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上から目線でビジャレアルやエメリ監督に向けて批判キャンペーンを展開

 喧騒やスポットライトとはかけ離れたところに位置し、平穏なクラブとして名高いビジャレアルがここ数週間、メディアの主役になっている。焦点となっているのはタケ・クボ(久保建英)の起用を巡る論争だ。

 とりわけ批判のやり玉に挙げられているのがラ・リーガ開幕5試合を経過して一度もスタメンに起用していないウナイ・エメリ監督だ。パリ・サンジェルマン時代にはキリアン・エムバペ、ネイマールという2人のワールドクラックを共存させる難易度の高いミッションに取り組んだ指揮官であるが、まさかビジャレアルでこのような騒動に巻き込まれるとは考えていなかったに違いない。

 タケの待望論には大別して2つの種類がある。一つは出身国の日本から起こっているもの。タケが試合に出場して活躍することを望み、現地の動向を注視しているが、その大半はリスペクトを伴った声で、距離もあるため大きな反響を得るまでには至っていない。

 問題は首都マドリード発のもう一つのほうだ。マドリードは言うまでもなくタケのレンタル元であるレアル・マドリーのお膝元だ。何かにつけ誇張して報道する傾向のある彼らは今回の件でも持ち前のメディアパワーを発揮。「天下のマドリーが貸し出した近未来のスターを冷遇するとは何事か」という上から目線で、ビジャレアル、とりわけエメリに向けて批判キャンペーンを展開している。

 なかには、このまま出場機会に恵まれない状況が続くようなら、シーズン途中でのレンタル移籍の打ち切りという法的に根拠のない話を持ち出すところもあるほどだ。もちろん全てとは言わないがヒステリックな論調も少なくなく、そのスタンスからはビジャレアル、エメリ、そしてビジャレアルの選手たちへのリスペクトが明らかに欠如している。

 折しもいまはインターナショナルウィークで、ラ・リーガは一時中断しており、タケを巡るニュースはその隙間を埋めるための格好のネタになっている。しかし言うまでもなくこのような外部からの圧力はタケにとって何の得にもならない。サッカー選手の本分はあくまでピッチ上で活躍を見せることであり、それ以外のところで話題になることは彼自身にとっても本意ではないはずだ。

 とはいえ、そんな周囲の喧騒をよそに、ビジャレアルの首脳陣の間でタケが重要な選手になるという確信は揺らいでおらず、その中心にいるのはもちろん育成プランを練りながら日々の指導に当たる監督のエメリだ。

 このたび「サッカーダイジェストWeb」は、渦中の指揮官にインタビューを行なった。エメリ監督はその中でタケへの厚い信頼感を示すと同時に、一段ずつ階段を駆け上がることの重要性を強調。マドリーでプレーするという将来の目標を達成するためにも、このビジャレアルでの挑戦に全力を注ぎ込み、成果を挙げてもらいたいと愛情に満ちたエールを送った。では、その一部始終をお届けしよう。

「日本国民は最高峰のクラブで活躍する選手の出現を待ち望んでいる」

――タケの今の状況を監督としてどのように見ていますか?

「タケをどう成長させるか。これは本人の挑戦であると同時に、われわれビジャレアル関係者、そしてマドリーにとって重要なテーマだ。タケの挑戦とは、日本サッカーの歴史に名を刻む選手になることだろう。さらに日本サッカーの顔となり、将来への道しるべになることであるはずだ。

 過去にも多くの偉大な日本人選手がヨーロッパで成功を収めてきた。ドルトムントの香川(真司)、シャルケの内田(篤人)、マルセイユの酒井(宏樹)、インテルの長友(佑都)、レスターの岡崎(慎司)などがその代表格だ。ただ、まだトップレベルで活躍を見せた選手はいない。

 日本はサッカー熱の高い国だ。そんななかで国民は、ヨーロッパ最高峰のクラブで活躍する日本人選手の出現を待ち望んでいる。そこに到達し、足跡を残せる選手をね。そこに現れたのがタケだ。彼にはもちろんそのポテンシャルがある。ただまだ19歳の選手だ。周囲の人間は段階を踏まずに早急に結果を求めすぎているように感じる。それはタケにとって何のプラスにもならない」

――いまタケはどの段階にいるのでしょうか?

