20190210-00010001-sportiva-000-1-view

スポンサード リンク





「アジアカップ、日本は試合ごとに戦い方を変えながら勝ち上がっている。その順応力は目を見張るものがあった。選手の戦術能力の高さとも言い換えられるだろう」

 “スペインの目利き”ミケル・エチャリ(72歳)は、準優勝に終わった日本のアジアカップをそう振り返っている。

 エチャリはハビエル・デ・ペドロ、シャビ・アロンソなどの才能を発掘するなど、その眼力には定評がある。また、選手へのアドバイスにも優れる。若き日のアントワーヌ・グリーズマン(アトレティコ・マドリード)には「ファーポストに入れ。もっと簡単に点が取れる」という言葉を贈っている。現在、フランス代表FWはファーに流れ、マークを外してからの得点が実に多い。

 そのエチャリは、アジアカップを戦った日本代表選手たちをどう評価したのか?

MF

柴崎岳(ヘタフェ)

 初戦のトルクメニスタン戦では、目覚ましいパスを繰り出す一方、攻め急いでパスを奪われ、カウンターも浴びていた。攻守のバランスを取れていない。続くオマーン戦は、持ち前のキックの精度で、カウンターやセットプレーで存在感を示している。キッカーとしては二重丸。決定的パスを出せるが、グループリーグではそれに固執する一面もあった。

 ノックアウトステージ。サウジアラビア戦の決勝点のキックは精度が高く、そのよさが出た。ベトナム戦ではインターセプトが多く、堂安律に入れた縦パスはカウンターの起点になっていた。

 イラン戦は大迫勇也、南野拓実に質の高いくさびのパスを配球。その技術やビジョンのクオリティは高い。ただ、中央から攻め急ぐようなパスを奪われ、危ないシーンもあった。そしてカタール戦では、その悪さのほうが出た。高い技術で好パスを出す場面もあったが、不用意にボールを失ってしまい、背後にボールを通される機会が多かった。

原口元気(ハノーファー)

 トルクメニスタン戦は大迫と並び、日本のベストプレーヤーのひとりだった。1点目の左サイドから大迫に供給したパスや、2点目につながるロングパスをヘディングでつないだ技術は、シンプルで効果的だった。オマーン戦も、前半は南野、堂安と何度もチャンスを作り出し、PKを得て(ジャッジは疑わしいが)、確実に決めた。

 サウジアラビア戦では、左サイドでしつこく守備をしながら、攻撃でも起点になっていた。開始直後にクロスを送るが、中央で合わなかった。逆サイドの堂安とのコンビネーションは良好、チャンスになる予感はあった。決勝点のCKにつながるクロスも放っている。終盤にも左サイドから際どいクロスを入れたが、武藤嘉紀、堂安には合っていない。

 ベトナム戦は守備で貢献した。後半、堂安のサイドチェンジを受け、左サイドから中に切り込んで打ったシュートは可能性を感じさせた。イラン戦も強度の高いプレーを見せる。粘り強く守備をし、後半アディショナルタイムには3点目を記録した。不用意なボールロストもあったが、戦術的に欠かせない選手だ。

 しかし、カタール戦では単純な技術的ミスが目についた。左サイドで相手の守備の隙を作ることはできなかった。

堂安律(フローニンゲン)

 トルクメニスタン戦では、右サイドからカットインする意識が強すぎ、分厚いディフェンスにのみ込まれていた。しかし後半、決勝点となるミドルシュートを左足で決めている。南野、原口との連係度はとても高い。オマーン戦では、右サイドをドリブルで破ってから、原口にラストパス。原口からのパスをダイレクトで南野に送り、決定機を作ったシーンはこの試合のハイライトのひとつだった。

 サウジアラビア戦は守備に追われ、攻撃で存在感を見せることはできなかった。ベトナム戦は攻撃の起点になっていた。酒井宏樹、南野と息が合ったところを見せ、決定的なシュートもいくつかあり、PKを勝ち取って自らの左足で決めた。

 イラン戦は守備で貢献しながら、何度かカウンターを狙った。だが、カタール戦は原口と同じく、技術的ミスが多かった。焦って中央から攻め、絡め取られた。若さのせいなのか。ポテンシャルは感じるものの、中に切り込んでのプレーが一本調子になることがある。

FW

南野拓実(ザルツブルク)

 トルクメニスタン戦では、相手が守りを固めたのと、味方が前がかりになりすぎたことによって、前線が渋滞を起こし、持ち味を出せていない。しかしオマーン戦は、高いラインの裏に飛び出し、Desmarque(マークを外す)の技術の高さを存分に披露した。冨安健洋のロングパスをコントロールしてのフィニッシュや、原口、堂安とつないだパスをGKと1対1に持ち込んだシーンは白眉だった。ただ、決定力に課題も残している。

 サウジアラビア戦は不運なハンドの判定があった。ベトナム戦も連係の高さは示し、動きも悪くなかったが、シュートは入っていない。前半、堂安からのパスを、走り込んで受けた後のシュートは完璧に近かったが、GKに弾かれた。

