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アキに比べたら霞むだろうと思いきや
 
 みなさん、こんにちは。

 今回はサッカーにおける「天才」について考えたいと思います。分かりやすくいろんなカテゴリーに分けて、それぞれで僕が体感した日本人選手の「天才」を選びました。

 ジャンルは「バケモンの天才」「心(メンタル)・技(テクニック)・体(フィジカル)の天才」「図抜けた将来性を持つ天才」です。各1~2名を独断と偏見で語らせてもらいます。

 まずは言葉では説明しきれない、「そんなの関係ねえ!」のバケモンの天才を4名紹介したいと思います。

 1人目は異論などまったくないでしょう、小野伸二選手です。

 僕にとっては同級生。高校生だった当時、その能力の高さについてたびたび噂を耳にしていました。一度だけU-18代表の合宿で一緒になりましたが、人数が多すぎて彼の天才ぶりを体感することはできず。ただ、高校生の頃から裏へのスルーパスはバックスピンがかかっていて、受け手が容易にトラップできるポールを蹴っていたそうです。

 あとは高3の大阪での国体ですかね。あの準決勝で、見事なループシュートまで決めています。住んでる次元が違いました。見えている世界が違うとは、まさに彼のことです。

 次に出会ったのが、ガンバ大阪ユースの後輩にあたる家長昭博選手です。彼はユースの頃からトップで練習していて、まるで物怖じする雰囲気もなく、(本人はそんなことはないと当時言っていましたが)貫禄たっぷりのプレーを高3で、プロ1年目で見せていました。

 圧巻だったのが、J1の2005年シーズン最終節(川崎フロンターレ戦)でPKを獲得したプレー。相手選手を完全に抜き去り、そこから無理せずエリア内でしっかりファウルを誘いました。「なんだこの若手は?!」と試合中に唸ったのを覚えています。30代に入っても成長を続け、JリーグのMVPまで獲ってしまうんですから、ホンモノの天才です。

 さすがにアキ(家長の愛称)と比べたら霞むだろうと思って接して、度肝を抜かれたのが宇佐美貴史選手。彼もガンバユースの後輩になります。

 家長昭博を観てきて、「俺は目が肥えてるぞ!」と思って若い頃の彼を観察しましたが、ドリブルの切れ、なによりシュート技術の高さは高校生のそれではありませんでした。しかも両足でコンパクトな振りから強烈なシュートが撃てる。さらに、インサイドキックでゴールに流し込む判断もできる。なんだ、この高校生は……ですよ、ホントに。技術レベルとプレー速度には何度もビックリさせられました。

 最後は、柿谷曜一郎選手。彼の変態トラップは観るだけで「お金払います?!」のレベルです。

 自分の好きなようにボールを扱い、また自分の身体も自由に使いこなします。しなやかな動き、スピード、体力もあり、それでいて高次元のサッカー脳も持ち合わせている。文句なしの天才ですね、はい。


「メンタル部門」は本田と遠藤の両雄を
 
 続いては心・技・体の部門別。最初の「心=メンタル」には、2名を挙げさせてもらいます。本田圭佑選手と、遠藤保仁選手。それぞれスタイルは違いますが、メンタル面の天才です。

 本田選手は、逆境にあってみずからを追い込み、奮い立たせ、なにくそ精神、反骨心で強大なストレスに打ち勝ち、いまの地位にたどり着きました。一方の遠藤選手は緊張知らずのマイペースが真骨頂。だからといって和を乱すことなく、動揺もせず、常に安定したメンタルコンディションでいられる。プレーの質のブレもほぼ皆無。メンタルの柔軟性があってこその強みだと僕は考えています。

 次は「技=テクニック」。こちらは中村俊輔選手ですね。

 あらためて技巧の高さと左足については多くを語る必要はないと思いますが、僕が一番衝撃を受けたのは、彼が桐光学園高校時代に出ていたドキュメンタリー番組を観たときでした。ひとりで残ってフリーキックの練習をひたすら続け、満足がいくまでやめなかった。世界に通用するキックはそこから生まれたのでしょう。すべてのテクニックにおいてアベレージが高い天才だと言われる中村選手ですが、いつも理論立てて考えていて、なにより努力を積み重ねて勝ち得たのが、あの天才的な技術なのです。

 そして「体=フィジカル」。誰もが認める通り、長友佑都選手です。

 正直、サッカー技術はさほど高いものではありませんでした。しかしそれを補うだけのフィジカルのトレーニングを丹念に積んで、プロのなかでも飛び抜けた存在になった。正しく努力をして、継続し、しんどいトレーニングからも逃げなかったからこそ、「フィジカルの天才」になり得たと僕は確信しています。

 ここまでは僕が実際に接するなかで体感した「天才たち」でしたが、番外編もお届けしましょう。いま日本のサッカー界を見渡すなかで、「天才やなぁ」と思う2名を挙げたいと思います。

 まずは冨安健洋選手。あの若さでどれだけ安定感があるんでしょう!

