20190123-00894514-soccerk-000-1-view

スポンサード リンク




 どうしてブンデスリーガで8年間も出続けられるんですか?

 これが、今回のインタビューで最初にぶつけた質問だった。失礼かも、と思いつつ、でも聞かずにはいられなかった。

 酒井高徳のキャリアを振り返ってみると、意外にもJリーグの出場数は80試合に満たない。けれど、ドイツではリーグ戦だけでもその倍以上の188試合に出場している。ブンデスリーガにおける日本人選手の出場数は、長谷部誠の271試合、奥寺康彦の234試合に次いで、歴代3位にランクインする。

 27歳の酒井はドイツで8シーズン目を迎えた。出場数を伸ばせたのは、単純に在籍年数が長いからなのか。それともキャプテンを任されるほどのリーダーシップを備えているから? もしくはドイツで戦えるだけの球際の強さを持っているから?……要因はいくつも考えられる。

 でも、彼の“本当のすごさ”みたいなものを見逃しているんじゃないか。その答えを知りたくて、ストレートにぶつけてみた。

 どうしてブンデスリーガで8年間も出続けられるんですか?

「偉そうに聞こえるかもしれないけど、これだけ試合に出ていることを誇りに思っているし、自信を持っています。下位のチームだから出場できるんだろう、みたいなことはこれまでにも結構言われましたよ。でも、ドイツってどのチームでもポジションを取るのは難しい。下位クラブだからといって、レベルが低い選手が集まっているわけではない。僕は、ドイツのサッカーを理解しようと思って、ずっとやってきました」

 早口で、こう続ける。

「もう一つ、監督が求めているものを意識して聞いています。試合に出す選手を決めるのは監督です。監督が何を言って、何を求めているか。それを早く吸収して、早く体現することを、一番意識しました。どの監督の下でも試合に出られたのは、それが大きいと思っています」

 そうは言っても、と思わず話を遮りそうになる。なぜなら、酒井はこの8年間で8人の監督を経験しているからだ。ドイツの、クセの強そうな(きっと強いに違いない)監督の考えをその都度理解し、ピッチで体現するのは、そんなに簡単なことではないでしょう、と言いたくなった。そんな私の考えを察しているように、酒井が具体例を挙げる。

「例えば、練習中は他の選手に向けられた発言も聞いています。自分に求められていることだけをやるのではなく、チームに何を求めているのかも把握する。それが様々なポジションで使われる要因だと思っています。プロになってからは、人がやっていることを見て、聞いて、盗まなきゃいけないと思っていました。当時から他の選手が言われている注意点も自分のことのように聞いていた。ああそうなんだ、あのポジションではあれをやっちゃダメなんだって。そして自分に向けて言われたことは、すぐに行動で示すようにしていました」

 もしかして次男だから? という謎の仮説がふと浮かぶ。二人目は上の兄弟の真似をするから覚えが早く、要領がいい、と聞いたことがある。だから自然と他人を観察して、いいとこ取りをする能力に長けているのでは?

 酒井は「どうだろう……」と首を傾げながら、記憶の引き出しを探る。そして、何かを思い出したのか、ふっと笑って話し始めた。

「僕は兄と年子だったので、同時に成長したようなもの。でも、もしかしたらそういうのもあったかもしれない。一緒に遊んでいる時、『もしかしたら、これは怒られるかもしれないから、お兄ちゃんにやらせてみよう』みたいな。『それやったら怒られると思うんだけどなあ』と思いながら遠くから見ていて、『ああ、やっぱりね』って」

 いたずらっぽく笑いながら、続ける。

「昔から人のことを観察するのが好きだったんです。何かを見て真似をする、ということを小さい頃からすごくやっていたと母に聞いたことがあります。僕も一緒に遊んでいるんだけど、兄や弟がやっていることを一歩下がって見ていることが多かったですね」

 幼少期に自然と培われた観察力が、ドイツでの成長を促した。そして今、新たに気づいたことがある。

「自分の色がないと思う僕にとっては、そこが才能なのかなと。最近、そう思うようになってきました。監督が求めていることを体現できるという特長は、みんなが持っていない才能なのかな。僕は速いわけでも、うまいわけでもない。でも、ドイツのサッカーを理解して、監督が言っていることを理解して、体現できる能力はある。理解して行動することが、他の人よりも優れていると感じます」

