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卓越したパススキルとゲームビジョンを駆使してアレックス・ファーガソン率いるマンチェスター・ユナイテッド黄金時代の担い手となったポール・スコールズ。ここでは、イングランドのサッカースタイルとその中心を担ったセントラルMFのロールモデルの系譜をたどるとともに、イングランドサッカー界において彼が「異質」であった理由、そのプレーの凄みに光を当てる。


BOX to BOX

 ワールドカップに初優勝した1966年のイングランドは[4-4-2]だった。中盤中央はボビー・チャールトンとノビー・スタイルズのマンチェスター・ユナイテッドのコンビである。

 チャールトンは豊富な運動量で広いスペースをカバーし、正確なパスで組み立て、強烈なミドルシュートでゴールを狙った。イングランドとユナイテッドのスーパースターで、この年のバロンドールも受賞している。Box to Box(ボックス・トゥ・ボックス)のモデルといっていい。

 スタイルズは4バックの前に待機するアンカーで、主に相手のセカンドトップをマークする仕事をこなしていた。相手選手を挑発し、ファウルも連発するなどダーティーなイメージのあるスタイルズだが、体格は華奢でフィジカル面に秀でているわけでもなく、むしろ頭脳派のMFだった。守備は確かに粗かったが、ボールを持った時は冷静なパスを散らしていた。

[4-4-2]はイングランドの代名詞になっていくのだが、それが確立されたのは1970年代後半からのリバプールの台頭あたりである。チャールトンとスタイルズのような攻守分業ではなく、中盤の4人がフラットな横並び。それぞれのMFが攻守を同等に請け負った。プレーメイカー、攻撃的MF、守備的MFというような選手の特徴がポジションになるのではなく、位置(ポジション)そのもの。右、左、中央右、中央左である。

 イングランドは炭鉱街出身の選手が多かった。リバプールのスタイルを築いたビル・シャンクリー監督もそうだった。バスタブに浸かると湯が真っ黒になってしまうので、「12歳まで浸かったことがなかった」と本人が回想しているように過酷な労働環境だった。シャンクリーは自身を「心情的な社会主義者」と言っていて、厳しい環境の下では仲間が助け合う平等な関係が必要だったのだろう。それが反映されているのか、シャンクリーはチームに特権階級を作っていない。守備をしなくていい選手はいなかった。エースのケビン・キーガンでもMFでプレーするときは攻守両面でやるべきことをやらなければならず、守備を軽減されることはない。平等なのだ。

 イングランド式[4-4-2]には、いわゆる「トップ下」が存在しない。他国でトップ下の背番号である10番をつけるのは、イングランドではだいたい2トップの1人だった。トップ下の役割を果たすのはケニー・ダルグリッシュ(スコットランド人だがリバプールでプレー)のようにトップから下がるFWか、ブライアン・ロブソンのようなBox to BoxのMFだった。後者はフランク・ランパード、スティーブン・ジェラードなど多くの名手を輩出している。チャールトンの後継者たちだ。


最高の2タッチプレーヤー

2010-11のCL決勝でシャビとマッチアップしたスコールズ。シャビは後年、スペイン代表引退に際し「唯一の後悔はスコールズとプレーできなかったこと」と語るほど彼の才能を評価していた (Photo: Getty Images)

 マンチェスター・ユナイテッドでボビー・チャールトンの後継者と言えば、ポール・スコールズが第一だろう。アレックス・ファーガソン監督の下、黄金時代を築いた重要な選手だった。

 スコールズはイングランドの中では明らかに異質だ。小柄で俊敏、抜群の技巧派で頭脳派、比較するならスペインのシャビとよく似ている。イングランドでこの手のタイプが皆無というわけではないが、決められたエリアの守備をまっとうするには体当たりも空中戦もスライディングタックルもしなければならない。大きくてパワフルな選手がどうしても優先になる。

 キーガンは小柄だったが鎧のような筋肉を纏っていた。スコールズは168cmと小柄なだけでなく体つきも何となくプニョプニョしている。太っているわけではないのだが筋肉質という感じでもない。それでネコのように柔らかく敏捷なのだ。ユナイテッドのコーチで、後にイングランド代表も率いたスティーブ・マクラーレンはスコールズを評して、

