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サッカー日本代表・心を揺さぶられたベストゲーム第6回:2011年8月10日 キリンチャレンジカップ2011日本3-0韓国

見る者の想いを背負い、世界トップクラスを目指して走りつづけてきたサッカー日本代表。その長い戦いのなかで、歴史を大きく動かした名勝負がある。このシリーズでは、各筆者がそれぞれの時代のベストゲームを紹介していく。

◆ ◆ ◆

 あなたの考える日本代表のベストゲームは?

 実に簡単な質問だ。言うまでもない。まだ記憶に新しい2018年ワールドカップ・ロシア大会、決勝トーナメント1回戦のベルギー戦である。

 結果的に2-3と敗れはしたものの、優勝候補の一角と目されたベルギーを相手に一時は2点のリードを奪った。最後は地力の差を思い知らされることにはなったが、気持ちのいい負けっぷりだった。少なくともワールドカップに限れば、あれほど見ていて楽しかった日本代表の試合はない。

 しかしながら、負けたら終わりの真剣勝負は、見ているときの気持ちの入り方も違う。つまり、純粋な試合内容以上に、どうしても印象に残りやすくなる。ワールドカップのような最高の舞台、しかも直近の大会ともなれば、なおさらのことだ。

 そこで、対象をアジアカップなどの他の大会や、親善試合にまで広げて記憶をさかのぼり、できるだけフラットに試合の内容や展開を思い返してみる。

 すると、ひとつの試合にたどり着いた。

 2011年8月に札幌ドームで行なわれた韓国戦。親善試合とはいえ、過去に何度も煮え湯を飲まされてきた宿敵を3-0で叩きのめした一戦である。

当時の状況を簡単におさらいしておこう。

 2010年のワールドカップ・南アフリカ大会が終わり、新たにアルベルト・ザッケローニ監督が就任した日本代表は、初陣でいきなり強豪アルゼンチンに勝利。翌2011年1月には、カタールで開かれたアジアカップで優勝を果たしている。

 ところが、同年3月に東日本を襲った未曾有の大震災が発生。Jリーグが中断を余儀なくされるなか、日本代表も7月のコパ・アメリカを出場辞退せざるを得なくなった。

 9月にはワールドカップ予選(アジア3次予選)が始まるというのに、震災後に日本代表が行なった試合は、チャリティーマッチを除けば、6月のキリンカップ(ペルー、チェコと対戦し、いずれも0-0)のみ。ザックの十八番であった3-4-3に初挑戦した2試合は、試行錯誤の連続でスッキリしない内容に終わっていた。

 そして迎えたのが、この韓国戦である。

 この試合、再び4-2-3-1に戻した日本は、「相手の脅威になるパス回しができた」とDF今野泰幸が話していたように、CBの今野とDF吉田麻也から効果的な縦パスが、中盤、あるいは前線へと次々に打ち込まれ、日本はチャンスを作り出した。

 劣勢に立たされた韓国は、前半10分を過ぎたあたりから試合の流れを察知し、明らかなカウンター狙いに転じたが、それでも日本は、韓国守備網の切れ目を見逃さず、有効な縦パスを何本も通した。

単に、ボール保持率で優勢だった、というのではない。縦パスを打ち込んで中央突破。そこで相手が食いついてくれば、サイド攻撃。じれったい横パスは少なく、ボールは気持ちよく韓国ゴールへ向かって進んでいった。

 先制点が生まれたのは35分。FW李忠成の絶妙な落としをMF香川真司が冷静にゴールへ流し込んだものだったが、試合の流れを考えれば、遅すぎるくらいの得点だった。

 過去の日韓戦を振り返れば、前半はおとなしかった韓国がハーフタイムを境に目を覚ます。そんな展開も珍しくはない。だが、この試合は違った。

 後半、さらにギアアップした日本は韓国ゴールに襲い掛かり、52、54分に追加点。1トップの李が深さを作り、その1列下で香川やMF本田圭佑がボールを受けて前を向く。そんな縦のコンビネーションも抜群だった。

「自分たちのサッカーはこれだ、というのを見せられた」(FW岡崎慎司)

「韓国よりも、チームとして戦えた。個の能力でも上回っていたし、周りも使うことができていた」(MF長谷部誠)

 ザックは就任以来、3-4-3、4-2-3-1とシステムこそ使い分けながらも、攻撃時は常に縦方向へのスピードアップを意識させていた。それが痛快なまでに形となったのが、この韓国戦だった。