 イラン戦は相手と接触しながら止まらず、左サイドから大迫にクロスを合わせ、先制点をアシスト。決定力は課題だが、プレーセンスや動きは光った。カタール戦では、右サイドを崩して中央に空いたスペースでボールを呼び込み、1点を返した。大会を通じて悪くない動きを見せたが、フィニッシュの精度は課題か。

武藤嘉紀(ニューカッスル)

 ウズベキスタン戦では、伊東純也のクロスを呼び込み、ヘディングでゴールを決めた。もっとも大迫に比べるとプレーが単発だ。周囲との動きが合わず、生かせていないシーンがまだ少なくない。

 サウジアラビア戦では積極的にプレーしていたが、南野、堂安、原口とコンビネーションが合わない場面が多かった。その点で大迫と比較すると、物足りなさを感じさせた。カタール戦は後半途中から出場し、前線に高さ、強さを入れ、流れを変えている。

北川航也(清水エスパルス)

 オマーン戦に先発するが、まだ周りとコンビネーションが合っていなかった。だが、ウズベキスタン戦ではそのセンスの高さを見せている。反転から放ったシュートは、ストライカーとしての可能性を示した。とにかく動きの質が高い。

 ベトナム戦でも、ボールの受け方、パス出し、動き出しにプレーインテリジェンスの高さを感じさせた。吉田麻也の幻のゴールにつながった、くさびからのパスは秀逸だった。周囲との連係に改善の余地があるか。

大迫勇也(ブレーメン)

 トルクメニスタン戦のベストプレーヤーだろう。単純に個の力を見せた。ポストワークの反転から、3人のディフェンスをかわして放ったシュートには、その技術の高さが集約されていた。彼がいる試合といない試合では、戦術的に大きく変わってしまい、現在の日本代表のキーマンのひとりだろう。プレー判断に優れ、周りを生かすプレーができる。

 復帰したベトナム戦でも、最後20分にも満たない出場時間だったが、存在感を示していた。ポストワークの技を見せ、時間、スペースを作った。これでチームの攻守が安定した。イラン戦では格の違いを見せた。敵に傾きつつあった流れを、パスを呼び込んで引き戻した。先制点のヘディングはゴラッソ(スーパーゴール)。2点目のPKも自信を持って決めている。

 カタール戦でも、随所に“らしさ”は見せている。ポストのタイミングなど周りと連係する力で本領発揮していたが、終盤は疲労が出たか。

乾貴士(アラベス)

 ロシアワールドカップやエイバルで証明したように、実力のある選手である。先発したウズベキスタン戦は際どいシュートを放ち、好プレーも披露した。しかしディテールで失敗しており、ボールロストからカウンターの契機を作ってしまう場面がいくつかあった。

伊東純也(ゲンク)

 ウズベキスタン戦で先発すると、右サイドから室屋成とのコンビネーションで好機をたびたび作っていた。スピードに長けた選手で、FWとの息が合えば、もっとゴールに絡むプレーを増やせるのではないか。また、イラン戦は堂安に代わって出場。走力の高さを生かし、カウンターを発動させている。

小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190210-00010001-sportiva-socc&p=1



1 2019/02/10(日)
アジア杯後、いくつかの外国人からの評価がメディアに出ていたが、総じて日本人サッカー評論家や記者の評価に比べてニュートラルで偏りや感情的な面が少なく感じる。日本人は思い入れが大きいので冷静な評価が難しいのですかね。日本のスポーツジャーナリズム共通の問題のような気がします。


2019/02/10(日)
北川、伊東の持ち味を出せる場面を作ってやれると爆発的に成長すると思います。
動きが硬いのと周りに遠慮気味のプレーで本来の実力が出しきれてない。
若さと勢い、ハイポテンシャルを加味して、彼らの成長が日本の大きな伸びしろだと思う。


2019/02/10(日)
やはり北川は大事に育てたい。連携高めチームに噛み合った中で、どれだけやれるか期待したい。とにかくこの世代で世界と戦えるストライカーを。


2019/02/10(日)
柴崎はチームに合わないから出られないという意見が多いですけど、この記事の様に中盤で不用意にボール取られたり、横パスをカットされたりでカウンターの起点になってしまうことが結構多いんですよね。
そこを改善しない限り、自身の望む位置で起用されるのは難しいのかなと思います。


2019/02/10(日)
結局、日本人を既存の監督、数年後の監督が使うか使わないか。が重要なだけ。
強豪チームの勝敗と自分の監督キャリアに関して、そこにアジア人を使いたくないのはどうしてもあるんだと思う。
香川とクロップみたいな師弟関係チックになれば若手だった香川もバリバリ自由に出来るんだと思うけど、最近の日本人全般の使われて方の1つに、たまに使われて、そこでミスなく結果出せ!!みたいな周りとも連携が中々取れないなかでやれ!!みたいになるし身体も萎縮してしまうと思う。

