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19年のアジアカップ対戦時との共通点と相違点

 最終予選における前半戦の山場とも言える10月シリーズ。サウジアラビア戦は2017年の最終予選と同じジッダのキング・アブドゥラー・スポーツ・シティで行なわれるが、5万人の100パーセント収容が決定されたようだ。つまりは“完全アウェー”の雰囲気での戦いを強いられることになる。

「非常に攻撃的なチームだと思っています。攻撃時に人数をかけて、サイドバックも高い位置を取って厚みを持った攻撃を仕掛けてくる。その前には球際の攻防、攻守の切り替えが早くてアグレッシブに戦ってくる」

 現在のサウジアラビアに関して森保一監督はそう語るが、気をつけないといけないのは、2019年のアジアカップで対戦した時との共通点と相違点だ。

 当時、チームを率いていたフアン・アントニオ・ピッツィからフランス人のエルヴェ・ルナールに代わったサウジアラビア。基本的にボールを握って高い位置でサッカーをしてくるスタイルは変わらない。

 ただし、4-1-4-1だった基本システムは4-2-3-1になり、アル・ムワラド、アル・ファラジュ、アル・ドサリを主力とする2列目の3人は縦に仕掛ける意識が強く、3人目の飛び出しも鋭くなっている。

 彼らの突破力も危険だが、それ以上に接触した時にうまい倒れ方をしてファウルをもらう傾向があるので、スタジアムの雰囲気の中でレフェリーがサウジアラビアに有利な笛を吹く可能性も頭に入れながら、賢く対応していく必要がある。

 もう1つ大きな違いは、1トップに184センチのアル・シェフリがエースストライカーとして定着しており、サイドバックからのシンプルなクロスに合わせる形が強力なオプションとして追加されている。さらにボランチに191センチのモハメド・カンノを配置しており、流れを見て迫力ある攻撃参加をしてくることも注意が必要だ。
 
 そうしたサウジアラビアのストロングをできるだけ発揮させないことも大事だが、日本の良さをうまく生かしながらサウジアラビアのウィークポイントを突いていくことも大事になる。大きく3つ挙げると「サイドバックの背後」「センターバックの裏側」「リスタート直後のルーズさ」だ。

 まず、左サイドバックのアル・シャハラニと右のアル・ガナムは、ともにボールを触るのが好きなタイプの選手で、ポゼッション率が高まれば揃って上がることが多い。それだけ攻撃の厚みがあるということだが、日本がボールを奪った瞬間には確実にスペースを使うチャンスが生まれるだろう。

 ただ、左右のサイドハーフがそのまま相手のサイドバックをケアしすぎると、スタートポジションが非常に低くなってしまう。それが続くと6バックのようになってしまうのが森保ジャパンの1つの悪い傾向だが、相手のサイドバックが高い位置を取ってきたら、対応はサイドバックに受け渡して、サイドハーフはハーフポジションを取ってボランチにプレッシャーをかける形を取りながら、日本がボールを奪った時にカウンターの起点になれるようにしたい。

 そうすることでサイドからチャンスを作りやすくなるし、それでサウジアラビアの両サイドバックが上がりにくくなれば、逆に日本が主導権を奪うきっかけになる。キーマンは左サイドの起用が想定される南野拓実で、仮に通常通りの4-2-3-1であっても、守備時も少し中寄りのポジショニングが効果的になるかもしれない。










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