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 契約満了に伴い、今シーズンいっぱいでエイバルを去る乾貴士。4月29日の35節バレンシア戦後にその事実を公にしたが、決まっているはずの新天地の名はあえて明かさなかった。3シーズンを過ごしたエイバルと、熱いサポートを続けてくれたサポーターへの配慮だろう。
 
 とはいえ、この1か月近くはさまざまな去就報道があり、周囲が騒がしくなっていた。スタメンを外れたりベンチ外になるなど立ち位置が微妙だったのは確かで、ピッチ上のパフォーマンスにも少なからず影響を与えていた。そして迎えたのが、36節のジローナ戦だ。
 
 その試合で、久々にスゴ味を見せつけた乾。チームの全4得点中、実に3得点に絡んだのだ。
 
 まずは開始9分。相手選手のバックパスに反応して身体を投げ出し、敵DFと激突しながらヘディングで前へ残す。これが高速カウンターを引き出し、エイバルは早々と先制に成功する。2-1で迎えた80分にはマリーシアを働かせた。ピッチ中央で倒されると、素早く起き上がって前線に走り込むジョアン・ジョルダンへ見事なピンポイントパス。1アシストを記録した。

【続く】

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180509-00040081-sdigestw-socc

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【続き】

 そしてスーパーだったのが89分の強力ミドルだ。敵陣のペナルティーエリア手前で落としを受けた乾は、軽く持ち出してから右足を豪快に振り抜いた。これが相手GKの手を弾いてゴール右に突き刺さり、駄目を押したのだ。試合は4-1でエイバルが快勝。リーグ戦では14試合ぶりとなる3得点以上で、順位をふたたび10位に上げてきた。

 ゲーム直後の速報でも乾のハイパフォーマンスを称えていたスペイン全国紙『Marca』が、火曜日の紙面であらためて日本代表MFの働きぶりをフィーチャーした。「イヌイは許しを勝ち得た」と題して、こんなレポート記事を掲載したのだ。
 
「日曜午後のタカシ・イヌイは圧巻の出来だった。彼にとってはこんな試合が必要だったに違いない。エイバルとの契約を延長せずにベティスに旅立つ決断を下した。控えめなハポネス(日本人)はあえて多くを語らず、黙々と日々のトレーニングをこなしていたのだ。そして自分の心はまだイプルーア(エイバルの本拠地)にあり、エイバルの勝利に貢献したいという想いを、しっかりと結果で示したのである。4得点のうち3得点に関わって見せたのだから申し分ない。素晴らしい忠誠心だ」

 さらに、スペイン最大の発行部数を誇るスポーツ紙はこう続ける。
 
「持てる才能を存分に発揮し、イヌイは輝きを放った。このモンティリビ(ジローナの本拠地)でのパフォーマンスは、エイバル3年目の今シーズンで一番のものとして記憶されるのではないか。ピッチ上での影響力は大きく、ほかの誰よりもスマートで動きが鋭い。常にジローナ守備陣の脅威となっていた。イヌイがフットボーラーとしての真価を見せつけたゲームだ」

 高いモチベ―ションで臨んだのには、もうひとつ理由があったと綴る。
 
「エイバルへの恩返しを念頭に置きつつ、いまのイヌイを駆り立てているもうひとつの事象が、ロシア・ワールドカップだろう。日本代表としてロシアに向かうため、彼は最後のアピールを続けているのだ」
 
 ジローナ戦で9試合ぶりのゴールを挙げ、今シーズン5得点とした。欧州でのキャリアハイは、2011-12シーズンにボーフムで記録した7ゴール。はたして残る2試合で超えていけるか。次節土曜日のラス・パルマス戦は、乾にとってイプルーアでのラストゲームとなる。そして5月19日の最終節では、敵地で強豪アトレティコ・マドリーに挑む。両ゲームとも、奮迅の活躍に期待だ。


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