まぁープロの世界たから仕方ない部分はあるけど『日本人』っていうマイナス面はまだ絶対にあるね。


2019/02/10(日)
やはり柴崎選手の評価はかなり低いですね。

ボランチとして最も大事な「危機察知能力」に問題がある事とボールキープ力が弱くなっているのが露呈したので、遠藤航選手のような「危機察知能力」に長けている選手とコンビでなければ、先発では正直起用されないと思います。


11 2019/02/10(日)
これ、評価というより試合状況を字体にしただけの様な気がします。

しかしよく見ている的確なコメントだとは思います。


12 2019/02/10(日)
ボールロストが多かった様に思えましたが、北川選手の評価が結構高いんですね。

「動きの質がとにかく高い」

本人が聞いたら嬉しいでしょうね。


13 2019/02/10(日)
北川には大会通じて厳しい評価が多かったが、彼の課題はコンビネーションと言いきっている。

もちろんポジショニングも含め細かい課題は確かにあるが、彼が代表でレギュラーをとるにはそこの改善しかない。


14 2019/02/10(日)
北川の評価を落としてしまったのは本人ではなく森保さんですね、ハイ。自分に足りない部分もわかったと思うしまだこれからだから気にせず頑張って欲しい。


15 2019/02/10(日)
北川や武藤とかを生かすならトップ下には彼らにパス出せる選手が必要、大迫いないなら更にトップ下選手がキープ力もないと困難だと思う。


17 2019/02/10(日)
こうしてみると、文句なく良かった選手はほぼいないですね、当たり前ですけど。

南野はマークをうまく外せるけど、決定機で中々決められないしポストプレーが出来るわけでもないから、トップ下としては苦しいかな?っと思いました。

香川トップ下、南野は右等の方が機能しそう。


18 2019/02/10(日)
標題は全選手と謳いつつ内容は主に前線選手だけだよ。

原口も良かったけど、左に中島がいたらどうなっていたか気になるね。
そうなると乾が見れなかったという、もどかしさはあるけど、やはりワントップに大迫で2列目に中島南野堂安というサッカーが見たかったな。


20 2019/02/10(日)
今大会は選手の「個」に頼った戦いに終始し、戦術的には拙かったと思います。それだけに、今後、戦術理解度の高い選手がどのように評価されていくのか、興味があります。


21 2019/02/10(日)
やはり柴崎の成長か、もっと能力の有る選手の登場を待つのか日本の成長の最重要点はここにあると思う。


22 2019/02/10(日)
堂安をもてはやしすぎですね。
記事にもあるように、コンビネーションも対してないのに内に斬り込んで失敗重ねる。
縦に行く回数増やして中でしょ。
過度な期待は若い奴らをダメにするね。
指導者がきちんと教えるべき。
オランダの中堅で移籍話も噂だけ。
さもなくば使わない方が良い。
真司にチャンスを。


23 2019/02/10(日)
アジア杯決勝の結果から堂安を叩くアフォも多いが、攻撃的な選手は歓迎すべき 岡崎香川乾中島昌子が加わるだけで攻撃力は分厚くなる


25 2019/02/10(日)
堂安、南野、もし本当に一流選手なら、アジア杯位でブレーキかからないでしょ。彼らは今の所属チームが物語っている。本場ヨーロッパでは所詮そんなもん。中田以降の日本の第一線は本場で評価されていたからな。次行った方が良い。


26 2019/02/10(日)
監督も評価してもらいたい。
多分そこが一番のポイントだから。


27 2019/02/10(日)
北川がもうちょっとボールを収めたりポストとか出来たらね。しかし代表に呼ばれ試合出たのは監督が期待してるから。清水で頑張って!
堂安はカットインに拘るのはわかるがシンプルに繋いでワンツーとかで崩すのも見たかったな!


28 2019/02/10(日)
北川は不慣れなポジションで今回は苦い思いをした。森保監督は辛抱強く起用してほしい。


30 2019/02/10(日)
北川への評価が高くて良かった。
これからも応援してる!


31 2019/02/10(日)
南野 堂安は まだ香川 乾のレベルまでいっていない。よりレベルの高いリーグへの移籍を望む。


32 2019/02/10(日)
堂安は五輪があるので使わざるを得ない


33 2019/02/10(日)
またまた最近スペインが力をいれているカタールが優勝したからって、日本人がまだまだなんていうのは日本人が一番わかっていますからあしからず


35 2019/02/10(日)
新たに代表で主力として使われた選手の中で、富安以外はまだまだ使い物にならないと感じた。


36 2019/02/10(日)
北川の顔はキ・ソンヨンに似てると思ってるのはおれだけじゃないはず


38 2019/02/10(日)
これ前にあげてた記事のタイトル変えてまた出してるだけやん。


39 2019/02/10(日)
トルクメニスタンしか見てなくて笑った


40 2019/02/10(日)
乾のコメント少なすぎるやろ










スポンサード リンク

ブログランキング にほんブログ村 サッカーブログへ