「最高の2タッチプレーヤー」

 と、絶妙の表現をしている。ヨハン・クライフによれば「1タッチでプレーできるのは素晴らしい選手、2タッチはまあまあ、3タッチはダメな選手」だそうで、2タッチでは「まあまあ」になってしまうのだが、マクラーレンがあえて「最高の」とつけているのはそれなりの理由がある。

 クライフが1タッチを称賛するのは、ファーストタッチで正確にパスする技術があり、それがタイミングよく使われた場合である。パスのためにコントロールが必要なら大したことはなく、3回は論外という意味だ。マクラーレンがスコールズを「最高の2タッチプレーヤー」と言っているのは、1タッチでプレーできるが2タッチでも良いプレーができるということだ。1タッチのパスは、いわば決め打ちである。ボールに触る前にパスを決めている。一方、2タッチはプレーの変更ができる余地を残す。スコールズは良い位置に味方がいれば1タッチでさばく技術と判断力があるが、もう1タッチ追加した方が良いならそうするという意味だろう。1タッチがボールを弾くだけなのに対して、2タッチはファーストタッチで完全にコントロールしなければならない。敵から奪われず、次のタッチでパスを出せる場所にボールを置かなければならず、こちらの方が技術、判断の両面でより高度といえる。2タッチしないとプレーできないのと、2タッチでもプレーできるのとでは大違いなのだ。


真の適性はインサイドMF

 ファーガソンはさまざまなベストイレブンを選出しているが、スコールズを外したことがない。ユナイテッドの「教え子ベストイレブン」にはデビッド・ベッカムやロビン・ファン・ペルシー、ルート・ファン・ニステルローイは入っていないが、スコールズは当然のごとく入っている。ファーガソンにとってスコールズは1、2を争う存在であり、シャビやイニエスタ、グアルディオラなどもスコールズを激賞している。

ベッカムやライアン・ギグスも素晴らしい選手だが、スコールズは別格と言っていい。キックやドリブルが凄いというのではなく、総合的に生粋のフットボーラーとしての資質が高いのだ。

 ただ、その才能からするとユナイテッド、イングランド代表で、もっと活躍していても良かったのではないかという気もする。

 ユナイテッドではテクニックとゴールセンスからFWでプレーし、やがてロイ・キーンに代わってセントラルMFとしてプレーした。イングランド代表ではランパードとジェラードがいたので、左のサイドMFが定位置だった。しかし、どれもスコールズの本領を発揮させるには向いていない。万能選手なので、どのポジションをやっても十分なプレーは見せている。しかし、スコールズの能力を最大限に引き出すポジションはそこではない。

 ところが、イングランドのシステムにはそのポジションがないのだ。インサイドMFである。

 例えば、バルセロナの[4-3-3]のインサイドMFとしてプレーしていたら、スコールズはさらに輝きを増したのではないか。その技術、ビジョン、運動量、敏捷性、得点力をフルに発揮できていたはずだ。シャビと並ぶサッカー史上屈指のMFとして名を残していただろう。スコールズはキャリアを通して120枚ものイエローカードをもらい、10回退場になっている。負けん気の強さゆえだが、守備面でフィジカル的に無理なところをファウルでカバーしていたところもあった。「ボビー・チャールトン」なのに、「ノビー・スタイルズ」にならざるを得なかった。インサイドMFというポジションがイングランドにあれば、ファウルの数もまた違っていたのではないかと思われる。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ee36f095276be66729c72f16968a967c91babdbc?page=1

 

2020/06/19(金)
99年トヨタカップを国立で観戦。セントラル2枚がキーンとスコールズで、2人とも攻守の切り替えが速いから、攻めになれば前を孤立させないし、守りではバイタルエリアを締めながらも素早く相手に寄せて自由にやらせない。互いのプレーをサポートする意識も高く、コンビとしての機能は抜群だった。とかく両翼のギグスとベッカムが注目されたが、彼らのアタックも中央の2人がいたからこそ、だったと思う。
スコールズはイングランド代表ではキーンのようなパートナーに恵まれなかった印象。何でも出来てしまうからこそ、隣の特徴により、それを補完するような役割を自然と受けてしまった感がある。ただ…別の言い方をするとパートナーを選ばないので、監督からしたらこれ程使いやすい…手元に置いておきたい選手はいなかったのではないか。

