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今季J2は、首位のジュビロ磐田と2位の京都サンガが早々に3位以下を引き離し、マッチレースを繰り広げてきた。優勝の行方はともかく、2位以上で自動的に決まるJ1昇格については、かなり早い段階で大勢が決してしまっていた感がある。

 その一方で下位に目を向けると、依然として熾烈な残留争いが続いている。直近の第38節でも、生き残りをかけた直接対決が繰り広げられた。

 まずは前節(第37節)終了時点で15位のレノファ山口と、同16位の大宮アルディージャとの対戦だ。

 ホームの大宮が開始早々に先制点を奪ったものの、山口が前半のうちに追いつくと、後半にFKを直接決めて逆転勝ち。山口はライバルから勝ち点3を奪い取り、事実上、残留争いから脱出することに成功した。

「現実問題として残留は大きいが、選手には成長するために目の前の試合を100%で戦おうと言っている。それが今、ゲームに出ている」(山口・名塚善寛監督)

「甘さ、緩さ、温(ぬる)さがこうなっている原因。僕が厳しさを浸透させられていない。サッカーはうまいだけでは勝てない」(大宮・霜田正浩監督)

 奇しくも今季途中から指揮を執る監督同士の対戦となった、この試合。両指揮官が残した言葉は結果同様、残酷なまでに対照的なものだった。

 そしてもう1試合、同18位のザスパクサツ群馬と、同19位のSC相模原も直接対決である。こちらの試合もホームの群馬が後半開始直後のゴールで先制したが、相模原がしぶとく追いついて引き分けた。

相模原の高木琢也監督が「最後まで選手たちはよく頑張ってくれた。いいゲームをするという気迫が伝わってきた」と言いつつ、「結果としては残念というか、少し物足りないゲームになった」とも話しているように、お互いにとって惜しい試合であり、もったいない試合でもあった。

 相模原に限らず、残留争いに巻き込まれているクラブが、おしなべて酷い内容のサッカーに終始しているわけではない。むしろ内容と順位が釣り合わない。下位クラブの試合を見ていて、そんな印象を受けることは少なくない。

 だが、言い換えれば、そうした試合を勝ち点獲得に結びつけられないところが、彼らの弱さということになるのだろう。

 今季J2も残すところ4節。群馬の久藤清一監督が「こうした試合が続くと思う」と覚悟の言葉を口にしていたように、ギリギリのところで勝ち点をひとつでも増やせるか否かが、明暗を分けることになる。

 現在(第38節終了時)の14位以下の順位表は、以下のとおりだ。

14位 レノファ山口    勝ち点41 得失点差-1215位 栃木SC       勝ち点39 得失点差-1216位 ザスパクサツ群馬  勝ち点38 得失点差-1917位 大宮アルディージャ 勝ち点37 得失点差-518位 ツエーゲン金沢   勝ち点37 得失点差-17以下J3降格圏19位 SC相模原      勝ち点34 得失点差-1820位 愛媛FC       勝ち点34 得失点差-2521位 ギラヴァンツ北九州 勝ち点32 得失点差-2522位 松本山雅FC     勝ち点32 得失点差-33

"逆転可能な勝ち点差=残り試合数"を目安とするならば、現時点でその差は4。つまり、残留争いの対象となるのは、降格圏となる19位と勝ち点差4の16位以下ということになる。

 19位との勝ち点差が5しかない15位の栃木も、絶対の安全圏とは言えないが、16~19位の4クラブすべてに抜き去られるとは考えにくく、事実上、降格危機から脱出したと見ていいだろう。

 ここでは16位以下の7クラブを残留争いの対象とし、今後の展開を見通してみたい。

はじめに注目したいのは、7クラブが対象とは言うものの、18位の金沢と19位の相模原の間には勝ち点3の開きがあるということだ。

 勝ち点3差は、計算上は1試合の勝敗で追いつける差ではあるが、残り4試合時点での差としては決して小さいものではない。現時点で18位以上の3クラブ、群馬、大宮、金沢がかなり優位な立場にいることは間違いない。

 裏を返せば、19位以下の4クラブには後がない。

 なかでも21位の北九州と22位の松本は、残留圏となる18位とは勝ち点差が5。前述した逆転可能な勝ち点差の目安である4をすでに超えており、逆転残留の可能性は極めて低いと言わざるを得ない。

