制点を決めた浅野拓磨は結果以外の部分でも高い貢献度を誇っている。【取材・文=上村迪助(GOAL編集部)】

「W杯で不可欠」なプレーを見せた

 W杯に向けた強化試合として組まれている今回の4試合。可能な限り6日のブラジル代表戦にベストな状態でぶつかることが明確な指針となっている中、2日に行われたパラグアイ戦は本大会のメンバー入りを目指す選手たちのアピールに注目が集まった。

 初招集の伊藤洋輝がいきなり先発するなどサプライズもあったほか、代表復帰戦となった堂安律や鎌田大地、途中出場がメインだったや三笘薫らもスタートから起用。途中出場がメインとなっていた原口元気もスタメン入りを果たしており、インサイドハーフにボランチタイプの田中碧と守田英正を置いていたこれまでよりも攻撃色の強い433の布陣となっていた。

 そして、これまで絶対的な存在だった大迫勇也が招集外となったことで注目が集まっていた1トップのポジションに浅野。サンフレッチェ広島時代にも指導を受けた森保監督からの期待を背負った。

 試合の中では、特に堂安がサイドでボールを引き出したところから中央への仕掛けや大きな展開を繰り返して躍動。伊藤の果敢なオーバーラップも目立ち、マイナス気味のクロスに対してボックス内まで入っていく鎌田らが合わせるシーンが多く見られた。

 快足を武器とした抜け出しが持ち味の浅野だが、その特徴を発揮する場面は頻繁には訪れず。それでも「守備になった時の献身的に追ってチームのために走ることは僕に求められているところ」と振り返ったように、献身的な姿勢で中盤での回収を楽にし、ボール保持時にはセンターバックを引き付けて相手のサイドを薄くした。森保監督も「前線からの守備、これはW杯で不可欠です。(浅野は)攻守に絡んでくれたと思います」と評価している。

経験が培ったストライカーとしての厚み

 結果によるアピールにも意欲を燃やしていた試合で献身的な役割を果たしていた浅野。すると、36分には伊藤のフィードを身体で落とし、そのままボックス内へ猛ダッシュ。原口から絶妙なスルーパスが供給されると、GKサンティアゴ・ロハスが飛び出したと見るや冷静に浮かせたシュートでネットを揺らした。浅野自身も「自分の間合いではあったので、色んな選択肢がある中でキーパーの位置を見て浮かせる選択肢を取った」と説明している。

 鎌田や堂安が試合を通じて計4本のシュートを放ったのに対し、ハーフタイムに退いた浅野はこの1本のみ。押し込んだ試合展開でより多くのチャンスが欲しかっただろうが、チームの中での役割を果たしたうえで会心の一撃を決めてみせた。

「代表に対してのアピールに繋がったのかなとは思いますが、まだまだ僕の実力だと抜け出すどころか、みんなに追いついていかないといけない立場」と自身の立ち位置を分析する浅野。試合後には「(ポジション上の立ち位置が)下にいる選手たち、一個前にいる選手たちに対してどう自分が絡んでいくかはまだまだ求めていかないといけない」と課題を口にしながらも、「ボールに触れなくても焦ることはなかった」ともこぼす。

それは「一つチャンスで決めるということが自分のポジションで大事な仕事」だという感覚があるからだ。結果へのハングリー精神を持ちながら、浅野はチームが得点する確率を上げるプレーを優先する。それはこれまで積んだ経験があってのものだ。

「何気ないプレーかは分からないですが、ああいうところ(得点につながったフィードの場面)で身体を張るプレーは、今ブンデスでやっていますけど海外に行ってからひとつ成長したプレーかなと思います。あのプレーがゴールまで繋がるということも、改めて今日の試合で勝つことができたので、だからこそあの何気ないプレーをサボることはできないです」

守備での献身性や起点としての役割、そして得点でもって森保監督からの称賛も浴びた浅野。次のブラジル戦に向けても「自分たちがやるべきこと、やれることを確認しながらプレーし続ける」ことが重要とチームとしての視点を持ちながら、4年前に果たせなかったW杯メンバー入りを目指してアピールを続ける。 










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