「色がない」という表現が印象的だ。「自分がない」とは違う。何色にも染まることができるなら、それは強烈な個性だ、と思う。

◆自分が謝ればそれでいいんだ、と思っていた
 観察力と適応力に優れていても、酒井はすぐになじんだわけではない。最初の頃は謝ってばかりだったという。自分に非がなかったとしても謝って済むのであれば、「ああ、分かったよ。ごめん」と言えばいいと思っていた。それもしばらくして、大きな間違いだったと気づく。

「みんな自分が得をしたいから、ミスを僕になすりつけてきたんです。段々となめられて、こいつなら何を言っても大丈夫って思われてしまった。自我を出さないと、自分が生きていく世界でどんどん不利になっていくことを最初の半年ですごく感じました」

 適応することと、空気を読むことは違う。自分の立場を確立しない限り、対等に扱ってもらえない。酒井の中に悔しいという気持ちが、ふつふつと湧き上がってきた。

「まずは言葉を覚えました。絶対に言い返せるようになってやろうと思って。そして二つ目はそこで負けないこと。『俺のせいじゃない』と言える自分を持つように意識しました」

 海外挑戦した選手の多くは、言葉の壁にぶつかる。けれど、本当に乗り越えるべき壁はその先にあるのかもしれない。この3、4年で言い回しを変えた、と酒井は話す。

「『俺はこうしてもらったほうが良かったけど』と自分の意志を伝えながら、『お前はどうなんだ?』と聞く。それができるようになった頃から、チームメートや監督からの信頼をすごく感じるようになりました。すると今度は、発言する権利を持てるようになった。僕が何かを言う時は、みんなが注目してくれる。今は、自分の中ですごくいいラインを築けていると感じています。

自分はこうだ、という意志を持ちながらも味方を理解する。その大切さが分かるまでには、やっぱり時間がかかりましたね。日本人選手がみんなそうとは限らないけど、僕は自分が謝ればそれでいいんだ、と思ってしまうタイプだった。それを変えられたのは、自分の中での大きな成功というか。ドイツでプレーするための一つのカギだったと思います」

◆ネガティブな面から目を背けたら、学びはない
 酒井は平常心を保つことを心がけている。試合中はテンションが高すぎても、低すぎても、良いパフォーマンスを発揮できないという。多くの経験を積んだ今では、“ちょうど良いところ”に持っていくことができるようになった。

「ポジティブとネガティブのどちらの目線にもなれる状態にしておくことが大事。過信もしなければ、自分の実力を否定することもしない。もちろん、日によってどちらかに傾くこともあります。その時は逆の方向をあえて意識するようにしていますね」

 ガムシャラで若かった、かつての自分を懐かしむように話す。

「ミスを恐れて動きが硬くなることは多かったし、逆に気合を入れすぎてミスをしてしまうこともあった。練習ではしないミスを試合ですると『なんで?』と考えてしまうんですよね。でも、そう思っている瞬間にやられてしまう。だから起きたことに対してリアクションするのではなく、自分の体に任せて動いてみる。それこそが、若手とベテランの間にある経験の差だと思うんですよね」

 ミスをしたら使ってもらえなくなるかもしれない。そう思ってしまうのが普通だろう。ミスをしたくないから考える。しかし、それがかえって判断を遅くし、ミスを増やしてしまうと酒井は言う。ミスを受け入れることが成功への近道なんだ、と。

「だって、(リオネル)メッシも(クリスティアーノ)ロナウドもミスするでしょう? 次に良いプレーをして、取り返せばいいんです。僕はネガティブなことを把握して、理解した上で、ポジティブに考えるようにしています。それが僕の考えるポジティブシンキング。ネガティブな面から目を背けてもポジティブにはなれないし、それだと学びがない。その試行錯誤が今のメンタリティを作ってくれたのかもしれない」

 どうしてブンデスリーガで出場機会を重ねることができたのか。8人もの監督に好かれ、起用され続けたのか。彼の言葉を聞いて、その答えが少し分かったような気がする。

 ミスをする自分も、クセが強い監督も、失敗をなすりつけてきたチームメートもすべて受け入れてきた。そしてドイツのサッカーを丸ごと理解しようとまっすぐに向き合ってきたから、酒井も受け入れられたんだろう。それはきっと、サッカーの世界だけではなく、他のあらゆる世界に通じるものだと思う。