 現実的な争いは、16位の群馬から20位の愛媛までの5クラブに絞られる。

 そこでポイントとなるのは、残り試合の対戦相手だ。

 必ずしも上位勢との対戦を残しているからといって不利とは言えないのが、残留争いの妙ではあるのだが、とりわけ厳しい相手との対戦が待っているのが、16位の群馬である。

 次節から5位の町田ゼルビア、7位のアルビレックス新潟という上位勢との対戦が続いたあとは、J2最強を誇る磐田戦。そして最後には残留争いのライバル、大宮とのしびれる直接対決が控えている。

 これでもしも群馬の勝ち点が伸び悩むようなら、追いかけるクラブにはチャンス到来となる。

 特に降格圏脱出を目論む19位の相模原と20位の愛媛は、第40節で直接対決を残しており、そこで勝ったほうが降格回避の挑戦権を得ることになるだろう。逆に引き分けに終われば、共倒れ。18位以上の3クラブをアシストする結果もありうる。

 今後の残留争いを占ううえでは、(1)群馬が難敵相手にどこまで勝ち点を伸ばせるか、(2)相模原と愛媛の直接対決がどんな結果になるか、の2点がカギを握りそうだ。

 ただし、今季の残留争いにおいて少々ややこしいのは、19位のクラブにも残留の可能性が少なからず残されていることだ。

というのも、残り4節となった今季J3では、テゲバジャーロ宮崎が2位につけているのだが、宮崎はJ2ライセンスを保持していないため、仮に2位以内に入ったとしてもJ2昇格はできない。その場合には、J2からの降格クラブがひとつ減り、19位のクラブも残留できることになるからだ。

 18位まで順位を上げる可能性は極めて低いと記した21位の北九州と22位の松本も、19位でも残留のチャンスがあるとなれば、話は変わってくる。勝ち点で並ぶ両クラブは、ともに19位との勝ち点差がわずかに2。残り4節で逆転可能な数字だ。

 最下位に沈む松本には、19位の相模原との直接対決も残っており、俄然望みは大きく膨らむ。

 また、その相模原にしても眼下の敵、愛媛、松本との直接対決を残しており、19位確保であれば、自力で実現可能となる。もちろん、20位の愛媛にとっても、同じことが言える。

 つまり、ここからは「18位以上を目指すが、最悪でも19位は確保したい」。そんな2段構えでの残留争いが繰り広げられることになるはずだ。

 今季もまた、わずかな勝ち点差が天国と地獄を分けることになりそうな、J2の過酷な残留争い。それぞれの試合結果はもちろんのこと、J3の上位争いにも注意を払っておく必要がありそうだ。

 まさかの結末を引き起こす要素は、あちらこちらに散らばっている。

浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki



2021/11/09(火)
14位 レノファ山口    勝ち点41 得失点差-1215位 栃木SC       勝ち点39 得失点差-1216位 ザスパクサツ群馬  勝ち点38 得失点差-1917位 大宮アルディージャ 勝ち点37 得失点差-518位 ツエーゲン金沢   勝ち点37 得失点差-17以下J3降格圏19位 SC相模原      勝ち点34 得失点差-1820位 愛媛FC       勝ち点34 得失点差-2521位 ギラヴァンツ北九州 勝ち点32 得失点差-2522位 松本山雅FC     勝ち点32 得失点差-33

改行がなくてめちゃくちゃ見づらい…

2021/11/09(火)
反町監督退任後の松本は完全に別チームになってしまった。
名波監督が一生懸命建て直そうとしているが選手に覇気がない。

来季はJ3で信州ダービーやってなさい。

2021/11/09(火)
そもそも降格候補ダントツ筆頭だった相模原がなんとかここまで付いてきているところもこの混戦を引き起こしているのでは?

2021/11/09(火) 
実際問題、16位の栃木SCにも下位直接対決の6点ゲームが2試合ある。全然安全圏にいないし、ファンとしては戦々恐々としている。

2021/11/09(火) 
ビビりすぎなんですが、仮に山口が四連敗して下位が猛烈に追い上げてきたら、、とか思ってしまう。
大宮の勝ちは大きかったけどまだ確定ではないので油断しないで!
山口サポより。

2021/11/09(火) 
J3だが宮崎の流れるような攻撃的サッカーは見ていて面白い。
強いチームがいないからか面白いように各チームやられている。

2021/11/09(火)
開幕直後にスタートダッシュ失敗で早々に監督交代に動いて成功したのが山形、失敗したのが大宮、泥沼にはまりこんだのが松本といったところでしょうか。
指摘されてる通り各クラブの戦力は拮抗していたと思われ、いつも以上に監督の力が明暗を分けた感があります。

