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 キャリアで10個目の所属クラブとなるリトアニアのスードゥバ加入を発表した本田圭佑。9月19日にチーム練習に初めて参加したことをYouTubeチャンネルで報告しており、35歳の新天地での挑戦が本格的に始まっている。

 他の選手とボールを蹴るのは5月以来とのことで、ヴィクトル・バサドレ監督は18日にチームの公式サイトで、「彼はチームでプレー(練習)することが必要だし、フィジカルコンディションやボールタッチのフィーリングを取り戻す必要がある。まだ次戦までに十分な時間があるので、どうなるか見てみよう」と語っていた。

 22日に開催予定の国内カップ準々決勝のザルギリス戦でのデビューの可能性が現地では囁かれているが、コンディションや指揮官の判断によっては、26日のAリーガ第30節バンガ戦となるかもしれない。ちなみにバンガにはツエーゲン金沢やヴァンラーレ八戸でプレーした吉川翔梧が所属しており、彼は配信サイトで「ぼくの人生に多大な影響を与えてくれた人なので、盗めるところは全部盗んでいこうと思ってます」と綴っている。

 本田とのプレーを楽しみにしているのは、同胞だけではなく、彼とチームメイトとなったスードゥバの選手も同様である。今季は5ゴール6アシストをマークし、17日に行なわれたダイナバ(ここにも日本人選手、前田峻が所属)戦でチームの全得点2ゴールを挙げるなど、大きな貢献を果たしている24歳のスペイン人MFシャビ・アウスメンディは、チームの公式サイトでのインタビューで、「本田がチームを助けてくれるのは疑いようがない」と期待を寄せる。

「その能力に疑問を持つ者は誰もいない。彼はワールドカップに出場し、ミランなど世界的に知られたクラブでプレーしてきたトッププレーヤーだ。全く予期しないことだったし、本田が加入すると聞いて本当に驚いた。彼はプレーする準備ができているようだし、チームを助けてくれることに疑いはない。一番大事なのはチームが強くなることだが、彼のようなレベルの選手と一緒にプレーすることは我々にとって非常に良いことだ」

 バスク出身の若者から歓迎を受けた本田について、リトアニアのニュースサイト『15min』は、現在の本田は「サッカー選手というよりはビジネスマンであり、オピニオンリーダー」として、「世界で最も忙しい人間のひとり」と綴り、その手広い活動ぶりを紹介しているが、一方で「堅実なプレーでスードゥバのファンを楽しませられる。世界の最高レベルではないものの、いまだハイレベルであり、スードゥバがリーグタイトルを獲得するのを助けるために、良いプレーが求められる」と、選手としての力も認めている。

 同メディアは、本田がリトアニアを選んだことについて、「彼はロサンゼルス、ミラノ、ワルシャワのような大都市には興味がない」とし、大きなクラブがなく、子どもたちが優れたサッカースクールでスポーツをする機会がない場所で、自らのビジネスを展開して「子どもたちの救世主となるため」と綴っている。

 現地メディアの指摘の通り、様々な思惑や狙いがあると思われるが、リトアニアのファンが注目するのは、「日本のスーパースター」が試合の中でいかなるパフォーマンスを発揮し、どれだけチームに貢献するかだろう。ピッチ内外での「救世主」となれるかどうか。間もなく新たな戦いが始まる。

構成●THE DIGEST編集部










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