 最後にこれからの野望を聞いてみた。

「サッカー人生の中で、何かを成し遂げたというのがないんです。自分が胸を張って、これをやったというものが今までなかった。だから、ハンブルガーSVを2部で優勝させて、1部に上げたい。それが最大のモチベーションであり、自分にできる現時点での最高の目標設定だと思います。それが今の野望で、すべてを尽くそうと思っています。もう、昇格という言葉じゃ足りないので。本当に優勝して、1部に上がりたい。これから難しい時もあるかもしれませんけど、勝ち点を重ねて、なんとしてでも優勝したいですね」

 今シーズンも酒井は大黒柱としてハンブルガーSVを引っ張っている。あまりにパフォーマンスがいいので、ハネス・ヴォルフ監督に「本当に日本代表には呼ばれないよな?」と何度も確認されたという。チームは昨年11月から首位をキープしていて、勝ち点差1でケルン、勝ち点差3でザンクトパウリが追う展開だ。彼の言う「難しい時」をいかに踏ん張れるかが、優勝へのカギとなる。

「今は本当にサッカーが楽しい」。そう言って無邪気に笑う。ここ数年は負けないためのサッカーをしてきた彼にとって、首位争いは面白くて仕方がないはずだ。酒井高徳がこの先どんな色を見せてくれるのか、さらに楽しみになった。

インタビュー・文=高尾太恵子
写真=浦正弘、ゲッティ イメージズ

SOCCER KING
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190123-00894514-soccerk-socc&p=1



1 2019/01/23(水)
名門クラブでレギュラーで出続けるだけでなく、キャプテンまで任された本来はかなり評価されるべき選手。
これだけの経験をした選手はいないだけにいつか日本に還元してもらえると日本はもっと強くなる。


2019/01/23(水)
酒井はなかなかいい事を言っていると思うんだけど、インタビュアーの文章に強烈な違和感

自分が思ったこと(しかもあまり根拠がない)を所々挿入してくるのは一体なんの意味があるんだろう。酒井の気持ちを想像で書いたり、結論にクセが強い監督という自分の推論を入れるのも謎で、「全て受け入れた」からなんて酒井の言葉からは導き出せないように思うのだけれど

酒井のことも、サッカーもあまり知らない人が書いたように思える。それこそ酒井がそのことを感じて、記事にしやすく喋ってくれたんじゃないのかな……


2019/01/23(水)
年齢を考えると、まだ代表に力を貸してほしいと思う。


2019/01/23(水)
日本人が持つ典型的気質では海外ではなかなか活躍するのは難しいだろうね! 何処かで自分を変えるなり、ストイックにまでならないと。 自分は幼少から高校1年の夏までカナダで暮らし、アイスホッケーに没頭したけど、やはり同じような感じだったからね。 
それにしても全幅の信頼を寄せられているんだなぁ、酒井高徳は! 同じ日本人として嬉しいかぎり、2部で優勝して必ず一部復帰を果たしてほしいよ。


2019/01/23(水)
武器や特徴が無いか?
守備が上手いわけでは無いけどフィジカルは強いし、スペースを埋めるのも速い。SBでのインターセプトからのドリブルスピードはかなり脅威だと思うのですが…
でもLSBが本職なのにRSBの方が多かったりDMFを任されたり、まあユーティリティも大きなアドバンテージですが。
サイドを炎の如く駆け上がる高徳が好きです。


2019/01/23(水)
確かにそんなに速くは見えないが、左右どちらも遜色なく、代表でボランチをやったときは散々だったが、攻守に偏りなく貢献出来る選手に見える。国際大会は23人しか登録できないことを考えれば、こういう選手は必要ではないだろうか。ハンブルガーを1部へ上げた後でも良いので、考えなおして欲しい。


2019/01/23(水)
目を背けたくなる事も沢山あるよね。
高徳はチーム状況厳しく、そんな中代表行ったり体だけでなくメンタルも疲れたはず。今は愛するクラブに専念し昇格出来ると良いよね。彼の海外での成功の秘訣みたいなのを是非後身に伝えて欲しい!