「プレシーズンの時点で、タケにはチームへの適応には一定のプロセスが必要であることを説明している。とくに当時はなかなかエンジンがかからない様子だったからね。そもそも入団する前の段階で直接話をした時に、2列目の3つのポジションで起用するというこちらの構想を伝えた。それが将来のためになるともね。

 現状右サイドがもっともハイレベルなパフォーマンスを見せるポジションだ。ただその7番はすでに他の選手によってカバーされ、入り込む余地は限られている。だから出場機会を得るには、10番(中央)や11番(左サイド)でもプレーできるところを示せるように成長していかないといけない。実際、そういった考えもあって実際の試合でも起用しているんだ。

 タケが中央でプレーできるようになることでチームにもメリットがもたらされる。いまチームとしてその課題に取り組んでいるところで、良くはなってきたけど、まだ右サイドでプレーしている時のような揺るぎない自信というものは感じられない。

 左サイドはもっとも不得手にしているポジションで、まだ適応の段階にある。ただ繰り返すが、そうしたプロセスを経ることで選手は成長を重ねていくものなんだ。タケも現在の状況を乗り越えることで重要な選手になると確信している」

この騒動のなか、久保自身はどんな様子なのか?

――タケを巡るメディアの報道が過熱する一方ですが、この状況を理解できますか?

「タケのプレーを見たい、楽しみたい、タケを取り巻く周囲の期待の高さというものは理解できるよ。すでに彼はスター選手だからね。もっともそれはあくまでピッチ外でのことで、ピッチ上ではまだそのような存在にはなっていない。それにそういったステータスはプロセスを経て手にしていく類のものであり、焦らず急がす一つずつクリアしていけばいい。

 タケとはよく話をしている。わたしが彼に何を求め、何を期待しているのかをね。タケが周囲の望むような選手に成長することは、われわれ全員の責任でもある。ただ同時にわたしにはその時期を見極める責任もある。チームの中心的な役割を託せるというタイミングをね。タケが日々責任を持って取り組んでいけば、その時は来る。重要なのは急がないことだ」

――タケはどんな様子ですか? 平静さを保っていますか?

「タケの取り組みぶりにはとても満足している。いま何をやらなければならないかを明確にイメージしながら、自分のやることに集中している。周囲の喧騒に影響されている様子は感じられない。それはわたしも同様だ。タケは将来性豊かな選手だ。彼には多くの人間の期待が注がれている」

――タケがビジャレアルへの移籍を決意する前に直接話をされたということですが、具体的にどのような内容だったのでしょうか?

「ビジャレアルに来れば、また一つ成長することができる。それが結果的に所属クラブのレアル・マドリーでプレーするという目標に近づくことができると伝えた。今はそのプロセスの最中にある。スタメンを確約することはしなかった。

 ただ、結果を出せばそれに見合った出場機会を与える、同時にそのためには熾烈な競争を勝ち抜く必要があることも強調した。右サイドでプレーするには、(サムエル)チュクウェゼと争う必要があるという具体的なことも含めてね。だから出番を得るには中央や左サイドでプレーさせることも選択肢として考えていることも話した」

「先週もニ度にわたって個人面談を行ない…」

――タケは将来、スター選手になれると考えていますか?

「タケは人間的にとても成熟している。常に落ち着いていて、自分の考えというものを明確に持っている。向上心が強く、われわれのアドバイスにも耳を傾けながら、いまやるべきことに全力で取り組んでいる。映像も活用しながら、われわれスタッフ全員で個別での指導にも当たっている。先週にもニ度にわたって個人面談を行なったばかりだ。

 タケは練習熱心だし、自分のことに集中している。本人にもよく言っているんだ。我慢強くありなさい。ビジャレアルへの移籍は大きなキャリアアップであり、この階段を登りきることはそれだけの困難が伴う。だから時期が来たら、駆け上がっていけばいいんだとね。

 それにこの階段を登り遂げたとしても、次にはもっと難易度の高い階段が待ち受けている。タケが辿ろうとしているのは決して容易な道ではないんだ。だからこそ、そのための準備を積み重ねていく必要がある。そしてそれをいまわれわれは全員で取り組んでいるところなんだ」

インタビュアー●ハビエル・マタ(アス紙ビジャレアル番)
翻訳●下村正幸
https://news.yahoo.co.jp/articles/32b0fe84280b99c19d7dc2fcc4b65916b68f4ea8?page=1 

 
 
2020/10/15(木)
清水英斗 サッカーライター 報告
良いインタビューですね。これまでエメリが言ってきたことと相違はなく、終始一貫しています。また、リスペクトして選んだ言葉の中にも、久保のパフォーマンスに満足していない様子は伺えます。
右サイドでライバルのチュクウェゼが毎試合良いパフォーマンスだとは思いませんが、久保のほうも波が激しいので、信頼を得るには至らないのはわかります。それに、久保は右サイドに張り付けて起用されるより、本来もっとプレー幅が広い選手だと思うので、今回は良い試練と捉えることはできます。入団時も彼自身、DFとGK以外はどこでもやると言っていましたし、その辺りはエメリとの事前会話の伏線があったのでしょう。

エメリはベンチに座って荘厳に振る舞うタイプではなく、選手と温度を持って積極的にコミュニケーションを取る監督なので、久保のような若い選手にとっては良いことだと思います。
 