 それからおよそ1カ月後に始まった3次予選では、それなりに苦労した日本代表だったが、韓国戦で見られたスタイルを徐々に確立。翌年の最終予選では第1戦でオマーンに3-0、第2戦でヨルダンに6-0と圧勝すると、第3戦ではオーストラリアを、アウェーゲームにもかかわらず圧倒した。不可解な判定でPKを取られ、結果は1-1の引き分けだったが、内容的にはアジアのライバルを寄せつけなかった。

当時、マンチェスター・ユナイテッド移籍が決まり、一躍時の人となっていた香川も、「勝ち切る強さをもっと求めていかないといけない」と注文をつけつつ、「今日はホント楽しい90分だったし、もちろんタフな相手だったけど、やりがいがあるサッカーもできていたと思う」と話している。

 日本代表がこれだけの強さを身につける引き金となったのが、札幌ドームでの韓国戦だったと言っていいだろう。「史上最強」――。当時の日本代表には、そんな呼び声すらあったほどだ。

 ところが、ザック率いる日本代表は結局、2014年ワールドカップ・ブラジル大会でグループリーグ敗退。しかも、最後のコロンビア戦では1-4の惨敗に終わったことで、逆に"史上最強と持ち上げられていた"ことを揶揄されてしまう。選手たちがよく口にしていた「自分たちのサッカー」という言葉も勝手にひとり歩きし、批判の的にさえなった。

 とはいえ、2011年夏から2012年夏あたりにかけての日本代表には、確かに「自分たちのサッカー」があり、「史上最強」にふさわしい力があった。中心選手個々の成長のタイミングもうまく重なり、当時の日本代表はワクワクするほど強かった。

 ただ、ワールドカップを最終目標とするにしては、チームとしてひとつの完成形に至るのが少しばかり早すぎた。それゆえ、日本代表は強い自分たちに飽き足らなくなり、さらに上を目指そうとした。だが、その結果、迷走状態に入ってしまった感は否めない。

 強かったはずの日本代表が、強かったからこそ、下降曲線を描いてしまったことは、あまりに皮肉な結末だった。

浅田真樹●文 text by Asada Masak
https://news.yahoo.co.jp/articles/f4f195b9cf68c6460bfc57958f417e964e668529?page=1

 

2020/06/12(金)
前の年、韓国に連敗、しかも完敗したからね。メンバーも監督も代わったし比較出来ないがやはり完勝したのは良かった。南アフリカを経験しブラジルは熟れた選手多数だから期待したから残念だったがアジアカップ、予選は見ていてほんとに楽しかった。

2020/06/12(金)
強化と結果が順調でメンバー変更が少ない時ほど、本番のW杯では結果が出てないように思う。直前でメンバーが変わったり大幅な変更があった時ほど結果が出ている。おそらく各国のスカウティングが追い付かないときの方がいいのかもしれない。

2020/06/12(金)
そんなピークアウトと言われる程落ちた様な気がしないんだがな。後半もオランダと同点ベルギーにも勝ってるし。コンフェデではイタリアをもう少しのとこまで追いつめていた。
何故本番で負けたんだと言うと、これは分からない。

2020/06/12(金)
いいときはガンガン前に出て仕掛けて点を取れたけど、基本足元に出してそこからって形だったからSBが裏をとる仕事になって、時間がかかってしまうのがネックだったなあ。

強かったけど、一つ一つ対処されたときの引き出しが少なかった。

最後に日本代表のベストゲームは人それぞれあるので、簡単な質問ではないです。私はフランスワールドカップ最終予選のイラン戦やサンドニの悲劇のフランス戦などが好きです。

2020/06/12(金)
近年のベストゲームは、ロシアW杯最終予選ホームの
OZ戦だと思う
ハリルの規律と、進化した日本人選手の技術が、
ベストマッチした試合だった

あんなに間延びせず、コンパクトで、コレクティブな日本代表を観たのは、久しぶりだった

2020/06/12(金)
ほぼベストメンバーで3-4-3システムで臨んだのは記述のチェコ戦、ペルー戦のみだと記憶しています。
決定力に欠けてスコアレスにはなりましたが、チェコ相手に両ワイドを広げてできたスペースを使って本田と乾で多くのチャンスをつくっていただけに、2試合以降試す機会が少なかったのは残念です。