それにしても開幕前のスポルティバ誌の表紙飾った肖像画の監督達、一体どれだけ残ってるのか…。

2021/11/09(火) 
まさか松本が。
とか思いましたが、対戦してみて危機感があまり感じられない印象でした。以前はベテランが上手くチームを引っ張る良いチームだったのですが。監督の交代も要因なのかなぁ。
どのチームが来季J3で戦うのかドキドキしていますが、個人的には愛媛の残留力に期待してます。

2021/11/09(火)
松本山雅、数年前、初めてJ1に上がりサポーターも熱い応援してて、これから強くチームになるのかなーと思ってました。
ここまで落ちてしまうとは....

別に松本のファンでもありませんが。

2021/11/09(火)
大宮と山雅がJ3に行ったら、J3が盛り上がるので、Jリーグ全体で考えるとメリットが大きいね!

2021/11/09(火) 
宮崎は最終節お休みなのでその分最後の1週間がどのようになっているか楽しみです。
個人的には出身地である宮崎が優勝争いしてて、J参入初年度としてはこれ以上ないくらい楽しめてます。

2021/11/09(火) 
残留に影響与える宮崎の残り対戦相手の考察も入れて欲しかった。
ただ基本は18位以内での自力残留だよなぁ。
19位確保したところで最後の最後に宮崎が3位に落ちたらぬか喜びだもの。

2021/11/09(火) 
J3は今後の相手を見れば昇格は熊本と岩手のような気がしないでもない。降格枠3にする鍵を握る宮崎と福島は休みが入る為他より1試合少なく上位との対戦が多いが岩手は下位との対戦が多く十分逆転可能と見た。落ちるとすれば岩手より後半戦大失速癖がある熊本の方。事実熊本は2019、2020と2年連続で後半戦で失速してJ2昇格を逃している。2029なんて前半終了時点では勝ち点38で首位の秋田40に2差(秋田は延期分の未消化あったので実質5差)と追走、3位の長野に6差付けていたのに最終的に勝ち点54の8位で終了していた。

まあ山口は抜け、栃木はあと1勝、大宮は危険水域再突入、群馬は残りカードから苦戦必死、金沢も残りからやや苦しい、相模原は可能性十分、愛媛も苦しいが可能性あり、北九州は詰み、松本は3勝が最低ノルマor無敗が基本で2勝2分でギリギリと言った所か。

2021/11/09(火) 
J2とJ3ではやっぱりレベル、降格の有無、Jのトップリーグへの昇格、その他もろもろで失うものが大きいなと思う。今年は4チームだからなおさらキツイ。生まれ変われれば大分みたいに2年でJ1まで行けるケースもあるけど。

2021/11/09(火)
残留争いとは直接の関係はないもののテゲバには勢いがある。今年は2位以内を確保して欲しい。クラブを一歩一歩着実に実りのあるものに仕上げ、J3からJ1への最短記録を樹立して欲しいくらいですね。

2021/11/09(火) 
北九州は昨シーズンに選手抜かれすぎた。シーズン後半から戻ってきたメンバーもいるけど、時既に遅し。な感じがする。
熊本が戻ってきそうだし、なんとか踏ん張ってほしいんですが。

2021/11/09(火) 
なんかかわいそうだから宮崎に2位以内になってもらいい気持ちもあるけれど、

グルージャ盛岡がj2にあがれば、
東北地方もまた雰囲気変わるな。
ベガルタが落ちたらj2に秋田山形仙台岩手がいることになる。それも楽しみ!

2021/11/09(火) 
J2の残留争いチームからすると、宮崎の2位以内入りを、祈りような気持ちでいるのもわかりますが、その宮崎も残り岐阜、富山、熊本と元J2勢と戦うのでなかなかの日程。

2021/11/09(火)
面白いのが宮崎は、
H岐阜、A富山、H熊本と上位との対戦だけでなく最終節は試合なしで一足先にシーズン終了するということ。

2021/11/09(火)
後で選手、コーチ陣を補強してもお金の無駄遣いで、スタートダッシュが大事なんだなぁと。
最初にお金をかけた方がサッカーは安いし、順位が高いと観客動員が多いし。











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