 全力プレーを押し出しながらも、細かな部分にもこだわってプレーしているのがよく分かります。「センターバックの天才」という意味では、初めて出てきた存在じゃないでしょうか。話を聞く限り、人間性も抜群とのこと。ディフェンダーに必要なものをすべて兼ね備えている、すでに名手と言っていい選手です。


久保は中3の時点で数手先を読んでいた
 
 もうひとりは、みなさんのご期待通り、久保建英選手です。

 実は僕、彼のJリーグデビュー戦で対戦してるんですよ(J3のAC長野パルセイロ対FC東京U-23戦)。その当時は、まだ身体の出来上がっていない高校生、いや、中学3年生でした。

 そのなかで強く印象付けられたのが、数手先のプレーを読みながら判断していた点。周りの選手に臆することなく指示を出していましたけど、残念ながらその試合はJ3だったので、彼の考えるスピード、発想に共感できる選手はピッチ上にはほぼいませんでした。その状況下でも個の力で局面を打開して相手を翻弄していたので、ホントにビックリしました。

 試合後の取材で、大勢の記者さんに囲まれて久保選手への印象を訊かれました。僕は先に挙げたような「天才たち」を見てきて、彼らが当時の久保選手のような年齢の頃も知っている。だから久保選手も「ここから成長する過程でどのようにも変わってくると思います」と伝えたんですが、「彼の良さが分からなかった」というニュアンスで切り取られてしまった。あれは残念でしたね。

 実際、彼が天才だと思うところは頭の良さと、自身を客観視できている点だと思います。数手先を読みながらプレー選択ができるので、パサーにもドリブラーにもなれます。状況判断が非常に優れています。

 そこから、できるところ、通用するところを伸ばす。足りないフィジカル面では常にアンテナを張って良い情報を得て、それを取り入れて強化できる。僕が見ているかぎりでは、ここ最近でだいぶスピードも向上してきていますよね。

 今後も彼のようなスターとなりうる「天才」にはどんどん出てきてほしい。指導者のみなさん、世界のスタンダード、チームのスタンダードもあると思いますが、このような天才が生まれる環境も整えてもらえたら嬉しいです。

 僕は「コーチは環境」だと信じています。

<了>

橋本英郎

PROFILE
はしもと・ひでお/1979年5月21日生まれ、大阪府大阪市出身。ガンバ大阪の下部組織で才能を育まれ、1998年にトップ昇格。練習生からプロ契約を勝ち取り、やがて不動のボランチとして君臨、J1初制覇やアジア制覇など西野朗体制下の黄金期を支えた。府内屈指の進学校・天王寺高校から大阪市立大学に一般入試で合格し、卒業した秀才。G大阪を2011年に退団したのちは、ヴィッセル神戸、セレッソ大阪、長野パルセイロ、東京ヴェルディでプレー。昨季からJFLのFC今治に籍を置き、見事チームをJ3昇格に導く立役者のひとりとなった。日本代表はイビチャ・オシム政権下で重宝され、国際Aマッチ・15試合に出場した。現在はJリーガーとして奮闘する傍ら、サッカースクールの主宰やヨガチャリティー開催など幅広く活動中。Jリーグ通算/438試合・21得点(うちJ1は339試合・19得点)。173センチ・68キロ。血液型O型。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200516-00010001-sdigestw-socc 

 

2020/05/16(土)
久保くんの件で『良さが分からなかった』って伝えた記者は猛省した方がいいな。
それにしても小野はつくづくあのケガが無ければ…と思っちゃうね。久保くんも上手いと思うけど同じ年齢くらいでは小野の方が試合と言うかサッカーそのものを楽しんでいた気がする。まぁ出てる試合のレベルが違うんだろうけど。

2020/05/16(土)
家長はユース、U-23の頃の輝きは同期の本田より上やったけど、靭帯やっちゃってから変わった。それでもMVP取る辺り、本物の天才。小野と同じく怪我が悔やまれる選手。

2020/05/16(土) 
同い年で静岡で高校サッカーをしていた者からすれば、小野伸二はまさに天才だったと思う。

清商でも県選抜でも常に図抜けていた。
パスはもちろんだけど、隙あらば打ってくるミドルシュートや絶対見てなかっただろ!という視野の広さはプロと比べてもトップレベルだったと思う。

特に高原や平川へのパスは受け手の動きも凄かっただけに相当えげつなかった。。

2020/05/16(土)
進学校に一般入試で進学する秀才で、プレーヤーとしてはガンバ黄金期の主力でユーティリティ性も高く、日本代表にも選ばれる橋本も大概天才でしょ

2020/05/16(土)
日刊スポーツ[2016年11月5日19時34分]の記事はおそらく全文に近い当時の感想が掲載されている。

技術は凄い、周りが久保の意図を分かってない、フィジカル的にまだきつい、小柄で大柄と戦う経験を積むには帰国しない方が良かった、などの指摘がされている。

総合的な印象については下記の通りで、この部分が頻繁に語られている。脚色っぽい文章には見えないけど編集が入ってるのかな。当時のニュース映像でもあれば明白なんだけど。