2020/06/19(金)
代表監督のエリクセンが「スコールズが11人いれば試合に勝てる」と発言したり、ダービッツもこの世代のイングランドで間違いなくNo.1と言ってました。当時イングランド代表に初選出された若手がスコールズと練習して自分の下手さに絶望して帰ってきたと言うコメントや、紅白戦、ミニゲームでは必ずスコールズのいるチームが勝つという逸話も残ってることから練習から次元が違ったんでしょうね。イケメンじゃない顔も合わせてホントに好きな選手です!

2020/06/19(金)
スコールズもイニエスタも一見凄すぎてみえないところがまた格好いいんだよな
でも絶対チームを勝たせるしなくてはならないところもまた格好いいし
チームメイトから必ず賞賛の声があがるのもまた格好いいし
とにかく好きな選手です

2020/06/19(金) 
最も好きな選手の一人だった。若手の頃は「カントナの後継者」と言われていたけど、BTBにポジションを移してより総合力の高い選手に覚醒した。特にあの体からなんであんなシュートが放てるんだってほどの鮮烈なダイレクトミドルは圧巻だった。

元ワールドサッカーダイジェスト編集長も「ランパード、ジェラートよりもう一段上の選手」って激賞していたし、インサイドハーフ時代に全盛期を迎えていたら、バロンドールをとっていてもおかしくなかった。

2020/06/19(金)
自分はサッカー詳しくないので、イングランドの中盤と言えばランパードやジェラードっていうイメージだけど、毎シーズン優勝争いに絡むマンUで試合に出続け、ファーガソンやシャビといった超一流に認められる選手だったのが本当に凄いです。

2020/06/19(金)
2002年のイングランドは地味に好きだった。2006年のメンバーに比べれば華やかさに欠け、地味な感じがしたが、スコールズみたいな堅実な選手がいたからこそ攻守のバランスが取れて良かった。

2020/06/19(金)
派手なプレーではなく周りを活かすことに長けてたしユナイテッドの心臓だった。いる、いないでプレースピードや展開が全く違うゲームになるし。代表でタイトルに縁がなかったからか過小評価されてる選手だよなぁ。

2020/06/19(金)
メディア的には過小評価されている典型

ギグスやベッカムみたいに目立つ、目立とうとしなかったからなぁ。

シャビもジダンもプレーしたかったっていうのは
そうとうな評価だよなぁ。

2020/06/19(金)
一緒にプレーをすると自分の与えられた役割がより明確になって没頭でき、普段より上手くなったように感じさせてくれるプレイヤーだったんじゃないかな。イングランドには珍しい司令塔の感性と統制力を持ちながら黒子に徹する下支えの泥臭さも併せ持っていて、スコールズがいるだけでチーム全体の連動性が滑らかで効率的になっていたし、まさしくマンUの心臓だったと思う。
レアル・マドリーだろうとバルセロナだろうとユーベだろうと問題なくフィットして、同じようにチームの心臓になれたろう。

2020/06/19(金)
ボックストゥボックス型のお手本のような選手だと思う。選手としての華やタイトルを取った時の周りの選手の印象もあるだろうけどジェラードやランパードより選手としての完成度は上だと個人的には感じてました。

2020/06/19(金)
スコールズ引退後は、結果的にルーニーがその役割をやってた感じなのかな。気がついたらルーニーがセンターハーフやっててびっくりした記憶がある。
イングランドが代表戦でぱっとしないのも、伝統のシステムにこだわって、本当に適正なポジションで選手を使えていないからなんだろうな。

2020/06/19(金)
本文最後のブロックは蛇足かな。
スコールズはプレミアリーグそしてユナイテッドの選手だったからこそスコールズだったのであって、もしバルサで活躍したとしても、それはユナイテッドファンが愛するスコールズとはまた別人だよ、きっと。