2020/10/15(木) 
ここで圧倒的な実力しめしてスタメン勝ち取れないようじゃレアルのベンチ入りやスタメンなんて夢のまた夢だからなー。
 
2020/10/15(木) 
読み応えのある良い記事だった。これによるとエメリの思惑は明白。まだ右ほファーストチョイスではないのなら途中出場で結果を出すしかないのだが、今はいかんせん久保らしからぬロストが多いので中や左では苦しいね。早く調子を上げた久保が見たいところ。
 
2020/10/15(木)
代表戦も平凡に終わったから、メディアの加熱も少し緩めたほうが良いですよ。出場してない時間帯に久保の名前をテロップ出してるとか、スタメン勝ち取ってる選手からしたら面白くないですよ。また、ピピ君が出てきたときにマスコミが久保くんに総スカンして喪失感与えるのだけはやめてもらいたい。
 
2020/10/15(木)
「この階段を登り遂げたとしても、次にはもっと難易度の高い階段が待ち受けている。タケが辿ろうとしているのは決して容易な道ではないんだ。だからこそ、そのための準備を積み重ねていく必要がある。そしてそれをいまわれわれは全員で取り組んでいるところなんだ」

エメリが良い監督に思えてきた。
 
2020/10/15(木)
断片的に取り上げた記事ばかりでいまいち趣旨がわからなかったが、ようやく全文が出てきた。
言ってることはよくわかった。
実際どっかのポジションのスペシャリストはそこが適用できなければ全く戦力外になってしまうこともある。
ある程度マルチにこなさないとトップクラブではやっていけないのも現実。
幅を持たせて成長させようとするのも良いように思う。
ただ、どれもこれも中途半端という状況にならないように気をつけてもらいたい。
 
2020/10/15(木)
やはりと思ったが、エメリ監督のコメントの中に「なかなかエンジンがかからない様子だったからね」と柔らかい表現だが久保のプレシーズンでの不調を語っている。

起用法を疑問視する感情論ばかり先行するマスコミではあまり報じられないことだが、プレシーズンマッチでは昨シーズン後半からからすると久保は明らかに調子を落としているのが見てて分かった。
その不調が数試合った現在も尾を引いている感じがする。

エメリ監督からすれば昨シーズンの久保を見てあてにしていたのだから、これが久保を今のところスタメンに起用しない大きな理由になっているのではなかろうか。

エメリがこれを一時的な不調と見ているか、過大評価だったと判断しているかが今後の久保の起用法に関わってくるんだと思う。
 
2020/10/15(木) 
最後の一言はファンやメディアも噛みしめる必要があると思う。
何か将来が約束されているかのような前提での報道や議論が多いけど、挑戦のレベルはどんどん高くなっていく訳で、乗り越えられない可能性だってそれに応じて高くなる。
冷静に、本当の意味での応援をすべきだと思います。
 
2020/10/15(木)
サッカー選手の個人的な資質も関係していると思うが、確かに現在プレーしている状況で久保は決定的な場面でのゴールが遠い。「ここでメッシならロナウドなら必ず決めるだろう」と言う場面での決めがいまいち。確かにゴール下でのパフォーマンスはピカイチだし、寄せの勝負勘は群を抜いているからエース選手としてもう少しの領域まで来ているんだろうけど。まだ19歳と言われているうちに3年5年と経過しないように祈っている。
 
2020/10/15(木) 
エメリの想いはよく理解できた。久保は大事にされているし、また期待もされている。が、当然久保のためにチームがあるわけではないし、チームのための一選手でしかないのも事実なわけで。
短いレンタル期間で戦力に成長する、させるという意思があるからレンタルもしたわけで、遠い未来ではなく、近い未来を楽しみにしてます。
 
2020/10/15(木) 
得意な右サイドで出場しながらフィジカルや守備を徐々に発展させるほうが若手の成長としては自然に思える。あらゆる名将が若手に必要なのは出場機会だと口をそろえるし。

ただエメリの言葉にも(仮にそれが言い訳や詭弁でも)一理あるのは確か。例えば昨季のレアルで途中から右サイドで出場機会を得はじめたロドリゴは、本来なら左サイドが主戦場。

左サイドだとネイマール系の凄いプレーをするが、右サイドだとインパクトにかける秀才といったプレー。だけど左サイドにはヴィニシウスとアザールが居る。彼らを明確に超えないと左サイドでは出られない。そんなロドリゴも右サイドでそれなりのプレーが出来ることで出場機会を得てる。

久保が得意な右サイドやトップ下で誰にでも勝てるワールドクラスになるのが理想的だけど、とりあえず今はクラブの事情や監督の思惑もあるし左サイドでやるしかないんだろう。モヤモヤするけどやるしかないようだ。
 