>久保に才能の違いを感じたかと聞かれると「いや、僕は分からなかったですね。宇佐美とか家長が本当にすごかったから。彼らの場合は体格の部分も多少(優位さが)ありましたし、キックの精度とかもすごかった。今日の試合だけしか、僕も見ていないので分からない」

2020/05/16(土)
個人の能力がいくら高くても、適用能力が高くないとその上には行けない。

2020/05/16(土) 
小野と家長。
怪我がなかった姿を観たかった。
非常に残念です。
2人のプレーには目を奪われた。素晴らしい選手。

2020/05/16(土) 
長く日本代表の中心として活躍できるのはメンタルの天才だけだと思った。
橋本選手から名前は出なかったけど中田、中澤、長谷部もメンタルの力でトップになったと思う。

2020/05/16(土)
2013の柿谷は凄かったよね。試合は負けたけど長居での大宮戦の柿谷のトラップからのゴール、あれからセレッソの試合をよく観るようになりました。

2020/05/16(土) 
これ系の記事で一番橋本の選ぶ選手、コメントに納得した。技術=天才型とメンタル型の選手をちゃんと見抜いてるし将来監督業してほしい。それかリサーチャー。

2020/05/16(土)
「バケモンの天才」4人とも、代表の中心になり切れなかった。もっと言うと、この天才同士がチームメイトとしてピッチ上に並び立った試合が皆無なのが本当に残念。
1試合でいいから、日本代表で天才同士の共演を見たかった。

2020/05/16(土)
お!橋本が今久保をどう思っているのか気になっていたんで読めて良かった。

なるほど。記者に良いように書かれたわけか。

2020/05/16(土)
橋本のコメントは脚色されてたのか
当時違和感あったけどやはり。。

2020/05/16(土) 
フィジカルとメンタルは中田英寿だろ。あの最高レベルの時代のセリエAで一流選手に当たり負けせずむしろぶっとばしてた(笑)メンタルも本田なんか比べもんにならないと思うけどね。インテリジェントですごい選手だったと思う。

2020/05/16(土)
U17の時だったか?深夜にTVを観て衝撃を受けた。
コイツの名前は絶対に忘れないで覚えていようと思った!
柿谷曜一朗。

2020/05/16(土)
この記事を見て思うのはいくら天才的な技術があってもサッカーIQが優れていないと現代サッカーでは活躍出来ないんだな

2020/05/16(土)
日本の天才は天才と言われ続けて失敗に終わるってことがよくわかった

どのチームでも合わせられる柔軟性と
努力して成長できる伸び代が大事

2020/05/16(土) 
2015 J2

ジュビロ磐田 vs 大宮アルディージャ

家長選手のワンツーからのゴール。

生で見たプレーで一番しびれた!

2020/05/16(土)
小野は抜けてるよ。少年なら絶対小野を目指すと思う!サッカーが楽しそう。

2020/05/16(土)
柿谷はホントに凄いんだろうな。
大久保、乾など多くの人が天才と挙げている。

2020/05/16(土) 
この人が監督やったら良い監督になりそう。
ベストイレブンとかも他のミーハーっぽいメンバーではなかったし。

2020/05/16(土)
誰と組んでも味方のポテンシャルを生かす才能。遠藤みたいな選手が、出てきてほしい。

2020/05/16(土)
個人で、うわあ凄い、というプレーを見たいんだよな。
やっぱり小野とか、柿谷とか、中村とか。

チームが勝つ、という意味では他の要素がいろいろあるのはわかる。
彼らみたいな天才が力を発揮するには、別の要素も必要なのもわかる。
彼らがチームプレイで、守備にもつなぎにも参画したほうが結果が良いのもそのとおりだろう。

でも、お金を払って、時間を使っても見たいのはそれじゃない。

2020/05/16(土)
久保に対しては、あれなら同じ年齢の頃の宇佐美や家長の方が上だって普通に言ってたろ
言い訳すんなや

2020/05/16(土) 
どこにでも天才っぽい人いるけど
すごい結果を残した人だけにしてほしいな

天才だらけになる

2020/05/16(土) 
天才じゃないでしょ、人一倍努力してる努力家だと思います

2020/05/16(土)
柿谷は天才肌だが、その片鱗を年に1,2回しか見せない。

2020/05/16(土)
まだまだ日本の天才も世界のサッカーではレギュラーを取れるレベルではないのでしょうか?世界で通用しない選手を天才としての名前を上げられてもあまりぴんとこないのが現実です。

2020/05/16(土) 
サッカーは、個人の特別な才能が決定的な違いを作るような場面が案外少ない。
メッシやバッジョクラスでもない限り。
日本人選手は大人になってからの伸び代があまりない気がする。

2020/05/16(土)
10人もいたら天才じゃないだろ。
世界ならまだしも、日本で、なんだし。











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