2019/01/23(水)
これだけ海外で、しかもドイツで活躍しているのにも関わらず
代表のレギュラーには縁がなかった選手でしたね
長友、内田、酒井宏と常に強力なライバルが高徳の前には立ちはだかっていたね
代表引退を公言していたけど、も一回チャレンジして欲しい気もする


10 2019/01/23(水)
酒井もすごいけどさ、歴代2位の奥寺さんも凄いなと思った!
あの時代に、単身ドイツに渡ってストライカーとして出場し続けた。今の時代に日本からドイツに渡るのと、全く意味合いが違うからね。

メディアはもっと奥寺さんにスポットライトを当ててほしいな。なかなかメディアに出てこないのが残念。


11 2019/01/23(水)
高徳って実は視野が広くて戦術眼もある
まとめ役としてはうってつけの人材

惜しむらくは長谷部という絶対的な存在がいたこと
また酒井宏樹というチャンスメイクできるSBがいたことで代表では定位置を掴めなかった

巡り合わせが良ければ確実に重宝される存在だったんだけどね
だからこそクラブに専念することにシフトしたのは英断だと思う


12 2019/01/23(水)
ドイツの名門でキャプテンまで務めた選手ってよく考えたらすごいこと。


13 2019/01/23(水)
よく考えたら試合の出場回数や、所属したクラブ含め、長谷部てやっぱ凄いんだなと改めて思ってしまった。勿論酒井も凄い。


14 2019/01/23(水)
酒井高徳選手はユーティリティ過ぎて代表ではなかなか機会に恵まれず代表引退という決断をされてとても残念に思ってました。

ドイツで引き続き頑張って欲しい、新潟の誇りです。


15 2019/01/23(水)
ドイツ人ハーフであることが大きい。

代表でも結果を残して欲しかった。
いい選手。


16 2019/01/23(水)
前回のW杯の後
代表引退宣言をしていましたからね…。
クラブチームに腰を据えて
2部優勝🏅期待しています^_^


18 2019/01/23(水)
サッカー詳しくない私が前から疑問だったのが
代表戦では期待ほど輝けなかったのはなぜ?
同じポジションに長友と内田が同時期だったから?
でもドイツでは他のポジションもやってるでしょ?
下位のチームと言ってもキャプテンまでやって
インタビューの内容も監督が何を求めてるのかを
いち早く理解したのが成功の原因だと言ってるのに
日本代表ではなぜ?・・あとサッカー通の人らが
ヤフコメで高徳いらねーってボロカスだったよね
本当に不思議な存在というか現象に映る・・


19 2019/01/23(水)
代表でもっと活躍して欲しい
期待している選手なんだけどなぁ・・・


21 2019/01/23(水)
2014から2018で急成長したのが酒井宏樹。伸び悩んだのが酒井高徳。
今の酒井宏樹であれば全盛期の内田よりも上。


22 2019/01/23(水)
日本人のポテンシャルは世界に認められてるけど、どうしても語学力が壁となる。彼はその辺、心配ないからね。


23 2019/01/23(水)
アジア人ではないから。
サッカーだけではなく人種の壁はビジネスでは当然と思う


25 2019/01/23(水)
シュツットガルトもハンブルクも近年低迷してるけどドイツの名門だからね

そう簡単にレギュラーで出れるチームじゃないと思う

試合に出れるってことは本人が努力してることだろ


26 2019/01/23(水)
ドイツのサッカーを学んで、引退後は指導者として日本に還元して欲しいですね。


28 2019/01/23(水)
やっぱり、代表に戻って来て欲しいな。


29 2019/01/23(水)
酒井もう一度代表に戻って下さい。
今のレギュラー層が薄い!

左右どちらも出来、ボランチも出来る。
優秀な選手!


30 2019/01/23(水)
ヨーロッパで活躍選手がいる日本代表だけど、アジア大会で苦戦する、今のブンデスリーグの実力は?


31 2019/01/23(水)
1ページ目はどこにでもある薄いインタビューだったけど、2ページ目はスゲー濃かった。


33 2019/01/23(水)
代表では全然なのにな。活躍した記憶がない・・


34 2019/01/23(水)
インタビュアーはサッカーに興味ないのでは?


35 2019/01/23(水)
何故ドイツで八年間で続けられないのか。


36 2019/01/23(水)
ドイツ語が喋れるからじゃないかな
日本人選手が外される原因はそこな気がする
中田も長谷部も川島も言葉の出来る選手はちゃんと使われる











スポンサード リンク

ブログランキング にほんブログ村 サッカーブログへ