おそらく、次が結果だけが求められる日韓戦ではなければ3-4-3で臨んでいたのだと思います。

2020/06/12(金)
確かにハマった時は強かったが、1パターンしか形を持っていなかった
これではやはり勝てない
自分たちのサッカーというのは聞こえはいいが、やはり間違っていたのだろう
対戦相手がいるスポーツなんだから相手を見ずに貫き通すというのは傲慢
ブラジル、フランスレベルの個人と底上げがあって初めてそこまで言ってもいい
上手い奴が強いんじゃない、勝った奴が強いんだ!これをファーストにすべき

2020/06/12(金)
ザックジャパンのベストバウトはこの韓国戦かオランダ戦かな。
あーでもアジアカップのオーストラリア戦も捨てがたい…
韓国戦は本田がキレキレだったし香川のゴールも素晴らしかった。
オランダ戦は連携がヤバかった。

ザックジャパンは本大会こそ結果を残さなかったが、記憶に残る試合が多い。
だからこそ愛された。

2020/06/12(金)
「自分たちのサッカー」
前提として11人がイメージを共有してプレーする事の難しさが解るか解らないかで、この言葉を揶揄するかしないか分かれてくると思う。
今はそれをプレーモデル等の指導理論で体系的に整理する流れになってきてるけど。

2020/06/12(金) 
2014年はコートジポワールとコロンビアが強かった。
2010年はカメルーン、デンマークがそこまで強くなかった
2018年はコロンビアが1人退場した

結局グループリーグの相手次第で結果は変わるわけで、結果だけで日本代表の強さは判断できない気がする。

2020/06/12(金)
岡崎が偶然外れて清武が偶然ハマった。本田と香川が偶然噛み合った。危険な時間帯に松田直樹の魂が守った。そういう試合。
この試合からなんとロシアまで日本の弱点が放置されることになった。解決は遠藤が抜けたことと、西野による本田香川の使い分け。正確に言うとスポンサーへの配慮をやめて共存を諦めた。

2020/06/12(金)
この試合は鮮明に覚えている
カガーがマンチェスターUに行ったらどこまで伸びるんだろう?
って思うくらいキレッキレやったなぁ
カガーにはもっとプレミアで活躍して欲しかった!

2020/06/12(金)
ピークが早く来すぎてワールドカップでは低迷期に入ってた。

香川はワールドカップ出場の時はチームで干されてパフォーマンスが低下していたし遠藤の衰えは顕著になっていた。

そこに今までいなかった異分子の大久保が入ってきて連携に乱れができた。

ポストプレイをしていた前田がいなくなり香川は不調、遠藤が衰えたことでワールドカップは負けて当然くらいチーム力が低下していた。

このコラム通りチームの完成が早すぎてワールドカップでは崩壊していた。

2020/06/12(金)
2012年夏のピークを境に下り坂に入ったのに、大した修正をすることなくW杯本番を迎えたのでGL敗退は必然でした。2013年もコンフェデ全敗にも関わらず全く修正していないのにGL突破を期待しているとか滑稽だった。

2020/06/12(金)
ザックが就任当初、監督としては二年でネタが切れる、と言っていたんだよね

2020/06/12(金)
浅い見方だなあ。

それに、
本田が、
直前のアジアカップで猿真似をして、
猛バッシングを浴びていたキソンヨンに、
1m以上吹っ飛ばされた危険タックルも書けよ。

ベルギー戦は、
世界を魅了したのは爽快だったけど、
やっぱりおこちゃま日本だった。

2020/06/12(金) 
あの頃の香川は確かに凄かった。

2020/06/12(金)
でも結局その自分たちのサッカーとやらではW杯本番では勝てなかった。
当時は選手たちに口から出る言葉が自分たちのサッカーが、でお前らその言葉以外言えねーのか?とイライラしたものです。
理想を追い求めて勝てるほど甘くないと知れましたね。

2020/06/12(金)
夢を見た代表だった…

2020/06/12(金)
年々日本代表弱くなってる
バックパスも多すぎ

2020/06/12(金)
こんな試合よりドイツでやったドイツ対日本だろ

2020/06/12(金)
前田岡崎 後半ハーフナーとかしててやり通せば良かったのに最後ら辺に急にいじり出したから

2020/06/12(金) 
格上の韓国に勝った時は驚かされました
特に本田、香川、など日本にもパク・チソン級の
選手が現れたんだと当時は衝撃を受けました











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