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 11月に開幕するサッカー・ワールドカップの組み合わせが決定した。日本は優勝経験のあるスペイン、ドイツとともにグループEに入った。突破すれば、ラウンド16では前回惜敗したベルギーと再戦か。日本代表や大会全体をマクロ・ミクロの視点からとらえ、ベテランサッカージャーナリストの大住良之と後藤健生が激論を交わした。

■ベトナム戦の気まずさを忘れさせた抽選会
――日本代表はスペイン代表、ドイツ代表と同じグループEに入りました。

大住「ベトナム戦の気まずさを即、忘れられたよね(笑)」

後藤「組分けがこんなことになっちゃってねえ」

――やはり、こんなことになっちゃったか、という印象でしょうか。

後藤「いや、こんな組み合わせになっちゃったっていうのは、グループステージを2位通過したら、またベルギーと対戦か、と思ったんだよ」

大住「そうだよね(笑)」

後藤「1位通過しなければいけないなと思ってね」

大住「ラウンド16で対戦するのに、グループFのどちらのチームの方が戦いやすいかと考えたら、クロアチアではなくてベルギーかもしれないよ」

後藤「クロアチアともワールドカップで過去2度対戦しているからね」

大住「2試合とも、勝ってもおかしくない試合だったよね」

後藤「クロアチア人は日本代表と対戦するのは嫌だな、と思っているはず。以前にクロアチア人記者と話をしたことがあるんだけど、日本代表は嫌な対戦相手という印象を持っているということを言っていたね。1998年のフランス大会ではクロアチアが勝ったけど内容的には中山雅史のシュートが決まっていたら分からなかった」

大住「ドイツ大会で対戦した時には、日本としては絶対に勝たないといけない試合だったよね」

■2強2弱か、死のグループか
――グループEはスペインとドイツの2強という見方をされているようです。

後藤「客観的に見たら当然だよ。間違いないね」

大住「世界的に見れば、そうだよね。堅い“鉄板グループ”だよね」

後藤「でも、第3ポット、第4ポットの中では割りと強いチームが入ったから、レベルの高いグループではあるよね」

大住「残る1枠に大陸間プレーオフの末、コスタリカが来てもニュージーランドが来ても、簡単な戦いにはならないよね。コスタリカは前回大会で、すごく良かったしね」

後藤「コスタリカは前々回のブラジル大会でラウンド16まで行ったし、日本も前回大会でラウンド16に進んでいる。2014年のコスタリカは、ウルグアイ、イングランド、イタリアと一緒という、とんでもない死のグループを勝ち抜いた経験があるんだからね。死のグループと呼ぶか、2強2弱と思うかは別として、他の組と比較してグループ全体のレベルは間違いなく高いよ」

大住「死のグループと呼ぶのは、日本国内だけだよね」

■浮かび上がる1位通過チーム
――他にも結構厳しそうなグループはありますが。

後藤「そんなことないよ。大抵“1位通過はここだな”と思うチームがあるじゃない。実際にそうなるかは別として、パッと見た印象として、例えばグループAはオランダだな、というチームが各組にはある」

――グループCは厳しそうですが。

後藤「メキシコとポーランドの2位争いは厳しいな、アルゼンチンもうかうかしていられないなとは思うよ。でも、そう思うのは、アルゼンチンが強いからでしょ?」

大住「でもね、最近のワールドカップ本大会で、アルゼンチンが良い状態なのを見たことがないんだよ」

後藤「前々回は決勝に進んだよ」

大住「でも、何もしないでリオネル・メッシがポンと決めるだけで、決勝まで進んできた」

後藤「そんなことを言ったら、1990年イタリア大会のアルゼンチンだって、全然良いところがないのにPK戦勝ちの連続で決勝に進んでいた。そういうものなんだよ」

■ドイツとスペインが同居する「利点」
――そのようにグループEを客観視すると、1位通過はどこでしょう。

後藤「100人に聞いたら、50対50か、60対40くらいで、スペインとドイツに意見は分かれるでしょう。他のグループなら、1位突破するチームについて意見が分かれることはないよ。グループFなら、ベルギーです、と誰もが答えるだろうね」

大住「ドイツとスペインが対戦して、どちらも強いということは、引き分ける可能性が高い、ということだよね。ここで勝点3が生まれなかったら、日本にとってはグッドニュースだよね」

後藤「コスタリカが全敗するとは思えないから…って、コスタリカが来ると予想しての話なんだけど、コスタリカに勝てなかったところが脱落すると考えられる。やっぱり、GKのケイラー・ナバスが当たったら、そう簡単には勝てないからね。日本としては、ニュージーランドが来るにしても、その第2戦に勝つことを大前提として、その第2戦の相手がスペインかドイツのどちらかを食ってくれればチャンスだとは思うよね」

大住良之,後藤健生










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