2020/10/15(木) 
記事1ページ目の真ん中辺りに記載されていますが、「サッカー選手の本分はあくまでピッチ上で活躍を見せることであり、それ以外のところで話題になることは彼自身にとっても本意ではないはずだ。」、まさにその通りではないでしょうか。久保建英選手がゲームで結果を出すことでしか、問題は改善・解決されないと思います。
 
2020/10/15(木) 
久保を右で使うには、チュクウェゼを下げないといけないけど、そこまでするほどのメリットを今の久保が提供できていないということでしょうね。
また、この様子だと、マドリーに帰ってからのことを考えても、複数ポジションをものにした方がいいという話はしていそうですね。
ビジャレアルにとってはどうなるかわかりませんが、久保にとってはいい指導者に出会えた、とのちに言われるかもしれません。

そして、久保の扱いに関する論調は、日本のメディアよりスペインのメディアの方がヒステリックなんですね。スペイン人でもない若者が現地からこれほどの期待をかけられるってすごいなぁ。
 
2020/10/15(木) 
レアルに戻ればもっと大きな競争があるし、得意なポジションで出られるとは限らないが、そんな中で結果を求められる。
何とか乗り越えて成長を続けてもらいたいですね。
 
2020/10/15(木)
レンタル選手を中長期的に育成させることにビジャレアル側としてのメリットはないと思うんだけど
これがもし本当に久保の選手としての将来を考えて育成してくれるつもりだとしたら良い監督だよね

まだ始まったばかりだしファンとして見守りましょう。
まだエメリを叩くには早いと思う
 
2020/10/15(木) 
この記事を好意的に受け取るならば
将来レアルに復帰した時も、今のビジャレアルでの状況に似た感じになるかもしれないから、そこから虎視眈々とレギュラーを勝ち取るための過程を学んでいる、将来役に立つことをしているってことなんかな

まぁ、サクっとレギュラーを取っちゃうのがスーパースターであるという見方もあるけど
 
2020/10/15(木) 
あんまり詳しくないけど、久保の強みってメンタルや環境適応、自己分析の部分だと思う。
身体能力やフィジカル、テクニックだけの選手はインスタントで結果を出せるが、久保はそういうタイプでは無い気がする。
戦術理解や環境適応してからが本来の持ち味を出すタイミング。本人も監督もそれを理解しているんじゃないかな。
最も、その乗り越える壁は各国の代表クラスなので、厳しい競争なのは当事者がよくわかってる。外野の言葉に惑わされないのも久保の良さだと思う。
 
2020/10/15(木)
先日の森保監督のコメントでも左サイドでの起用やスタメン起用を何故しないのかという理由を言っていたが、ほぼ同じことを言ってた。
久保は凄い素材だが、スタミナや左サイドでも熟せる技術など課題はまだまだ多いという事はお互いの監督の意見は共通してる。
あとは久保自身がそれを分かっているようだから、まだまだこれから伸びる余地があるって事だろう。
ただ昔と違って現地メディアが日本人選手の起用法(使うな!ではなく使え!といった)について過熱してくれる時代になったのは隔世の感があって感慨深くもある。
 
2020/10/15(木) 
全体の内容を読めば、エメリ、ビジャレアルの意図は分かるし、納得性も有る。
右サイドが得意といっても、そこしかできないとレアルに戻ったらアセンシオやムバッペ(獲得したら)とのスタメン争いが待っている。

ただ、現状ではチュクウゼよりもパフォーマンスが高いように見えるし、トップ下や左サイドでの経験を積ませるにしても出場時間が短すぎる。

ELが始まって、より過密日程になってからの起用と久保のパフォーマンス次第かな。
レアルでレギュラーとるなら、ビジャレアルで圧倒的なパフォーマンスを出す必要が有るのも事実だね。
 
2020/10/15(木)
買取なしのレンタルで獲得した選手に対して、
しっかりサポートされてそう。
いい監督さんだね。

代表戦は目に見える結果はなかったけど、
悪くないパフォだったと思います。
あとは南野さんのポジショニングの取り方とか
吸収すると中島さんが戻ってきても、
ポジションを確保できるかもね。

かなり少数派の意見だけど、
彼の将来はとてもポジティブだと思います。
 
2020/10/15(木) 
日本のアホメディアが過剰に久保を盛り上げてるだけだね。いい加減選手の為にならない事を気付けよ。代表戦見たら、まだまだ成長が必要だし、ビジャレアルでもスタメン張るレベルではない。でも監督が、周りのアホメディアに影響されず、他に足つけた成長を久保に与えてると言う事に少し安心した。
森保も、もっとこういう現状と先の見える話し方や内容を伝えて欲しいものだ。











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