2020/06/19(金) 
スコールズはポジショニングとパスを受ける時の身体の向きを見ているだけでも凄く勉強になったなぁ。強烈なミドルシュートも好きだった。

2020/06/19(金) 
スコールズのプレーがどうしても生で観たくて、金貯めて何回かオールドトラフォードに行きました。トラップ、パス、ロングパス、シュート、ポジショニング、戦術理解、どれをとっても世界最高の選手でした。特に強烈なミドルシュートとロングパスは、いつ観てもホレボレします

2020/06/19(金)
対象的な選手でマンUの期待外れ選手ベロンが挙げられる。
こっちはイングランドのセンターハーフがこなせる守備が出来なかった。キーンもなんだかんだ攻撃するの好きだったから、ネビル弟以外にもバットとか守備専が残ってればもう少し活躍できたかもな。

スコールズの守備はイエロー貰いまくったり珍タックルで笑われてたけど貢献は十分だったんじゃないか。

2020/06/19(金)
俺は、ピンチの芽を摘む為の
イエロー上等でのファウルが好きだったな。
キーンにも言える事だけどね。

ローテの中には
そういうズル賢い選手が欲しい。

2020/06/19(金)
引退理由がやばいからな、全試合フル出場する体力がなくなった、だから
いやフル出場はおろか全試合出るなんて若手でもキツいだろうって
ましてやプレミアなんて日程とんでもないっていうのに
実際喘息持ちなのにずーっとピッチのあちこち走り回ってるし
速いイメージはないけど逆サイドに流して前へ運ばせてる間に
自分も中央戻ってエリア付近まで行ってる
似たようなプレイできるのがルーニーだけだった
そのルーニーもスコールズになれなかった
シャビも凄いよ、近頃だったらスコールズも絶賛するクロースに面影見るよ
でも誰もスコールズになれない、なれないんだよ

2020/06/19(金) 
トッププレイヤー達が称賛する一時代のトップオブトップを見れていたのは本当に幸運な事でした。生で見れた人は心底羨ましいです。

2020/06/19(金)
イングランドサッカーにおいて、ジャック・ウィルシャーがそのスコールズの系譜を受け継ぐはずであった。

2020/06/19(金)
有名なプロやプロには行けなかったが物凄い選手をたくさん見たが、スコールズは試合前のピッチでのウォームアップ見ただけで、鳥肌が立つほどすごいと思ったな。

2020/06/19(金) 
ファギーベイブスの中で1番の選手だったよね。
人気はベッカムやギグスの方が高かったけど、専門誌やプレーヤーの評価はダントツでスコールズだった。

2020/06/19(金) 
イニエスタやシャビのプレーができるのにネドベドのようなプレーもしてたってことでしょ!
ジダンも憧れてるし相当だったんだろうな

2020/06/19(金)
結局ユナイテッドの凋落はスコールズの引退とともに始まったんです。代わりはいないけど、少しでも近いレベルのMFをあの当時獲得出来ていればと思います…。

2020/06/19(金) 
メディア嫌いが災いして過小評価されてるけど現地の有識者や同業者からは近い世代のランパードやジェラードよりも評価されてるらしいね

2020/06/19(金)
ギグシー、スコルジー、ベクシー、キーンはキーンだったのかな。
この四人がイングランドスタイルで並んでいた時のマンUが1番好きでした。

2020/06/19(金)
スコールズはもっともっと評価されるべき
よく最高のサッカー選手の話題になるけど間違いなく候補の一人

2020/06/19(金)
スコールズほど日本で過小評価されてる選手も珍しい。ワイの中では歴代最高のミッドフィルダーだZ。バスを散らせてコーナーをダイレクトボレーしてヘディングで決めてタックルしてイエローを貰う素晴らしいミッドフィルダーだZ。

2020/06/19(金)
デビューしたばかりの頃のスコールズを見たらチャビみたいにあらゆるところに顔を出してパスを受けて出していたんだよなー
まだ、ベッカムはいなかった

2020/06/19(金)
「たられば」だけど、スコールズがスペイン人だったら、どうなっていただろうか?

2020/06/19(金) 
メッシ?クリスチャーノ?
冗談じゃない!明らかにスコールズの方が上!
スコールズ好きな人間はサッカーを良く分かってるよ!ネドベド、バラックもそのタイプ。











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